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山は、雲海を見るのに適したスポット。眼下が雲でおおわれる神秘的な光景は、人生で一度は見てみたい景色のひとつです。登山をして見る雲海は格別でしょう。今回の記事では、雲海が発生する条件やおすすめの山を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

雲海に出会える4つの条件

登山 雲海スポット

雲海は、偶然発生するものではなく、気象条件がそろったときに見られる景色です。雲海は主に、層雲や層積雲で形成されています。

ここでは、雲海が発生するポイントを4つにわけて紹介します。気象条件をおさえて、雲海を見にいきましょう。

①朝晩の気温差が大きい

朝晩の気温差が約10℃あるときに、雲海の出現率が高まります。日中に暖められた空気が夜に冷えることで、空気中に取り込めなくなった水分が、水蒸気として発生します。これが雲海です。

おすすめの観察方法は、展望スペースがある山小屋に宿泊すること。気温差がある山の早朝なら、絶好の条件で雲海が見られます。ただし、冷えこむので、防寒対策は欠かさないようにしましょう。

②湿度が高い

前日に雨が降っていると、湿度が高くなり、雲海が発生しやすくなります。湿った地面から空気中に水分が供給され、雲ができやすくなるからです。一方で、晴天がつづくと空気が乾燥し、雲海の出現率は低くなります。

③風速が弱い

風が強いと水蒸気が飛ばされてしまい、雲海が形成されにくいでしょう。風速は、約1〜2mが理想的です。

④谷筋や盆地があって冷えやすい

谷筋や盆地は、周囲の山から下りてきた冷気が蓄積しやすい地形です。地面が冷えこむことで、雲海が発生しやすくなります。谷筋を見下ろせる山の上は、絶好の雲海スポットといえるでしょう。

登山と一緒に楽しめる全国の雲海スポット6選

登山 雲海スポット

登山とあわせて楽しめる、全国の雲海スポットを6つ紹介。ロープウェイやリフトを使って、気軽に登れるスポットもあります。ぜひ参考にしてみてください。

①雲海リフトで絶景を見にいこう!車山(くるまやま)|長野県

登山 雲海スポット

長野県にある霧ヶ峰の主峰です。山頂からは、八ヶ岳や日本アルプスを一望できます。比較的なだらかな高原地帯で、体力に自信がない人でも登りやすい山です。

標高が1,925mと高いため冷えこみやすく、雲海に出会える条件が整いやすい山域。特定の日時で、午前6時から運行する「雲海リフト」があります。4人乗りリフトが山頂まで運行しており、気軽に散策できるでしょう。

霧ヶ峰は、名前のとおり霧が発生しやすいので、雲海を狙う場合は天気をよくチェックしてください。

■公式サイト:車山高原 SKYPARK RESORT

②スカイケーブルで雲海チャレンジ!妙高山(みょうこうさん)|新潟県

登山 雲海スポット

新潟県にある標高2,454mの山です。大谷ヒュッテまでの散策なら、気軽に登山ができます。ガッツリ登りたい人は、約6時間50分の往復コースがおすすめ。また、約7時間20分の燕温泉コースなら、下山後に温泉が楽しめます。

赤倉温泉付近にあるスカイケーブル山麓駅から、標高1,300mまで一気に登れるので、条件が整えば比較的楽に雲海が見られます。時期は、9月下旬〜11月上旬が狙い目です。

妙高高原スカイケーブルの運行期間は、7月上旬~11月上旬なので、公式サイトをチェックしましょう。

■公式サイト:妙高高原スカイケーブル

③ドライブと一緒に雲海が楽しめる!美ヶ原(うつくしがはら)|長野県

登山 雲海スポット

日本百名山のひとつで、登山者に人気がある山域です。山頂は、開けた台地で美しい景色が広がっています。美ヶ原や霧ヶ峰へつづく、ビーナスラインと呼ばれる道路がとおっており、登山だけでなくドライブも楽しみたい人におすすめです。

トレッキングコースはしっかりと整備されており、登山をはじめたばかりの人でも歩きやすい登山道。「美ヶ原ロングトレイル」と呼ばれる長距離コースがあるので、体力に自信がある人は挑戦してみましょう。

霧が発生しやすい地形であり、とくに秋は雲海を見やすい条件がそろっています。早朝は寒いので、防寒対策をしっかりしましょう。

■公式サイト:美ヶ原高原

④低山だけど絶景の雲海!宝登山(ほどさん)|埼玉県

登山 雲海スポット

埼玉県に位置する標高497mの山です。ロープウェイの山頂駅から山頂までは徒歩数分なので、登山装備がなくても登頂が可能。本格的な登山がしたい人は、長瀞駅から山頂まで歩いていけるコースを登りましょう。

宝登山ロープウェイでは、雲海が発生しやすい11月に、限定日だけ「雲海観賞便」という早朝運転をおこなっています。ぜひチェックしてみてください。

■公式サイト:宝登山ロープウェイ

⑤小屋に泊まってご来光とともに雲海を!乗鞍岳(のりくらだけ)|長野県・岐阜県

登山 雲海スポット

高山は雲海を見るのに適していますが、登山の初心者には挑戦しにくい場所です。しかし、乗鞍岳は標高2,702mにある畳平まで、バスでアクセスが可能。

肩の小屋」に宿泊すれば、早朝から雲海が見られる確率がアップします。天気に恵まれれば、ご来光とともに雲海が堪能できるでしょう。ただし、3,000m級の山なので、高山病には注意が必要です。

また、畳平から1時間半ほどで山頂にいけるメジャーコースや、乗鞍高原から山頂を目指すロングコースがあります。自分のレベルにあわせて、登山ができるのはうれしいポイントです。

■公式サイト:乗鞍岳バスターミナル

⑥テラスから雲海を眺めよう!有珠山(うすざん)|北海道

登山 雲海スポット

北海道にある洞爺湖(とうやこ)の南に位置する山です。有珠外輪山展望台コースは人気があり、ふもとにある洞爺湖や羊蹄山(ようていざん)の雄姿を見ながら登山ができます。

また、雲海を目当てにいくなら初夏〜夏がチャンス。ロープウェイ駅にあるMt.USUテラスから、ソファに座りながらゆっくり雲海を観賞できます。有珠山ロープウェイが運行していますが、早朝運行がないので気をつけましょう。

■公式サイト:有珠山ロープウェイ

山で見る雲海は、とても美しく幻想的です。ふわふわの絨毯のように広がる雲海は、息をのむほどの絶景。登山をしない人でも、ロープウェイやバスを利用すれば、雲海を楽しめます。ただし、雲海を見るためには、いくつかの条件があります。上記で紹介した4つの条件をよくチェックしてください。また、前日に雨が降っていればチャンス。雲海が発生しやすい早朝の時間帯を狙って、山へ出かけましょう。

 

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。