雪遊びに適した服装は?
雪遊びをする際は、防寒性・防水性・安全性を考慮したうえで服装を選ぶのがよいでしょう。
しかし、ウインタースポーツに親しみがない人の中には、「どのような服装をすればよいかわからない」と悩んでしまう人が多いのではないでしょうか。
まずは基本的な防寒ウェアの構成を理解することが重要です。雪遊びには、外気の寒さを遮断することが重要です。また、体のあたたかさを保持するのと同時に、活動中の発汗による湿気を外に逃がす機能も同時に求められます。
雪遊びの基本的な服装は以下の通りです。
・アウター
・インナー
・中間着
・小物(手袋・帽子など)
・スノーブーツ
それぞれのアイテムの機能性や安全性を確認して選ぶことで、雪遊びをより快適に楽しめます。ここでは、アウターの選び方から順番に紹介します。
雪遊びにはやっぱりスキーウェア?
一番外側に着用するアウターは、防水性に優れたものを選びましょう。防水性は耐水圧で示されます。耐水圧とは、生地にしみこもうとする水の力をおさえる性能を示す数値です。耐水圧1,000mmのように示されます。購入時は、耐水圧10,000mmを基準に、数値がより高いものを選びましょう。
ただし、3歳くらいまでの小さな子どもたちは、それほど長時間の雪遊びはしません。また、防水性が高い本格的な防水ウェアは、ゴワゴワして動きにくいことがあります。そのため、ポリエステルの表地に中綿が入っているような、動きやすいジャンプスーツなどで十分でしょう。
ジャンプスーツのようなウェアは上下が一体となっています。この構造は雪が服の中に入りにくいという利点もあります。子どもは大人の想定以上にアクティブに動きます。そのため、この一体型という特徴は体のあたたかさを保持する上でも非常に重要です。
さらに、ウェアのデザインや色合いなども、子どもの気分を盛り上げる要素の一つです。スキーウェアは先述した通り、ゴアゴアしたものが多いです。そのため、子どもにとっては、着ること自体がストレスになる場合がしばしばあります。しかしながら、可愛らしいデザインや明るいカラーのウェアを選ぶことで、子どもが喜んで着用する可能性が高いです。
ポップな動物柄がかわいいジャンプスーツです。雪遊びデビューにぴったりでしょう。
ポリエステルのウェアには、ある程度の撥水機能が備わっていることが多い傾向があります。しかし、防水ではないので、長時間使用すると水がしみてくることがあります。
子どもが長時間遊ぶ場合は、あらかじめ撥水スプレーをしておいて、撥水力を強化しておくとよいでしょう。
スキーウェア全般に使えるおすすめの撥水スプレーです。
生態学的な根拠に基づいて、湿気から保護してくれる撥水スプレーであり、明確な根拠が存在します。生物分解性もあり、環境や体にも優しい撥水スプレーです。
肌の弱い子どもや、長時間遊び人にとって、ぴったりのアイテムです。
スキーウェアやスノーウェアには、上下セットのセパレートタイプとつなぎタイプがあります。子どものウェアには、つなぎタイプがおすすめです。
つなぎタイプは、雪の上に寝っ転がったり転んだりしても、お腹から雪が入ってこないのが魅力です。また、かわいい見た目の商品が多いのも特徴といえます。一方で、トイレが大変ですが、オムツの時期なら問題ないでしょう。
オムツの時期を過ぎた子どもには、セパレートタイプがおすすめ。トイレが楽にできます。また、ボトムがビブタイプ(ハイウェスト)だと雪が入りにくいでしょう。
この商品には、サイズ調節機能・反射ワッペン・笛付き引き手など、様々な機能がついています。おしゃれなカラーリングも目をひくでしょう。
子ども用のスキーウェアのなかには、成長にあわせたサイズ調節ができるタイプがあります。しかし、子どもの成長は早いため、すぐにサイズアウトするのがもったいないといえます。そのため、スキー場のレンタルを活用するのもひとつの手です。
中には何を着るの?
