焚き火は寒い日に体をあたためてくれて、自然のなかでリラックスできる効果があり、キャンパーにとって至福のひとときになっています。しかし焚火を楽しむ人にとって雨の日は頭を悩ませる人も多いでしょう。
この記事では、雨の日に焚き火を楽しむためのテクニックとおすすめギアを詳しくご紹介します。
雨でも焚火が楽しめるコテージつきキャンプ場まとめについて気になる人は、下記の地域名をタップで別記事に飛びます。
では、雨キャンプで焚き火を楽しむための具体的な方法とおすすめのギアについて詳しく見ていきましょう。
雨キャンプで2ルームテントやタープの下で焚き火したいなら素材に注意!
2ルームテントやタープの下で焚き火を楽しむ際には、使用する素材に注意が必要です。素材は耐熱性のある素材を選ぶことが重要で、TC素材やキャンバス素材がおすすめです。
TC素材のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
1.火に強く耐久性が高い 2.結露防止機能がある 3.優れた光遮断性 |
|
キャンバスの素材メリット・デメリット
メリット | デメリット |
1.耐久性がある 2.通気性があり蒸れにくい 3.使い込むことで味が出る |
1.防水性がない 2.重量感 3.乾きにくい |
快適に焚き火を楽しみたい人は、上記のTC素材かキャンバス素材のテントやタープを使いましょう。
2ルームテントのキャノピーやタープの下で焚き火をする3つのリスク
焚き火をテントやタープの下で行う際には、以下の3つのリスクがあります。
- ポリエステル・ナイロン素材のタープに穴が空く
- タープ下に焚き火の煙が充満してしまう
- 風向きの変化で焚き火の火の粉が舞って火事につながる可能性がある
それぞれの危険性と対策方法を紹介します。
ポリエステル・ナイロン素材のタープに穴が空く
ポリエステルやナイロンなどの素材は焚き火の熱に弱く、近づけるとタープに穴が開いてしまう危険性があります。
このような危険性を避けるためには、耐熱性の高い素材で作られたタープやテントの利用がおすすめです。また、焚き火自体をタープやテントから離すのも有効的な手段となりえます。
焚き火の熱が直接当たらないようにするには、ポールを使ってタープを高く張り上げる方法を選択しましょう。
そうすれば焚き火の熱でタープやテントに穴が空くのを防げるでしょう。
タープ下に焚き火の煙が充満してしまう
焚き火の煙がタープやテントの下に充満すると、呼吸困難や健康被害を引き起こす危険性があります。煙の吸入は特に子供や高齢者にとって有害であり、せっかくのキャンプを損なう原因となります。
対策方法としては、風通しの良い場所で焚き火を行い、タープの高さを高くすることが有効です。焚き火とタープの距離を適切に保ち、煙がテント内に流れ込まないように調整しましょう。
煙の流れを確認し、必要に応じて焚き火の位置を変更することで、安全な環境を維持できます。
風向きの変化で焚き火の火の粉が舞って火事につながる可能性がある
風向きが変わると、焚き火の火の粉が周囲に飛散し、火事の危険性が高まります。これによりテントやタープ、さらには周囲の自然環境にも被害が及ぶ可能性があり危険です。
対策方法としては、風向きを常に確認し、焚き火からテントやタープを遠ざけることで火災のリスクを軽減できます。そのほかには防火シートや耐火マットを焚き火の周りに敷くことで、火の粉が地面や周囲の物に直接触れるのを防ぐこともできます。
焚き火をする際には必ず消火用の水や消火器を用意しておき、火の粉が飛んだ場合に迅速に対応できるよう準備しておくようにしましょう。
タープなしの雨キャンプで消えない焚き火を作り出す4つの手順
ここからは、タープなしの雨キャンプで消えない焚き火を作り出す4つの手順について紹介します。
1.乾いた薪を細かく割く
2.焚き火台に薪を並べて火が着きやすい火床を作る
3.薪で焚き火に「雨除けの屋根」を作る
4.焚き火の近くで濡れた薪を乾かす
雨のキャンプで消えない焚き火を楽しみたい方は、ぜひここから先のコンテンツを参考にしてみてください。
乾いた薪を細かく割く
雨の日でも焚き火を維持するためには、まず乾いた薪を細かく割くことが重要です。細かい薪は火がつきやすく、安定した火力を保つための基盤となります。乾いた薪を細かく割ることで、火付きが良くなり燃焼効率が向上します。
雨の日に備えて、キャンプに行く前に薪を予め細かく割いておくと便利です。
薪の詳細な準備方法や割り方について気になる人は、こちらの記事をご覧ください。
焚き火台に薪を並べて火が着きやすい火床を作る
焚き火台に薪を並べる際には、火が着きやすいように工夫することが大切です。小さな枝や乾燥した草を底に敷き、その上に細かく割いた薪をピラミッド型に積み上げます。さらに大きな薪を外側に配置して、内側の火種を保護しつつ燃焼を促進させましょう。
火床の通気性を確保するために、薪と薪の間に適度な隙間を作り、酸素が供給されやすい状態を保つこともポイントです。
薪で焚き火に「雨除けの屋根」を作る
焚き火を雨から守るためには、薪を使って「雨除けの屋根」を作る方法があります。
井桁というジェンガのような組み方を用いると効果的です。まず、大きめの薪を四隅に配置し、その上に交互に薪を重ねて井桁状に組みます。これにより、火種が直接雨にさらされるのを防ぎつつ、通気性を確保して安定した火力を維持することが可能です。
