春キャンプで使用するシュラフ(寝袋)について
春キャンプは厳冬期のキャンプに比べて気候があたたかいため、高価なダウン中綿の寝袋にこだわる必要はないです。
逆に冬山仕様や厳冬期仕様のダウン寝袋だと、暑苦しくて眠れないことも。かといって、まだ朝晩が冷える春キャンプでは寒さ対策もわすれてはいけません。
寝る時、寝袋のほかにどのような寒さ対策をすれば良いのでしょうか。
電気毛布など暖房器具と組み合わせて使う
寝る時の寒さ対策としておすすめなのが、寝袋と電気毛布などの暖房器具を、組み合わせて使用することです。
最近は、蓄電容量が大きく長時間使えるすぐれた電源バッテリーが登場してきています。
これらの電源バッテリーと電気毛布があれば、リーズナブルな化繊中綿の寝袋でもポカポカの環境で朝までぐっすり眠れます。
春キャンプで使用するシュラフ(寝袋)の選びかた
中綿が化繊素材の寝袋
春キャンプは真冬のキャンプほど寒くないので、ダウン素材の寝袋にこだわる必要はありません。空気をたっぷりと含んであたたかい化繊素材がおすすめです。
化繊の中綿は、ダウンよりも保温性が低く、冬ほど寒くない5月向き。コスパがよく、自宅で洗濯できる商品が多いのも特徴です。
とはいえ、化学繊維にはさまざまな種類があります。ここでは寝袋に使われることが多い、ホローファイバー・マイクロファイバー・ウルトラファインファイバーの3つの特徴をみていきましょう。
軽くて乾きやすい「ホローファイバー」
軽さと乾きやすさが魅力です。繊維を拡大してみると、マカロニのような形状で、中空糸とも呼ばれています。なかが空洞の構造のため、通気性が抜群。汗や結露による湿気に強いのが特徴です。
汗をかきやすい人なら、ぜひ選択肢に入れてみてくださいね。
しっかり暖かい「マイクロファイバー」
ほかの化学繊維と比べて、保温性が高い素材です。髪の毛の100分の1以下の細い繊維が、すき間を埋めるように織り込まれているため、風を通しにくい特徴があります。
また、中綿の重量を抑えられるので、コンパクトに収納可能です。寒がりの人や、荷物を減らしたい人に向いています。
長く使える「ウルトラファインファイバー」
魅力は、速乾性と耐久性。すぐに乾くので、気軽に洗濯できます。繰り返し洗濯しても劣化しにくく、長く愛用できるでしょう。よくキャンプに行く人でも、洗濯して清潔に使えますよ。
洗濯しやすい寝袋
キャンプで使用する寝袋は汚れやすいので、自宅で手軽に洗えるものがおすすめ。化繊素材の中綿であれば、洗濯機で丸洗いができ、乾きやすいのでお手入れも簡単です。
コスパのよい寝袋
中綿にダウンを使用しているかどうかで、価格に大きな違いがあります。最近は、リーズナブルですぐれた化繊の中綿素材(例えばダイナチューブファイバー)が登場してきています。
素材にこだわらず、コスパのよいあたたかい寝袋を選ぶことが重要です。
コスパのよい寝袋でも、電気毛布などの暖房アイテムを組み合わせることで、寝袋の使用温度を気にする必要がなくなり、春に限らず年間を通して使うことができます。
3シーズン用の寝袋
春のキャンプでは、3シーズン用の寝袋がおすすめです。
寝袋には夏用・冬用・3シーズン用があります。それぞれ、使用に適した最低気温が異なるのが特徴です。「限界温度」といった形で、商品に表記されていますよ。
メーカーによりますが、3シーズン用の寝袋の場合、限界温度はだいたい-5~5℃に設定されています。最低気温がこの範囲内なら、使用に向いてるということです。限界温度ではなく、快適に過ごせる気温を提示している商品もあります。
春のキャンプ場では、朝晩は少し冷え込む場合もありますよね。3シーズン用なら、多少の寒さには対応できるでしょう。
封筒型がおすすめ
寝袋にはおもに封筒型とマミー型の2つのタイプがあります。封筒型は頭部と足の部分との広さが同じで、マミー型は足の部分が狭くなっています。
厳冬期の寝袋はできるだけ空間の少ないものが良いのですが、春キャンプの場合は、ゆったりとした空間のある封筒型の寝袋がおすすめです。
春キャンプにおすすめのシュラフ(寝袋)12選
春キャンプにおすすめしたい寝袋を紹介します。
Snugpak(スナグパック) 寝袋 スリーパーエクスペディション
筆者が長年愛用している寝袋です。キャンプ以外の家でのデスクワークなどでも大活躍しています。足もとだけチャックが開けられるので、フットウォーマーと併用しています。
ロゴス(LOGOS) 丸洗いスランバーシュラフ
中綿に軽くて保温性能の高いダイナチューブファイバー(中が空洞になった化学繊維)を使用しています。丸洗いができるのでキャンプにぴったり。
HOLOMUA(ホロムア) インナーシュラフ