インナー
子どもは動きまわってすぐに汗だくになるので、ウェアの中はあまり着込ませないのがポイントです。また、乾きやすくて動きやすい服装が基本です。
インナーは、吸汗速乾性が高い化学繊維や汗冷えしにくいウールを選んでください。
化学繊維製のインナーは、汗を素早く吸収することができます。加えて、汗を外側に発散してくれるため、体をドライに保つことができます。一方で、ウール素材は、あたたかさを保ちながらも肌に触れた汗を効率的に外に逃がしてくれます。寒い環境でも子どもが快適に過ごすことができます。
子どもが快適に遊ぶためには、体温調整がしやすいウェア選びが重要です。重ね着が必要な場合には、薄手のものを選ぶようにしましょう。適度に体温調整がしやすいのに加えて、活動による熱の放出を防ぐことができます。またインナーは肌に触れるものです。子どものインナーは、肌に優しいものを選択するようにしましょう。肌に優しいものを選択することで、肌荒れを防ぐことができます。
保温性が高いポリエステルベースのアンダーウェアです。カットソーとしても着られるデザインなので、雪遊びだけでなく日常での使用にも適しています。
なお、コットン100%のアンダーウェアは汗が乾きにくく、体が冷えやすいため雪遊びにはそれほど向いていません。
本格的なスキーやスノボをする場合は、機能性に優れたアウトドアメーカーのものがおすすめです。ただ、雪遊びをする程度であれば、ユニクロのヒートテックなどでも十分でしょう。
下半身も上半身と同様に、化学繊維製のレギンスを推奨します。
トップスと同じ素材を用いた、あたたかさを感じられるボトムスです。
また、靴下は厚手のものを用意しましょう。丈が短いとブーツの中で脱げやすいので、ハイソックスが理想です。
脱げにくくて速乾性のある、2足組のお得なスキーソックスです。
中間着
インナーの上は薄手のフリースがベターです。ただし、トレーナーなどでも問題ないでしょう。
フリースは、軽いうえにあたたかいのが魅力です。また、万が一濡れてしまっても乾きやすいという特徴もあります。
ハイネックのジップタイプは、体温調節がしやすくておすすめですよ。
また、下半身はスパッツのみで問題ありません。ただし、かなり冷え込むときは、フリースパンツやジャージを上から履かせてもよいでしょう。
小物はどう選ぶ?
手袋
スキー用の防水グローブまたは撥水加工の手袋を用意しましょう。毛糸やフリースの手袋だと、手が冷たくなって雪遊びに集中できないでしょう。
なお、手袋はなくしやすいので、リーシュコード付きのものを選ぶのがおすすめです。
防水グローブや撥水加工の手袋は、子どもの手を雪や水から守ることができます。雪や水から守ることで、子どもが快適に活動を続けることができます。さらに、手袋の選択には、子どもが自分で簡単に着脱できることも重要なポイントの一つです。ファスナーやマジックテープのついたものを選択することで、子ども自身が手袋の管理をすることができます。
また、スキーウェアと同様に、防寒性の高い手袋は、ゴアゴアしたものが多いです。子どもにとってはゴアゴアしたものは煩わしいものと感じます。したがって手袋の内側は、ゴアゴアせずに、指先の感覚を損なわないようなデザインを選択するようにしましょう。子どもは雪遊び中にも、雪玉を作るなど、手を自由に動かします。子どもの手袋選びには、防寒性、機能性、そして、子どもの使いやすさを考慮するようにしましょう。
サイドジッパー付きで、簡単に着脱できます。また、落下防止用のリーシュコード付きなのも嬉しいポイントです。
小さい子どもには、自分でも着脱しやすいミトンタイプがおすすめ。また、5歳以上になったら、ものを掴みやすい5本指タイプを検討してください。
帽子
ニット帽やボア付きなど、あたたかい帽子を用意しましょう。特に、耳当て付きのものがおすすめです。簡単にとれてしまわないように、ぴったりのサイズを選んでください。
子どもが雪遊びをする際には、頭部の保護が非常に重要です。頭部を保護するとともに、耳を覆うことで寒さから守り、快適に雪遊びを行うことができます。また、帽子の素材やデザインも子どもが喜ぶ要素の一つとなります。可愛いアニマルモチーフや鮮やかな色合いの帽子は、子どもの気分をあげ、雪遊びをより楽しいものとします。
子どもは、大人の想定以上にアクティブに活動します。その際に帽子が取れてしまう場合もしばしばあります。そのため、簡単にとれてしまわないように、ぴったりのサイズを選んでください。選ぶ際には、子どもの頭のサイズにあったものを選ぶことに加えて、調整可能なストラップがついているものを選択することも重要です。そうすることでよりフィット感を高めて、帽子をなくすリスクが下がります。
くまさんのお耳がキュートな耳当て付きニットキャップです。柔らかな肌触りなので、子どもが積極的に着用してくれるでしょう。
ネックウォーマー
雪遊びで使うなら、ネックウォーマーがおすすめです。マフラーは遊んでいるうちに外れる可能性があるためです。
ネックウォーマーは、首周りをしっかりと保温することができます。また動きやすさも失うことがないため、雪遊びに最適な防寒具となっています。また、着脱が簡単で、動き回る子どもにとって最適です。マフラーは結ぶ必要があります。そのため子どもにとっては、着脱が困難です。一方で、ネックウォーマーは頭から被るだけで着用が可能です。子どもにとっても簡単に着脱ができます。
ネックウォーマーは様々な素材やデザインがあり、子どもの好みにあったものを選ぶことが重要です。
ふわふわとした起毛素材が気持ちよい、人気のもちはだシリーズのネックウォーマーです。
ただし、小さな子どもはネックウォーマーの着用を拒否することがあります。そのような場合は無理に着けなくてもよいでしょう。かわりに、ハイネックのインナーやフリースを着せて、首回りをあたたかくしてあげるのがおすすめです。
雪遊びの靴はどのようなものがよい?
