環境に配慮した暮らしというと、どこかストイックなイメージを持つ人も多いかもしれません。しかし近年は、デザイン性や使い心地にも優れ、毎日の生活に自然と取り入れられるサステナブルアイテムが増えています。今回は、アウトドアや日常の暮らしに心地よく寄り添う3つのブランドをピックアップ。再生可能素材を使ったブラシ、ゼロウェイストを目指すランチグッズ、廃棄予定のビーチパラソルをアップサイクルしたiPadケースなど、生産ストーリーにもグッとくるサステナアイテムを紹介します。
毎日の“選ぶ”を、もっと心地よくサステナブルに
アウトドアや自然を楽しむ時間が好きだからこそ、日常のアイテム選びにも環境への視点を取り入れたい。そんな人におすすめしたいのが、デザイン性と機能性、そしてサステナブルな背景を兼ね備えたアイテムたち。今回は、再生可能素材やアップサイクル素材を活用し、“長く使うこと”を大切にした3つのブランドをピックアップ。暮らしにもアウトドアにも自然になじむ、心地よいサステナブルアイテムを紹介します。
マイボトル感覚で持ち歩きたい。BLACK+BLUMのランチボックス&カトラリー

アウトドアや日常のランチタイムで、どうしても増えてしまう使い捨て容器やプラスチックカトラリー。そんな“当たり前”を見直したい人におすすめなのが、ロンドン発のブランド「BLACK+BLUM(ブラックブルム)」です。
1998年に工業デザイナーのDan Black氏によって設立されたBLACK+BLUMは、「Buy once, buy well(良いものを長く使う)」をコンセプトに掲げています。単なる保存容器ではなく、“毎日使いたくなるデザイン”を大切にしているのが特徴です。
今回注目したいのは、ステンレス製ランチボックスとカトラリーセット。
ランチボックスは、保存容器・お弁当箱・オーブンウェアとして使える3in1仕様。冷蔵・冷凍保存にも対応し、シリコンバルブによる密閉構造で液漏れを防いでくれます。アウトドアではもちろん、仕事の日のランチや作り置き保存にも活躍する万能アイテムです。
ステンレス素材は、耐久性が高く、傷やにおい移りが少ないのもポイント。プラスチック容器のように劣化しにくいため、長く愛用できるのもサステナブルな魅力です。

さらに、ナイフ・フォーク・スプーンがセットになったカトラリーケースも、軽量かつコンパクト設計。バッグに入れて持ち歩きやすく、外食時に使い捨てカトラリーを断る選択肢をつくってくれます。
最近はキャンプやピクニックでも、“ゴミをなるべく出さない”スタイルを楽しむ人が増えています。お気に入りのランチボックスやカトラリーを持ち歩くことは、ゼロウェイストなライフスタイルを無理なく続けるきっかけにもなりそうです。
ブランド:BLACK+BLUM(ブラックブルム)
商品名:ステンレススチール ランチボックス S(フォーク・ベルトつき)
価格:¥5,720(税込)
容量:約600mL
重量:330g
サイズ:L17.5 × W13 × H5cm
素材:
・本体、蓋、フォーク:ステンレス鋼
・パッキン、バルブ、バンド:シリコン
カラー:OLIVE,OCEAN
エコポイント:ゼロウェイスト/リユース/BPAフリー
商品名:カトラリーセット&ケース
価格:¥2,970(税込)
サイズ:L20 × W5 × H2cm
内容:スプーン・フォーク・ナイフ 3点セット
素材:
・カトラリー:ステンレス鋼
・ケース:ポリプロピレン
エコポイント:ゼロウェイスト/リユース/BPAフリー
海の記憶を受け継ぐ。RIMINI RIMINI BAGSのiPadケース

役目を終えた素材に、新しい命を吹き込む“アップサイクル”という考え方。近年、ファッションやアウトドア業界でも注目されているキーワードですが、その魅力を感じられるブランドのひとつが、イタリア発の「RIMINI RIMINI BAGS(リミニリミニバッグ)」です。
ブランドの原点は、アドリア海沿岸の街・リミニの風景。青い海と空、そして海岸線に並ぶカラフルなビーチパラソルからインスピレーションを受けています。
長年ビーチで使われてきたパラソルは、潮風や紫外線によって役目を終えるものの、実はまだ美しい色合いや丈夫な生地が残されていることも少なくありません。RIMINI RIMINI BAGSは、そんな“眠っている素材”に注目し、回収・洗浄・修復を行ったうえで、新たな製品へと生まれ変わらせています。

