梅雨は、春から夏へと季節が移り変わる時期。一年のうちでも雨が多い時期のため、登山でも雨に対応した服装にする必要があります。雨対策に有効な登山用グッズの選び方を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

梅雨の登山では雨対策が必須!

梅雨 登山 服装

梅雨の登山では、服装面での雨対策が必須です。現在の天気予報の適中率は約85%ですが、梅雨時の6月は、適中率が70%台まで下がります。梅雨前線によって雲の動きが変わり、天気の予測が難しくなるためです。

加えて、山の天気は梅雨以外でも変化しやすいのが特徴。梅雨の登山は、必ず雨対策をした服装で行いましょう。

梅雨に適した登山用グッズの選び方

梅雨 登山 服装

梅雨に登山をする際に適した装備を紹介します。雨対策ができる登山用グッズをそろえ、万全を期して登山をしましょう。

①レインウェア・レインパンツ|耐水圧と透湿性をチェックしよう

梅雨 登山 服装

レインウェア・レインパンツは、上下に分かれているセパレートタイプが動きやすくおすすめ。購入するときは、タグなどに記載されている、耐水圧と透湿性を確認しましょう。以下で、耐水圧と透湿性の目安を説明します。

耐水圧は20,000mm以上が目安

耐水圧は、最低でも20,000mmを基準に、より高いものを選びましょう。耐水圧とは、レインウェアが耐えられる水圧を示す数値で、単位はmmです。耐水圧5,000mmなどと表記されている場合が多く、数値が高いほど防水性能が高くなります。

透湿性は20,000g/m²・24hrsが基準

透湿性は、20,000g/m²・24hrsを基準に、できるだけ高いものを選んでください。透湿性とは、汗や水分を生地の外に逃がす性能のことです。透湿性は、g/m²・24hrsやg/m²24hなどの単位で表記されます。

②登山靴|ゴアテックス製のものを選ぼう

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梅雨用の登山靴を選ぶときは、数ある素材のなかでも、ゴアテックスに注目。ゴアテックスとは、アメリカで生まれた、防水耐久性・透湿性・防風性を兼ね備えた素材です。

登山靴だけではなく、ウェアや帽子など、さまざまな登山用グッズにも採用されているのが特徴。ほかの素材と比べ、やや高価な傾向があります。

③登山用帽子|ハットとキャップの特徴を把握しよう

梅雨 登山 服装

登山用帽子には、主にハットとキャップがあります。それぞれの特徴を知り、自分に合ったタイプを選びましょう。

ハットなら襟元が濡れにくい

大きなつばのついたハットであれば、襟元が雨で濡れるのを防げます。また、レインウェアのフードと比べ、顔が濡れにくく、視界を確保しやすいのが特徴です。

レインウェアのフードと併用できないのがデメリットですが、少々の雨なら、ハットのみでも問題はないでしょう。ただし、強風の影響をうけやすいので、あご紐がついているものがおすすめです。

キャップはフード付きウェアと合わせやすい

キャップなら、レインウェアのフードと併用可能です。キャップは野球帽に似た形をしています。キャップの上からフードをかぶれば、雨風が強いときでも、首周りからの雨の侵入を防げるでしょう。

一方で、レインウェアのフードと併用した場合、視界がやや狭くなりがちな点がデメリット。とはいえ、一般的にハットよりは前方のつばが広いため、フードが顔にかかりにくいのはよいところです。

④レイングローブ|滑り止め付きを選ぼう

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手のひらに滑り止めがついているレイングローブは、濡れていても滑りにくいので狙い目です。レイングローブがあると、雨による手先の冷えを防げます。

なお、グローブの袖口は、レインウェアのなかに入れておくと、雨が服のなかに侵入しにくいのでおすすめですよ。

⑤ザックカバー|水抜き穴があるものを選ぼう

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ザックカバーの底部に、“水抜き穴”と呼ばれる穴があると、排水しやすいので便利。ザックカバーは、ザックとセットで販売している場合があるため要チェックです。

なお、ザックカバーを使用していても、背面とのすき間から雨が侵入したり、雨が染み込んだりする場合があります。荷物にも防水対策をしておきましょう。

⑥ゲイター(レインスパッツ)|ショート丈とロング丈を使い分けよう

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ゲイターとは、水や泥が足元に侵入するのを防ぐアイテムです。ゲイターは、主にショート丈とロング丈の2種類に分けられます。それぞれの特徴を把握し、用途や目的に適したものを選びましょう。

ショート丈は穏やかなコース向き

ショート丈は、軽くて動きやすいので、比較的穏やかなコースでの登山に適しています。ショート丈は長さが20〜30cm程度で、足首の上あたりまでをカバー。小石や泥、雨から足を守ってくれるでしょう。

短い分、ロング丈より保護力は劣ります。しかし、通気性が高いため、気温が高い時期の登山にピッタリです。

ロング丈は険しいコース向き

比較的険しいコースで登山をする人は、ロング丈に注目しましょう。ロング丈は、長さが35〜45cm程度で、ひざ下あたりまでをカバーします。保護力が高いため、雪や豪雨などの悪天候のときや、ひどくぬかるんだ泥道などでの使用に適している装備です。

一方で、ショート丈より重い分、歩きにくい点がデメリットといえるでしょう。天候やコースによって、ショート丈のゲイターと使い分けてくださいね。

ロング丈のゲイターの着用方法は、2パターン。トレッキングパンツの外側からつける方法と、内側からつける方法があります。雨が多い梅雨時は、裾の内側からつけるほうが濡れにくいでしょう。

⑦スタッフバッグ|防水素材かをチェックしよう

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荷物の収納には、防水性能があるスタッフバッグが適しています。スタッフバッグとは、荷物を小分けにして収納するバッグのこと。着替えや防寒具など、濡れたら困るものを収納するのに便利なアイテムです。

防水性能があるスタッフバッグなら、万が一ザックのなかに雨が染み込んでも、バッグの中身を保護できます。とくに、濡れたら困る電子機器類は、スタッフバッグに入れるとよいでしょう。サイズを各種そろえれば、小物の収納にも困りませんよ。

梅雨は天候が不安定なので、登山時に雨になる可能性が高いといえます。雨で体が冷えてしまうと、夏でも低体温症になる場合が。雨対策をしっかり行うことで、梅雨でも登山を楽しめるでしょう。登山用グッズを選ぶ際のポイントを参考に、梅雨の登山に備えてくださいね。

ライター

Greenfield編集部

自然と向き合い、環境に配慮しながらアウトドアスポーツを楽しむ人に向け、自分や周囲のウェルビーイングの向上につながる情報をお届けします。