オーガニックコットンの認証マークは認証機関で基準をクリアした証
最近は、オーガニックコットンといっても、値段も安いものから高いものまでたくさんあります。
中には有機栽培されていない綿花が使われたり、布になる工程で化学処理されていたりするものも、少なからずあると言われています。
消費者は、実際に商品を見ただけでは、有機栽培された綿花を使っているのか、そして正しい工程で作られているのかを知ることはできません。
そういった購入者側の不安を解消するため、そして有機栽培を行っている農家の利益や環境を守るという目的でできたのが、認証機関です。
認証機関というのは、利害関係のない第3者的な立場で基準を作り、それをクリアしている商品物に対して認証を行っています。
製造業者は、認証マークを提示することで認証を受けたことを表しています。
そのため購入者は、このマークを確認することで正しい工程で作られた商品を購入することができるのです。
認証機関は、いろいろとありますので、今回は日本でよく見かける認証機関について説明していきましょう。
世界共通のオーガニック繊維基準
世界共通のオーガニック繊維基準としては、GOTSとOCSの2つがあります。
GOTS
GOTSは、Global Organic Textile Standardの略で、 オーガニック繊維の生産から製造と販売まで、すべての工程の取り扱いについての基準を定めた国際認証機関です。
基準は、ドイツ、アメリカ、イギリス、日本の4カ国のメンバーによって作られ、日本だけでなく世界的にもよく知られた認証機関と言えます。
生産から、製品になるまでの全ての工程での、トレーサビリティと呼ばれる、生産履歴の追跡が保証されていて、EUの規則またはアメリカ農務省のUSDA/NOP認証を受けた原料のみ使用できると厳格な基準があります。
オーガニック認定原料の使用量は70〜100%、一般製品からの移染、汚染、混入を防ぐために、一般製品から隔離するということなども定められています。
OCS
Organic Content Standardの略で、食品は除き、5〜100%のオーガニック原料を含んでいる、製品に使われます。
こちらもトレーサビリティが保証されているほか、EUの規則またはUSDA/NOP認証を受けた原料の使用のみが認められています。
ロゴマークは、オーガニック原料100%の「OCS100」と5〜95%未満のOCSブレンドの2つがあります。
オーガニックコットン:アメリカの認証機関
USDA(米農務省)
United States Department of Agricultureの略で、アメリカ農務省、日本で言う農林水産省にあたる政府機関。
2002年からは、NOP(ナショナル・オーガニック・プログラム)という基準をもとに、認証を行っています。
TDA(テキサス州農務局)
Texas Department of Agricultureの略で、NOPが成立する以前に、有機栽培の綿花の信頼性を守るために作られた、テキサス州農務局独自に制定した認定基準です。
今現在は、NOP基準を元にした認定を行っていますが、今でも権威ある認定機関です。
オーガニックコットン:日本とヨーロッパの繊維認証機関
日本オーガニックコットン流通機構
国際有機農業運動連盟IFOAMの傘下のひとつで、日本にて「化学農薬や化学的な処理はしない、一般綿とは混ぜない」などを基準に認定をおこなっています。
基準のすべてをクリアした商品にはNOCコットンラベル、基準のすべてをクリアしてはいないが、新環境に配慮して製造された商品にはNOCグリーンラベルがつけることができます。
Oeko-Tex
エコテックスは、ドイツなど世界17の機関が加盟している国際的な機関で、繊維製品およびその関連製品に有害な物質が含まれていないことを認証するラベルを発行しています。
世界15カ国にある研究所にて検査され、肌へ接触する頻度や部分の多さによって4つのグループに分類されます。
Class1は、3才未満の乳幼児向けの製品が対象で、「赤ちゃんがなめても問題ないもの」ということで、とくに基準が厳しくなっています。
オーガニックコットン製品の選び方
認定機関はいろいろとあり、ここでもご紹介した他にもいろいろとあるので、選ぶ時に、迷ってしまうという人も多いかもしれません。
基本的に、認証をもらうには、検査費用や手数料などもかかるため、GOTS、もしくはTDAなど、ひとつか多くても2つ認証があることが普通です。
ここで、ご紹介したのは、世界的にも厳しい基準で、信頼度が高い認定機関ですから、選ぶ際はこういった機関の認定を受けているかどうかは、最低限確認することをおすすめします。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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