救命や応急手当の知識があれば、いざという時に家族や友人を助けられるのに…と思ってはいても、どこで身につけたらいいのか分からない、という人は多いのではないでしょうか。
そこでおすすめしたいのが、日本赤十字社が実施している救命講習会です。全国各地の赤十字社の支部によって開催されていて、講習日も月に10日前後(東京支部の場合)と頻繁に行われています。
アクセスしやすく、スケジュールも合わせやすい上に、日本赤十字社は非営利団体なので、受講料も非常にリーズナブルなんです。
日本赤十字社の救命講習とは
救命講習会では、アウトドアの場面だけでなく、日常生活や災害時においても役立つことを教えてくれるので、受けておいて損はありません。
日本赤十字社では主にどんな種類の講習会があるのかを紹介していきましょう。
救急法
「救急法」では、日常生活における救命・応急処置を学ぶことができます。登山中に転んでケガをした時や、キャンプの焚き火で火傷をした時など、フィールドでも役立つ応急手当を始め、急に心肺停止状態に陥ってしまったときや、災害時の対処法などを教えてくれるベーシックなコースです。
例えば、家族や友人が緊急事態の時は、まず救急車を要請しますよね。しかし大抵の人は、救急車が到着するまでの間何をしたらいいか分からない、救急隊の人に電話で指示をされたけどやり方が分からない、とあたふたしてしまうと思います。
救急隊に引き継ぐまでの応急手当は非常に重要で、その後の命を左右すると言っても過言ではありません。この時に正しい知識と技術を持っていれば、いざという時に助かる可能性が格段に高くなるというわけです。
まずはどんな場面でも役立つ、基本の「救急法」だけでも受講を検討してみてはいかがでしょうか。救急法は「基礎講習(1日)」と「救急員養成講習(2日間)」に分かれますが、短期間でしっかり学びたい方には「基礎+養成講習(3日間)」のコースもあります。
【講習内容】
基礎講習
・手当の基本的な知識
・人工呼吸や心臓マッサージの方法
・AED(自動体外式除細動器)の使い方
救急員養成講習
・日常生活における事故防止や止血の仕方
・包帯の使い方
・骨折などの場合の固定
・負傷者の搬送方法
・災害時の心得
出典:日本赤十字社
【講習費用・時間・交付される証明書(東京都支部)】
基礎講習
・講習費用 1,700円(受講料1,500円+手数料200円)
・時間 6時間(昼食時間含む)
・交付される資格 赤十字ベーシックライフサポーター認定証
救急員養成講習
・講習費用 1,900円(受講料1,700円+手数料200円)
・時間 16時間(昼食時間含む)
・交付される資格 赤十字救急法救急員認定証
出典:日本赤十字社
詳しい講習の内容はこちらをご覧ください。
水上安全法
「水上安全法」は、水の事故から命を守るための知識や技術を学ぶことができます。泳ぎ方の基本、溺れてしまった人の救助法、応急手当など、水難事故防止に特化した講習です。
サーフィンやカヌーなど、海や川などで遊ぶことが多い人は受けておくと安心ですね。
「救助員I養成講習」は、「救急基礎講習」の認定を持っている方のみ参加できます。基礎講習を含めた連続講習のコースもあるので、詳しい日程はホームページで確認してみてください。
また、支部によっては、実際に海や川で講習を受けることができる「救助員II養成講習」「短期講習」なども実施しています。
【講習内容】
救助員I養成講習
・水の事故防止
・泳ぎの基本と自己保全
・事故者の救助および応急手当について”
出典:日本赤十字社
【講習費用・時間・交付される証明書(東京都支部)】
救助員I養成講習
・講習費用 900円(教材費・保険代等+手数料200円)
・時間 2時間
・交付される証明書 赤十字水上安全法救助員I認定証
出典:日本赤十字社
詳しい講習の内容はこちらをご覧ください。
雪上安全法
各地の支部によっては、「雪上安全法」の講習も実施しています。こちらも「救急基礎講習」の認定を持っている方が対象です。
スキー場での事故防止や、ケガの応急処置、雪山での遭難者の救助方法などを学ぶことができ、ウィンタースポーツを愛する人には是非受けてほしい講習です。
上記の2つの講習に比べ、実施支部や回数が少ないので、受講の際にはよくご確認ください。
【講習内容】
救助員I養成講習
・雪上での事故防止
・スキーの基本
・雪上での事故者の救助技術”
出典:日本赤十字社
【講習費用・時間・交付される証明書(千葉県支部)】
救助員I養成講習
講習費用 700円
時間 7時間+検定・休憩
交付される証明書 赤十字雪上安全法救助員Ⅰ認定証
出典:日本赤十字社
詳しい講習の内容はこちらをご覧ください。
日本赤十字社の救命講習は、アウトドア好きなら備えておくべき知識や技術を学ぶことができますし、スポーツのインストラクターを目指している人にも役立ちそうですよね。
なお、各支部により費用、時間などは異なります。申し込み方法なども含め、詳しくは日本赤十字社をご参考ください。(2017年6月1日 公開情報により)
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。