野営とキャンプは違う?野営の定義とは
野営というのは、キャンプ場のようにきちんと整備されていない、自然の状態の原野などでキャンプを楽しむことです。もともとは軍が戦地で寝泊まりするとき、敵から見えにくい林や森のなかにテントを張ったことが語源とされています。
野営の定義
①整備されていないキャンプ場
野営とは、キャンプ場のように整地や整備されていない自然の林や森、原野などでキャンプやソロキャンプをすることです。今回は、こちらの本来の意味での野営で説明していきます。
②野営専用のキャンプ場
テントサイトとは別に野営の専用スペースとして、キャンプ場内に設けられたコーナーでおこなうキャンプなども、野営と呼ぶことがあります。
③軍隊が演習場や前線で軍幕を張ること
また、軍隊などが兵舎を出て、演習地における幕舎や廠舎(しょうしゃ)をはじめ、軍幕を張っておこなう演習のことを野営と呼ぶことがあります。さらには、戦争の際に森などの敵から見つかりにくい場所に軍幕を張り、滞在することなども野営と呼ばれます。
キャンプと野営の違いは?
①整備されておらず管理人がいない
野営場はキャンプ場のように整備されておらず、管理人などもいない手つかずの森や荒野で、自らの責任でおこなうキャンプのことです。
②キャンプの装備はすべて自前
手つかずの自然のなかでキャンプするのですから、当然のことながらキャンプに使用するギアや食料などは、すべて自分でそろえなくてはなりません。
③キャンプで発生した問題はすべて自己責任
キャンプ場のように管理者がいないため、さまざまなトラブルが生じた際には、すべて自己責任として問題を解決しなければなりません。とくに山火事などが発生した場合には、多額の損害賠償が生じるおそれがあるので、火の取扱いには注意が必要です。
なぜ川沿いで野営をする人が多いのか
日本には河川法という法律があり、河川はだれの所有物でもなく共有財産であることが規定されています(※海岸線も同じ)。
1級河川であれば国、2級、3級であれば地方自治体などが管理していて、基本的にだれでも使用することが可能です。
ところが、山林の場合は個人の所有者がいることがほとんどなので、野営をしたい場合には、所有者への了解を得る必要があります。
野営の魅力について
野営の魅力について項目別に紹介します。
自分のペースでキャンプが楽しめる
野営地には、チェックイン・チェックアウトの時間も決められていないので、自分のペースで自由自在のキャンプスタイルが楽しめます。
ほかのキャンパーと遭遇しない
自分で開発した野営地であれば、ほかのキャンパーがいないので、混み合うこともなければ、コロナ対策のためのソーシャルディスタンスの必要性もありません。広々とした荒野でゆったりと自分だけのキャンプが楽しめます。
サバイバル能力が試せる
野営では、キャンプ場のように充実した設備や困ったときに助けてくれる管理人がいないので、自分自身が頼り。もし、火が起こせなかったら夕ご飯にありつけないかもしれません。自分自身のサバイバル能力を試すことができます。
野営地の探しかた
実際に筆者がおこなった方法を紹介します。
グーグルアースを使う
おおよそのあたりをつけて、グーグルアースでその場所を調べる方法が、野営地を探すベストな方法です。河川沿いであれば、そのあたりを管轄する地方自治体に問い合わせてみて、キャンプをしてもよいのかどうか、確認するようにしましょう。
基本的に「マナーさえ守ればキャンプをしてもよいですよ」という回答が得られる可能性が高いです。グーグルアースだけでなく、あらかじめ下見にいってみることもお忘れなく。
法務局で地番図を参照
野営したい場所が山林の場合は、土地の所有者がいるはずなので、法務局の窓口でその場所の番地を告げて、地番図を見せてもらい所有者(氏名、住所などがわかる)を調べます。あとは、所有者の連絡先を調べてキャンプをしてもよいか、了解を得るようにしてください。
建設会社に問い合わせる
山深い場所の場合は番地がわからないことがあるので、法務局でも調べようがないケースがあります。その場合は、近くに林道などがあれば、建設した会社に問い合わせて土地の所有者を調べる方法があります(道路わきに建設会社の石碑が建っている)。
野営の注意点
野営する際の注意点についてまとめました。
河川沿いの場合は増水に注意
川沿いの場合には、急な増水に注意が必要です。流木などが高い場所に引っかかっていたりするので、増水したらそこまで水があがってくると思ってください。海の場合は、潮の満ち引きに注意しましょう。
管理者へ確認をする
山林の場合は所有者へ、河川の場合には管轄する自治体へ、キャンプをしてもよいか、確認するようにしてください。
野生動物に注意
クマなどが出没するエリアでは、テントやタープでなく、車中泊ソロキャンプをすることをおすすめします。
出したゴミは必ず持ち帰る(マナーを守る)
ゴミはもちろん、燃えかすや消し炭、排せつ物などは、持ち帰って処分するようにしましょう。筆者が野営をするときには、携帯トイレを持参して、小便も持ち帰ることにしています。
野営におすすめのギア
筆者が野営するときに実際に使用して便利だと思ったギアを紹介します。
Lifecode ポータブルトイレ
設置、折りたたみが簡単で、平らに収納できるため、保管が便利で場所をとらず、持ち運びも簡単にできます。
災害、非常用としてはもちろん、介護用トイレ・屋外用トイレ・キャンプ・車用トイレ・登山・釣りなど幅広いシーンで活躍します。
ダウンシュラフ(春夏秋用)
軽くて暖かいとても快適なダウンの寝袋。1Lのペットボトルほどにまで、コンパクトになるところもおすすめ理由です。
キャンピングムーン(CAMPING MOON) アウトドアバッグ
キャンプギアを所定の位置に収納して持ち運ぶのではなくて、このような大き目のバッグに入れて(壊れやすいものはクッション性のあるものをはさむなどの工夫をする)持ち運ぶと、現場で使用するときにも撤収するときにも便利です。
waku fimac 焚き火台
リーズナブルでありながら、とても使いやすい焚火台。コンパクトで設営や撤収も簡単です。
キャンピングムーン(CAMPING MOON) ローチェア
ワンタッチで設営できて撤収ができる。そのうえ丈夫で沈み込みが少ないため、焚き火などの作業がとてもしやすいローチェアです。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。