波チェックをしよう
まずはいきなり海に入るのではなく、波を観察しましょう。どんなにサーフィンが上達しても、まず最初は海を観察することから始めます。
これをすることで格段に波に乗りやすくなります。波の大きさ、どこで割れているのか、風の向き、どのくらい人が手前にいて、サーファーはどのくらいいて、どこに固まっているのか、観察しているとサーファーが固まっている場所で波が割れているはずです。
そしてうねりが来て、波ができて、割れて行くところをサーファーが走っていきます。
カレントといわれる潮の流れもチェックしましょう。波が割れた後は波が白いスープといわれる状態になります。
最初はサーファーが固まっているところではなく、このビーチの手前側にあるスープの白い波で練習していくことになります。
ビーチの上で基本動作の練習をする
砂浜でテイクオフの一連の動作を一度経験してみましょう。準備運動も忘れずに!
早く海に入って波に乗りたい気持ちはわかりますが、陸でもできない事は不安定な海の上では余計に苦戦してしまいます。
まず実際にボードの上に立つ前に、ある程度形になるまで陸の上で練習しましょう。詳しくは下で説明しますが、テイクオフ(起き上がり方)については様々なものがあります。
スープで(白い波)ライディング
波をチェックして、基本動作の練習が砂浜で終わったら、海に入水しましょう。
まずはビーチの足のつくところに立ちボードを岸の方に向けて、頭だけ沖の方を見るようにスタンバイします。
そして観察した通り白い波が打ち寄せてきたら、まずはその白い波が来た瞬間に地面を蹴り、ボードに飛び乗ります。
その後、波が自然とボードを押し、ボードが滑り始めます。この時砂浜に向かって真っすぐ進むように心がけましょう。
ボードのサイズによって安定する場所が異なりますので、何度か試すうちにスムーズにサーフボードがスープ(白波)に押されるポイントを探しましょう。
最初これを経験した時はすごく感動すると思います。波に押される何とも言えない感覚を味わってください。
白い波に乗ってボードの上でテイクオフ練習
何回かこの感動的な体験をしたら、次はテイクオフの練習をしてみましょう。テイクオフとは簡単に言えばボードの上に立つ行為となります。
・まずは上体起こし
ボードが波に押されてから立とうとすると意外と難しいことがわかります。なのでまずは上体起こしからしてみましょう。
これはお腹近くのボードで両手で手をついて上体を持ち上げる行為です。コツとしてはボードを握るのではなく手のひらで押すことが重要です。
・立ってみる
その後、上体を起こした体制でスープに乗れるようななったら立つ練習をしてみましょう。
立つことができたら「テイクオフ完了」となるのですがやはりテイクオフは最初の難関でもあります。次は、立ち方について細かく説明していきます。
いろいろな立ち方
初心者から上級者まで、サーフィンの肝となるのがこのテイクオフですが、実はテイクオフのやり方は一通りではなく、いくつもの方法があります。
中にはテイクオフ自体がアクロバティックで技になっているものもありますが、今回は大きく分けて3つのスタイルを紹介します。
ロングボードスタイル
このスタイルのテイクオフが一番初心者向きで、基本に忠実な立ち方と言えます。
ボードに寝そべった状態から利き脚の方を正座するように折り曲げ、反対の足は膝を立てるようにして座った状態にし、その後立てている方の足を少し前にずらしながら、上体を動かさないままお尻を上げ、その後きき足の方を後ろに持って行き足の内側をサーフボードにフィットさせます。
その後その上体の体制を保ちつつ、足をゆっくりと上に伸ばしていくと完成です。
このひとつひとつの動作を丁寧にやっていくスタイルはロングボードでテイクオフ時間が比較的長めに取れる場合に最適です。
初心者がテイクオフの順序を確認していく上でも重宝されるテイクオフ方法です。ポップアップがなかなか上手くいかない時は、またこの方法に戻ってくるというのもありでしょう。
オージースプリンターテクニック
日本では馴染のうすい名称ですが、ボードの上に寝そべった状態から陸上競技のスプリントのスタート体制のような姿勢をとります。
この時利き脚ではない方を前へに利き脚の方を後ろにしますが、足の内側を開いてボードにつけるような形にします。
あとは立ち上がればいい状態まで持ってくるようにします。しばらくロングボードスタイルで練習して慣れてきたとおもったらこのスタイルにギアアップしてみるといいでしょう。テイクオフがより早くなります。
ポップアップ
ほとんどの中-上級者はこの方法で立ち上がっています。これは上のすべての動作を省略していきなり立ち上がる方法で、うつぶせになった状態から一気に立った状態にまで持っていきます。
これをやるにはかなりの練習が必要ですが、一番早く立ち上がれる方法となり、より良いサーフィンをするために、最終的には辿り着かなければならないテイクオフの仕方となります。
この時のポイントとしてボードを掴んでしまってはこれができません。ボードをしっかり掴んでしまうとその位置に姿勢が残ってしまうため、結局のところうまく立ち上がる事が出来なくなってしまうからです。
最初のうちはバランスをとるためにどうしてもボードを掴んでしまいがちですが、なるべく掴まないように意識しながらテイクオフの練習ができるとうまくいきやすいと思います。
※ネーミングは複数ありますが一般的な教本をもとに紹介しております。
疲れたらビーチに座ってまた波の観察
最初のうちはサーフィンに適応した筋肉がついていないので、パドリングですぐに疲れてしまうと思います。
他のサーファーが2-3時間も海に浸かっているのを見ると脱帽の念を抱くと思いますが、今の所はしょうがないことといえるでしょう。
そんな時はまた海の観察をします。波がどういう割れ方をしていたのか、自分がどういう波に乗っていたのか?
うまいサーファーを見るのも面白いですし、勉強になるものです。