もし薪だけで十分な雨除けを作れない場合は、専用の防水シートやカバーを使用することをおすすめします。
雨除けの屋根が作れないときは専用のアイテムを使う
井桁のように薪を組むことが難しい場合や、十分な薪がない場合には、専用の防水アイテムを活用しましょう。防水シートや専用のタープを使えば、簡単に雨除けを設置することができます。
例えば、防水シートを焚き火の上に斜めに張り、雨水がシートから流れ落ちるように設置する方法があります。また、耐熱性のあるタープを使って焚き火の周囲に屋根を作ることで、雨から焚き火を守ることができ安全です。
専用のアイテムを用意できない場合は、厚手のアルミホイルでも代用できるので、ぜひやってみてください。
焚き火の近くで濡れた薪を乾かす
焚き火の熱を利用して、濡れた薪を効率よく乾かす方法があります。
焚き火がしっかりと燃え始め、薪が真っ赤に熱せられた状態になると、火が安定しやすくなります。この状態を利用して焚き火の周囲に濡れた薪を並べたり、井桁のように組みましょう。薪を焚き火の近くに置くことで、熱が薪に伝わり徐々に乾燥していきます。
乾いた薪は燃えやすくなり、適時追加することで、焚き火を持続させることができます。この方法を使えば、雨の日でも効率よく焚き火を維持できることが可能です。
雨の日にお役立ち!おすすめ焚き火ギア
ここからは、雨の日に役立つおすすめ焚き火ギアについて紹介します。商品の性能や特徴も一緒に解説するので、ぜひ参考にしてください。
ロゴス(LOGOS) 2022LIMITED タープヘキサ440
ファミリーキャンプに人気のロゴスから発売されているタープです。素材は難燃性ポリリップストップを採用しており、燃えにくいので焚き火の上に張ることができます。
耐水圧は2,000㎜なので、天候が急変しても強い雨から守ってくれます。
BUNDOK(バンドック) ジェル 燃料
ジェル状の着火剤は初心者でも使いやすいのでおすすめです。このBUNDOKのジェル燃料は防止弁がついているので、液漏れがしにくく持ち運びに便利です。
ZEN Camps焚火台シート
耐熱性の高いガラス繊維を用いており、火の粉が飛んでも燃える心配はありません。また、厚みがあるため地面を保護。四隅にはハトメの穴があいているため、ペグダウンができ、ずれることなく使用できます。
ベンケ アウトドアジャケット 上下セット
レインウェアとしてもつかえるアウトドアジャケットです。上下セットで別々に使用可能。耐水圧は7,000㎜で急な雨からも体を守ってくれます。撥水加工に優れ、通気性もよく蒸れにくく快適です。
初心者は焚き火なしもあり!?ほかの熱源でも雰囲気を出せる
ここまで、雨の日の焚き火ポイントについて解説しました。しかし、前述したとおり雨の日は焚き火に向いていないのも事実。
雨風が強い場合などは無理をして焚き火をするよりも、焚き火以外の火を使うのもよい方法です。どんな方法があるのでしょうか?
調理に便利なガスコンロを使用する
まずは家庭でも定番のガスコンロ。風よけのある設計のものは、火の管理がしやすいので使い勝手がよいです。
ガスコンロは焚き火に比べるとキャンプの雰囲気が出づらいかもしれません。しかし、すぐに煮炊きができるのはストレスフリーで合理的です。
岩谷産業 カセットフー アウトドアコンロ タフまる
イワタニのアウトドア用コンロです。風の影響を抑える多孔式バーナーを採用しているので屋外でも安心。空気は通すが風は通さない特許技術の「ダブル風防ユニット」で、強い加熱性能が得られます。
耐荷重量は20㎏なので、アウトドアで定番のダッチオーブン調理を行うことができます。
明かりには雰囲気のあるランタンを使用する
焚き火以外でキャンプの火といえばランタンをイメージする方も多いのでは?焚き火とはまたちがったムードを演出できます。
火を使うランタンにはガスランタン・オイルランタン・ガソリンランタン・キャンドルランタンなどがあります。それぞれ雰囲気も燃料も異なるので、自分のキャンプシーンを思い浮かべて使いましょう。
SOTO レギュレーターランタン
SOTOのガスランタンです。外気温が低い時でもマイクロレギュレーターの効果により、連続使用にも耐える構造をしています。使うボンベは経済的なCB缶を使用。約4.5時間使用できます。
雪中キャンプでもつかえる焚き火ストーブを使う
焚き火以外の火でキャンパーに人気なギアにストーブがあります。暖かく調理もでき、ガラス窓付きのものにすれば、揺らめく炎を鑑賞することもできる優れもの。
雨の日だけでなく、雪中キャンプでは多くのキャンパーが利用しています。キャンプで薪ストーブを使う際は、一酸化炭素中毒を起こさないように気を付けましょう。
ホンマ製作所 薪ストーブ RS-41
ホンマ製作所の薪ストーブです。暖が取れるのはもちろん上部には煮炊きができるコンロもついており、お釜ご飯を炊くことができます。
薪の投入口が大きいため火の管理も便利。窓があるため揺らめく炎を楽しむことができます。
今回は、雨の日に最適な焚き火テクニックとおすすめギアを紹介しました。
キャンプは天気の影響を受けてしまうのは仕方がないものですが、工夫次第で雨の日キャンプも楽しむことができます。
この記事を参考に、ぜひ雨の日キャンプでも焚火を楽しんでください。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。