地域資源を最大限に活用し、持続可能な社会を目指す新たな商品が千葉県で誕生!「ワインブレッド」は、ワインの製造副産物である澱(おり)を原料にした画期的なパンです。環境負荷を軽減し、地域ブランドの価値を向上させる次世代の特産品であるこの商品。開発秘話からその魅力まで、詳しくご紹介します。

環境と地域を守る「ワインブレッド」とは?

環境に配慮したアップサイクル商品である「ワインブレッド」。地域産業と密接に結びついています。その特長と社会的意義について、詳しくご紹介します。

廃棄物を活用するアップサイクルの価値

ワインの製造過程で生じる副産物「ブドウの搾りかすや澱」は、再利用しなければ廃棄されるため、ゴミとなり環境への影響をもたらしています。株式会社川島屋はこの澱に着目し、パンの原材料として再利用することで廃棄物削減を実現。これは、CO2排出抑制や持続可能な社会への貢献を目指した「エコ」や「アップサイクル」の成功例のひとつといえるでしょう。

ワインの澱とは?

ワインの成分が結晶化した浮遊物や沈殿物のこと。タンニンやアントシアニン、タンパク質などの成分がワインと空気の接触によって結合し、結晶化して発生します。

地域ブランドを強化するストーリー性

ワインブレッドは、八街市産のぶどうを使用した「Sawa Wines」の澱を活用した商品です。地域の素材と物語が詰まったこのパンは、単なる食品を超えた地域ブランドの象徴として注目を集めています。また、地元のストーリー性を宿した特産品として、地域の活性化にも貢献しています。

開発秘話—廃棄予定の澱が新たな価値に

廃棄予定のワインの澱が未来を変える!新商品「ワインブレッド」の魅力

「ワインブレッド」誕生の背景には、地元とのつながりと試行錯誤を重ねた開発ストーリーがありました。その苦労と工夫とは?

アイデアのきっかけと試作の苦労

「Sawa Wines」を運営する山本氏と川島屋は、ワイナリー稼働以前から交流がありました。ワイン製造時に生じる澱を見た際、「この廃棄物を活用できないか?」という発想から試作をスタート。試行錯誤を重ね、海外の「ワインパン」を参考にしながら、風味や栄養分を損なわず澱を活用する独自の製法を確立しました。

独自の味を作り出すための試行錯誤

ワイン澱には独特のえぐみがあり、入れすぎると雑味が多く後味が悪くなってしまいます。澱の持つ風味を活かすため、煮沸せずそのまま使用。一方で、澱特有のえぐみを抑えるバランスを追求しました。また、レーズンとカレンズを加え、甘みと酸味を引き立てることで、酸味の後に来るSawa Winesワインの風味・雑味により奥深い味わいを実現。

「ワインブレッド」の楽しみ方と入手方法

手軽に楽しめる「ワインブレッド」の特徴や、購入できる場所をご案内します。

直焼きポーションサイズの食べやすさ

「ワインブレッド」は、川島屋が運営するベーカリー「マロンド」の人気シリーズ「キタノカオリ」に形状をリニューアルし、食べやすい直焼きポーションサイズを採用しました。外はハードな見た目ながら、中はしっとりともっちりした食感で、ワインの風味をほのかに感じられます。日常の食事や特別な場面にもマッチする一品です。

「マロンド」全店で購入可能

この「ワインブレッド」は、千葉県で13店舗展開する「マロンド」全店で販売中。税込み302円とリーズナブルな価格設定で、地域外からの訪問客にも好評を得ています。手軽に購入できる環境が、地域ブランドの魅力をさらに広げています。

マロンド店舗紹介

・本八幡店 千葉県市川市八幡3-19-1
・ペリエ千葉店 千葉県千葉市中央区新千葉1-1-1 ペリエ千葉エキナカ3階
・新検見川店 JR新検見川駅南口駅前
・稲毛店 千葉市稲毛区稲毛東3-15-9大野ビル1F
・鎌取店 イオンゆみ~る鎌取店1F
・蘇我店 JR蘇我駅東口駅前
・成田店 JR成田駅西口前
・北習志野店 新京成北習志野駅南口駅前
・サービスショップ マロンドセントラル工場内

※営業時間はマロンドHPをご覧ください

「ワインブレッド」は、廃棄物として捨てられていたワインの澱を新たな価値に生まれ変わらせた画期的な商品です。環境保護と地域活性化を同時に実現するこの取り組みは、次世代の特産品として注目されています。ぜひこのパンを通じて、地域と環境をつなぐ新たな物語に触れてみてください。

ライター

Greenfieldニュース編集部

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