子どもでも自転車に乗るなら保険に入る必要があります
まず、最初に結論からいってしまうと、子どもでも自転車保険は必要です。
自転車に乗るということは、常に転倒や衝突など、自分も他人もケガをしてしまう危険性があるからです。
最近では、子どもが乗っていた自転車が、高齢者に衝突し転倒、そのまま亡くなってしまったという事故も起きています。
その場合、子どもに対して多額の損害賠償金が請求されます。
とくに死亡事故の場合、賠償額は1億円を超えるケースもあり、保険無しでは現実的に支払うことができる金額ではありません。
実際にそうなってしまう可能性は低いものの、自分がケガをしたときの補償、相手をケガさせたときの補償など、取り返しのつかない金額を支払うことのないように、自転車保険への加入は必須です。
子どもも自転車保険の加入が必要な理由
自転車保険に加入する理由としては、先ほど説明したような重大なリスクに対する備えというのが中心ですが、少々イメージしづらい事例だったかもしれません。
そこで、子どもが自転車保険に加入したほうがいい理由をさらに具体的に解説していきます。
①子どもは運転技術が未熟
これは小学生以下の子どもに多いのですが、自転車の運転技術が未熟な場合が多いです。
特に、最近自転車に乗れるようになったばかりだと、その状態で走行するのは最も危険です。
まっすぐ走れない、適切な位置で止まれない、バランスに集中して周りが見れていない、など子どもの運転には、こういった危険な要素が詰まっています。
そのような状態で運転すると、事故を起こすリスクが高まることは否めません。
②子どもは規範意識が低い
私たち大人は、世の中のルールを知ったときに、そのルールがなぜ存在しているかまで理解することができます。
しかし、子どもは表面的なルールを順守することしか知りません。
そのため、ルールを守っていれば、すべて大丈夫という認識になってしまいます。
ルールを守るだけではなく、その上で何を注意すればリスクを軽減できるか、といったところまで考えが至りません。
現在の日本の自転車交通に関するルールは未成熟で、環境も整備されていないので、ルールだけを守っているだけでは自分の身を守ることは難しいでしょう。
とくに、子どもはそれが一層難しくなります。
そのため、子どもにはリスクに備えた保険が必要だといえます。
子どもの自転車保険はどんなものを選べばいいのか
子どもの自転車保険への加入の重要性については理解いただけたかと思います。
では、次にどんな自転車保険に加入すればいいのか知っておきたいですよね。
ここでは、子どもの自転車保険を選ぶ上でのポイントを整理していきます。
①個人賠償責任補償と傷害補償
自転車保険が主にカバーする範囲は、自転車での自分のケガと相手(物も含む)のケガの保証です。
自転車保険でまずチェックすべきは以下の2つです。
「個人賠償責任補償」は、相手をケガさせたり、相手の物を壊したりした場合に保険金を受け取れる補償です。
「傷害補償」は、自分がケガをした場合に保険金を受け取ることができる補償です。
次に、それぞれ最大いくらもらえるかなどをチェックしていきましょう。
②家族向けプランと個人向けプラン
自転車保険のプランには、「家族向けプラン」と「個人向けプラン」があります。
「個人向けプラン」は、保障の対象が個人の保険で、「家族向けプラン」は、家族単位で保障を受けられる保険です。
子どもを自転車保険を加入させるときには、子どもひとりを「個人向けプラン」に入れるのか、子どもだけでなく、一家まとめて「家族向けプラン」に入るのかを決めてください。
この辺りについては、家族の中で自転車に乗る人、乗らない人を把握して、決めるといいでしょう。
③他の保険でカバーできている可能性があります
自転車保険への加入はした方がいいと解説してきましたが、実は自転車保険が不要な人もいます。
それは、すでに加入している自動車保険などで、「個人賠償責任補償」が付いている人です。
この場合は、自転車保険に加入せずとも事故のリスクを補えているので、新たに自転車保険に加入する必要はありません。
ただし注意したいのは、自転車保険が必要ないのではなく、リスクを補償してくれるものがすでにあるから追加で申し込む必要はないということです。