今回紹介するiPadケースも、100%リサイクルされたビーチパラソル生地を使用。生地の間にはクッション材が入っており、タブレットをしっかり保護してくれます。
また、生地を無駄なく使う裁断方法を採用しているため、同じカラーでも柄の出方が異なるのも特徴。大量生産品にはない“一点もの感”を楽しめるアイテムです。
さらに、こうしたアップサイクル製品は、素材の背景やストーリーを感じられるのも魅力。単なるガジェットケースではなく、「どんな場所で、どんな時間を過ごしてきた素材なのだろう」と想像が広がるアイテムでもあります。
アウトドア好きにとって身近な自然を守るために、廃棄されるはずだった素材を活かすという選択。自分らしい価値観を反映したアイテムは、長く愛着が持てそうです。
ブランド:RIMINI RIMINI BAGS(リミニリミニバッグ)
商品名:iPadケース
価格:¥6,050(税込)
サイズ:約タテ24.5 × ヨコ32cm
素材:リサイクルビーチパラソル生地
カラー:
ORANGE/PURPLE,BLUE/WHITE,RAINBOW,MULTI STRIPE,MULTI,YELLOW/WHITE/BLUE
エコポイント:アップサイクル/リサイクル素材使用/パッケージフリー
再生可能素材100%。暮らしになじむEBNATのディッシュウォッシングブラシ

スイスの老舗ブラシメーカー「EBNAT(エブナート)」が手がける「ディッシュウォッシングブラシ」は、再生可能素材のみを使用したサステナブルライン「purus」シリーズのアイテムです。
1914年創業のEBNATは、スイス東北部・トッケンブルグ地方のエーブナートという地域名を冠したブランド。伝統的なものづくりを大切にしながらも、環境への配慮と機能性を両立した製品開発を続けています。ISO9001/14001認証を取得していることからも、品質管理や環境意識への姿勢がうかがえます。
このブラシの特徴は、ハンドル部分にFSC認証を取得したスイス産の無垢ブナ材を使用していること。さらにブラシ部分には、ひまし油由来のバイオベースナイロンを採用しています。プラスチックをできるだけ使わず、再生可能な素材へ置き換えることで、日用品から環境負荷を減らそうという考え方が込められています。

また、使い心地のよさも魅力のひとつ。人間工学に基づいたデザインで、手にフィットしやすく、力を入れやすい形状になっています。食器の油汚れやこびりつきにもアプローチしやすく、アウトドア後のクッカー洗いなどでも活躍してくれそうです。
シンプルな木製デザインは、キッチンにそのまま置いても生活感が出にくく、ナチュラルなインテリアとも好相性。ハンガー用の穴付きで乾かしやすく、長く衛生的に使える工夫も施されています。
サステナブルな暮らしは、特別なことではなく、毎日使う道具を少し見直すことから始まるのかもしれません。毎日触れるキッチンツールだからこそ、素材や背景にこだわったものを選ぶことで、暮らしの心地よさも変わっていきます。
ブランド:EBNAT(エブナート)
商品名:ディッシュウォッシングブラシ
価格:¥1,760(税込)
サイズ:約L22 × W2.1 × D5cm
素材:
・ハンドル:FSC認証スイス産無垢ブナ材
・ブラシ:バイオベースナイロン(ひまし油由来ポリアミド10.10)
エコポイント:FSC認証/再生可能素材使用/ゼロウェイスト/リユース/ヴィーガン対応
“長く使いたい”が、サステナブルにつながる
サステナブルなアイテムというと、環境への配慮ばかりが注目されがちですが、本当に大切なのは「使い続けたくなること」なのかもしれません。
今回紹介した3つのアイテムには、それぞれ異なるアプローチがありました。再生可能素材を使うこと、使い捨てを減らすこと、廃棄される素材に新たな価値を与えること。どれも、暮らしの中で無理なく続けられる工夫が詰まっています。
アウトドアは自然を楽しむ遊びだからこそ、日常の道具選びにも少しだけ視点を向けてみる。そんな積み重ねが、未来の自然を守る一歩につながっていくはずです。
ライター
朝倉奈緒
ファッション誌の広告営業、音楽会社で制作やPRを経験後、フリーランス編集&ライターとして独立し、カルチャー・アウトドア・自然食を中心に執筆。現在Greenfield編集長/Leave no Traceトレーナーとして、自然を守りながら楽しむアウトドア遊びや学びを発信。キャンプ・ヨガ・野菜づくりが趣味で、玄米菜食を実践中。