子供でも入場できるクライミングジムを探そう
大人のクライミングスペースと子供のクライミングスペースを分けて提供しているクライミングジムが最近では多くなりました。
以前は「子供が入る場所ではない」といった道場のような雰囲気のクライミングジムもありましたが、時代の流れと共に変化して今では誰もが楽しめるスポーツとして広く受け入れられています。
子供にとってよい環境のクライミングジムを探すときに確認したい事は2点。
「子供のクライミングスペースの有無」と「子供が登る時間と大人が登る時間を分けてあるかどうか」です。
前者は、ここ最近増加傾向にあります。後者はあまり見かけませんが、地方のクライミングジムの場合、子供の習い事としてクライミングが選択される場面が多いのでいくつか見かけます。
子供が登れる環境を見つけたら次に対象年齢を確認しましょう。だいたい5歳以上、小学生から、というクライミングジムが多いと思います。
子供たちはどうしても走りまわってしまいます。そんな時、スタッフの注意を理解できないと困ってしまいますから、体力面よりも安全面を考慮した上での年齢設定と考えてもらうと良いでしょう。
子供がクライミングをするときの危険
はじめてクライミングをする人の多くは、身長の約2倍の高さで恐怖を感じるようです。確かに、それ以上登ってしまうと今度は不意の落下に備えなければなりませんので、技術的にも高度なものが要求されます。
人間の本能というのは実によく出来ていて、リスクを避けるよう自分自身の行動を選択しています。しかし、子供の場合、特に未就学児の場合には注意が必要です。
登りやすいクライミング壁というのは基本的に傾斜のゆるい壁です。滑り台のような形状や、階段のような形状もあるでしょう。
そして子供でもしっかり掴めるようにホールドは大きくかかりの良いものが壁に取り付けられます。こういった壁を登る場合、元気な子はどんどん登って行ってしまいます。
階段のような形状であればそこで一息ついて更に高度を上げていきます。あっというまに身長の2倍の高さになってしまった、ということは決して珍しいことではありません。
安全のため床にはマットが敷かれていますが、不意に落下した場合マットに落下するまでに壁やホールドに体をぶつけます。更に親の手の届かない高さからの落下の場合は危険です。
子供の身長が2倍をこえる高さに簡単に行ってしまえるような壁を登る場合には、子どもから目を離さないようにしましょう。
子供がクライミングジムにいる時の危険
子供がクライミングをするときにどんな危険があるのか、という事を先に書きましたが、ここでは子供がクライミングジムに居るという事がどんな危険を生むのか、という部分に的を絞って解説します。
カラフルなホールドが壁一面に散りばめられ、マットが敷き詰められた環境でクライミング以外に子供達がやりたいことといったら「走り回る」です。
もちろん黙々とクライミングに没頭する子もいますが、走り回る子は、やはりどうしても多くなります。ここで大切なことがあります。
「走り回ることが危険」と言って子供に注意するのではなく「走り回る事によって登っている人の下に入り込んでしまうことが危険」と、危険の説明をしましょう。
説明することによって「走らなければいいんだ」という間違った解釈を防ぐことが出来ます。
それから登っている人の傍で登る事も危険です。登っているラインが交差したり、登っているうちにクライマーの位置関係が縦(上下に重なる)になってしまうことがあるからです。
そのような状態で落下した場合は、思わぬ事故につながってしまいます。
クライミングジムを利用するときの注意
クライミングの基本的な考え方に、「自分の身は自分でまもる」ということがあります。危険の予測と認識、環境を受け入れる覚悟、というと大げさですが基本的な考えであることに変わりはありません。
また、こうした考えが数々のクライマーを厳しい自然環境の中の冒険から生還させています。これをクライマーはオウンリスクと呼んで長年も大切にしてきました。
クライミングジムという比較的敷居の低い環境であってもそれは変わりません。ボルダリングでも落ち方を誤れば大けがをします。
ロープを使ったクライミングで用具の間違った理解や間違った結び目などは、最悪の場合は命にまで危険が及びます。
子供がオウンリスクを理解するのは大変難しいですが、大人の真剣な姿勢を見れば必ず感じるものはあります。
軽快な音楽とカラフルなホールド、楽しそうに登るクライマーを見てそういったリスクを忘れてしまいがちですが、クライミングジムに一歩踏み込んだら、それは日常とは違ったリスクへの一歩になるということを忘れないようにしましょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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