トレランって、どんなスポーツ?
トレイルランニング(略してトレラン)は、登山道・林道などの未舗装の道を走るスポーツです。
ランニングと登山の要素を組みあわせたようなスポーツなので、もともとランニングや登山を楽しんでいた人が、その延長として始めることが多いようです。
*2014 年 日本能率協会総合研究所 トレイルランニングに関する実態市調査 より
ランニングシューズさえあれば、いつでもどこでも始められるランニングと比べると、ちょっとハードルが高くみえますが、遠くの山まで行かず、近くの公園や川の土手などの未舗装部分を軽く走ってみるだけでも、トレランの感覚を味わうことはできます。
少し足をのばして山まで行って自然を感じながら走れば、より爽快な気分を味わえますよ。
各地でレースも開催されているので、記録更新を目指す他、綺麗な景色や、現地の人との交流や食を楽しんだりと、様々なスタイルで楽しめるのも、トレイルランニングの魅力です。
トレイルランニングの第一人者・鏑木毅さん
日本のトレランの第一人者といえば、プロトレイルランナーの鏑木毅(かぶらき つよし)さんです。
2009年に、世界最高峰のウルトラトレイルレース「ウルトラトレイル・デュ・モンブラン」にて世界3位になりました。
このレースを記録したドキュメンタリー番組「激走モンブラン~166 km 山岳レース~」は、同年、NHKで放送され、日本のトレランの盛り上がりの火付けとなりました。
番組は再放送されたりDVDになったりして、今も数多くの人を魅了し続け、トレイルランナーのバイブルとなっています。
鏑木毅さんは、トレイルランナーの競技者として挑戦を続ける傍ら、トレランの普及にも力を注いでいて、数多くの大会をプロデュースしたり、講習会、講演会を行ったりしています。
トレランの世界を知るために、鏑木毅さんのサイト(Tsuyoshi KABURAKI Official Site)をチェックしてみてはいかがでしょうか。
トレランを始めるには、何をそろえたらいいの?
では、トレランを始めるには、何を揃えたらいいのでしょう。普通のランニングシューズで走ってもいいのでしょうか?ここでは、シューズ、ザック、ウェアについて説明します。
シューズ
トレランでは、木の根っこや岩、砂利などのある不整地を走ります。
トレランが今ほど普及していなかった頃は、専用のシューズがなかったのでランニングシューズで走っていましたが、今は各社から専用のシューズが出ています。
足への負荷を軽減して、転倒や捻挫のリスクを軽減し安全に快適に走るためにも、自分に合ったトレランシューズを購入しましょう。
トレラン用のシューズの特徴としては、
- まっすぐ走る時の縦方向の動きだけでなく、横方向の動きにも対応している
- 不整地に対応するため、ソールが凸凹として滑りにくくなっている
- つま先や側面に、木の根や小石から守るためのにプロテクションがついている
などがあげられます。
ザック(バックパック)
トレランをする時は、体にフィットする小さなザックを使うことが多いです。
近くの裏山や丘、距離の短い低山などの、比較的短い距離(5~10キロ)を走る場合は、ランニング用のボトルポーチでも水分補給できますが、もう少し長い距離を走りたい場合は、ザックがあると便利ですよ。
ザックは、5リットル前後の小さなものから、20リットル位の大きなものまで様々です。
ザックは、水分補給のためのハイドレーションパック (*プラスチック製の袋。チューブがついていて、ザックをおろさなくても、水分補給ができる。)やソフトフラスクを入れられるようになっています。
ザックに入れる持ち物は、走る場所(低山なのか、標高の高い山なのか)、時間(日中・夜)、季節によって変わりますが、基本的には、以下のようなものを入れておきます。
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- 防寒具、雨具
- グローブ (岩場をつかむ、防寒のため)
- 行動食(ジェルなど)
- ヘッドラライト
- トレッキングポール
- ファーストエイドキット(怪我をしたときのため)
- スマートフォン、地図、コンパス (ルートの確認や、道迷いへの対策として)
- ホイッスル、サバイバルシートなど (遭難への対策として)
近くの山を気軽に走りたい、長い距離を走りたい、荷物が増えても山で美味しいものを食べたい、夏場以外も走りたい等、スタイルによってザックに入れる持ち物もかわってきます。
どんなふうに走りたいのかを考えて、自分のスタイルにあったザックをみつけましょう。
ウェア
ランニング用のTシャツ、短パンのほか、トレランでは、防寒着や雨具が必須です。というのも、街中と違って、山の天気は変わりやすいからです。
それに、山では真夏であっても標高・日当たり等によって寒く感じることもある程、体感温度が頻繁に変わります。トレランでは、体感温度が激しく変動するので、防寒着でこまめに体温調節をする必要があるのです。
防寒具には大きく分けると、ハードシェル、ソフトシェル、ウインドシェルがあり、防寒・防水性が一番高いのがハードシェルで、主に冬季の登山や山に登る時に使用します。
トレランをするなら、ソフトシェルやウインドシェルを持っているとよいでしょう。
ソフトシェルはハードシェルに比べて防水性は劣りますが、透湿性が高いので蒸れにくく快適です。ウインドシェルは、防水性はありませんが防風性があり、かなり軽量です。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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