日本キャンプ協会のインストラクターが監修して開発された寝袋です。上質なフリース素材を使用しているので、保温性能が高く、肌ざわりも良い。電気毛布と併用するとあたたかく眠れます。
コールマン(Coleman) 寝袋 マルチレイヤースリーピングバッグ
フリースとミッドレイヤー、アウトレイヤーの3層構造をした寝袋。キャンプ場の朝方の最低気温にあわせてレイヤリングできるので、朝までぐっすり眠れます。
コールマン(Coleman) 寝袋 フリースEZキャリー 封筒型
あたたかいフリース素材の封筒型寝袋。洗濯機での丸洗いができるので、お手入れがラクです。キャンプ以外での普段使いにもおすすめ。
Hilander(ハイランダー)「2in1 洗える3シーズンシュラフ」
2つの寝袋がセットになった、新発想の商品です。それぞれの寝袋が、「最低気温15℃以上」と「5~15℃」に対応しています。寒いときは2枚重ね、暖かいときは1枚で使うことで、気温変化の大きい5月に大活躍するでしょう。
収納袋は圧縮機能付き。2枚の寝袋を合わせても、30×28cmまで小さく収納できます。くわえて、中綿はホロファイバーで、約2kgと軽量です。苦にならない重さと大きさで、持ち運びラクラクですよ。
温度差の激しいエリアで使うときや、春夏秋と長くキャンプを楽しむ人におすすめです。
VASTLAND(ヴァストランド)「封筒型クッションシュラフ」
解放感ある寝心地が魅力です。横幅は約80cmの幅広設計で、寝袋としてはゆったり眠れるサイズ感ですよ。
中綿は、保温性の高いマイクロファイバーとホローファイバーの混合素材。下限温度1℃、快適温度6℃を実現しています。5月の朝晩の冷え込みをカバーできますね。
収納袋には持ち手が付いており、寝袋をしまうとクッションに早変わり。車内や自宅でのリラックスアイテムとしても使える、汎用性の高い商品です。寒い地域でキャンプする人や、体格の大きい人は検討する価値があるでしょう。
Coleman(コールマン)「パフォーマーⅢ/C5」
老舗アウトドアメーカー「コールマン」の寝袋です。確かな品質で、シンプルながらも高級感があります。快適温度は5℃以上。肌寒さが残る5月のキャンプでも、気持ちよく眠れるでしょう。
寝袋の上部にはインナーポケットがあり、細かなこだわりが感じられます。スマートフォンなどの小物を収納しておくと、起床時に探すことなく見つけられますね。
コールマンのテントを使っていれば、統一感のあるおしゃれな空間を演出できます。寝袋選びに失敗したくない人におすすめの商品です。
sahara 封筒型シュラフ
オールシーズン対応の封筒型シュラフで、肌触りの良い生地は夏場でも使いやすく、限界使用温度−15℃まで対応しており冬でも使用できます。
気温の変化が激しい春キャンプでも安心。
独自の充填材は、水にも強く丸洗い可能なのもこのシュラフのメリットです。
色の種類も多いので、見た目にもこだわりたい方でも満足できるでしょう。
コールマン マルチスレイヤースリーピングバッグ
大手キャンプギアメーカーのコールマンから販売されているシュラフ。
他のメーカーには無い、アウター・ミッド・フリースのシュラフで構成されています。
好きなように組み合わせることによって温度管理ができて、限界使用温度−11℃まで使用可能。
寒くなったり暑くなったりする春キャンプでも、その場に合わせて使い分けられるのが最大のメリットです。
ネイチャーハイク 封筒型ダウンシュラフ
ネイチャーハイクは登山に使えるような軽量ギアを販売しているメーカー。
限界使用温度−9℃まで対応の高品質ダウンで春キャンプでも安心です。
軽量ですが、保温性は非常に良いです。
春キャンプでも安心で、軽量コンパクトなシュラフをお探しの方におすすめです。
スナグパック マリナーマミーライトジップ
機能性も高いですが、軍隊でも使えるような丈夫さが売りのシュラフです。
見た目も、無骨な感じで男心をくすぐります。
メーカー推奨は3シーズンですが、限界使用温度が−7℃まで対応しているので春キャンプでも安心して使えるでしょう。
耐久性が高く長く愛用したい方におすすめのシュラフです。
春キャンプ用シュラフ(寝袋)とセットにして使いたいアイテム
春キャンプに寝袋とセットにして使用するとあたたかいアイテムを紹介します。
コイズミ 電気毛布
スライド式の温度調節コントローラーのため、温度の微調整ができて便利な電気毛布です。最高温度は53度まで上げることが可能。消費電力は40ワットと電球並みです。
電源バッテリー Jackery ポータブル電源 400
1泊から2泊程度のキャンプに活用でき、災害時の緊急用の電源としても備えておくと安心です。これがひとつあれば、テント内の暖房や照明など何にでも使えて大変便利です。