ボアやフェルトのライナーが付いたあたたかいスノーブーツを推奨します。長靴は足が冷えやすいため、あまりおすすめできません。また、滑りやすくて動きにくい点も、おすすめしない理由です。
滑りにくいスパイク付きのスノーブーツです。防水加工がされているのが大きな魅力。さらに、ボア付きなので、冷たさを感じずに雪遊びに没頭できるでしょう。また、履き口を絞れるタイプは、上から雪が侵入しにくいのでおすすめです。
スノーブーツとゲイターを組み合わせれば、雪の侵入をさらにしっかりと防げます。雪の侵入を防ぐことで、靴下を何回も履き替える手間がかからないでしょう。
雪遊びの持ち物
雪遊びに行く際は、服装だけでなく、日焼け止めやカイロなどの持ち物もしっかりと準備しましょう。また、子どもが楽しめるように、そりのような遊び道具を持っていくとよいでしょう。
ゲレンデには多くの荷物を持っていけないため、リュックサックなどのほかに、小物入れを用意しておくと便利です。
着替えの服
子どもは雪遊びで汗をかくことが多いので、着替えの服は必ず持っていくようにしましょう。スキーや雪遊びをした後は、普段着に着替えることになります。
下着や靴下は、多めに持っていって損はありません。軽い素材で小さく折りたためる下着を選ぶと、かさばらずにすみますよ。
日焼け止め
子どもにスキーウェアを着させる前に、日焼け止めを塗ってあげましょう。冬とはいえ、スキー場では真っ白な雪に日光が反射して日焼けします。塗り直せるように常に持ち歩いておくのがおすすめです。
ビニール袋
汗や雪で服が濡れたときのために、ビニール袋を用意するのがおすすめです。着替えた後に着ていた服を入れるのに使えます。ティッシュやお菓子のごみを入れるためのごみ袋としても使えるので、何枚か用意するとよいでしょう。
タオル
汗を拭けるタオルを用意しておきましょう。寒いときに体に巻けば、防寒対策にもなります。
使い捨てカイロ
防寒性・防水性に優れたスノーウェアを着ていても、手や足の先は冷えやすいため、カイロを持っていくのがおすすめです。汗をかいた後の身体が冷えたときにも使えます。
飲み物・お菓子
汗をかいたら、水分補給を忘れずにしましょう。また、子どもが雪遊びに飽きたり、疲れたりしてぐずったときのために、グミや飴など手軽に食べられるお菓子も用意してくださいね。
小銭入れ
紛失を避けるため、普段使っている財布ではなく、小銭入れを持ち運びましょう。必要最小限のお金を持ち運ぶのがポイントです。仮に小銭入れを紛失してしまった場合でも、被害を最小限にとどめられるでしょう。
また、スキー場で怪我をしてしまった場合に備えて、保険証を準備してください。
そりやスコップなどの遊び道具
スキーができない小学生未満の小さい子どもには、雪遊びに使える遊び道具を用意しましょう。
そりは、家から持っていくのが大変です。場所によっては、レンタル可能なスキー場があります。スキー場のサービス内容を事前に確認してください。
雪遊びにおすすめのおもちゃ
スキーができない子どもがいるときや、子どもがスキーに飽きたときに使えるおもちゃがあると便利です。
スノーボールメーカーなら、手を冷やさず簡単に雪玉が作れます。作った雪玉で雪合戦ができますよ。
丸い型だけでなく、ハート型やあひる型など、形のバリエーションが豊富です。色々な形の雪玉を作って飾るのも楽しいでしょう。
スコップは、かまくらや雪だるまを作るのに持ってこいの遊び道具です。公園などで普段から使っているスコップでも、雪遊びに十分活用できます。もっとも手軽に持っていける雪遊びのおもちゃといえるでしょう。
子どもが1人乗れるサイズのソリです。耐冷温度が-20度なので、特に気温が低い日でも気にせずに使えるでしょう。
耐久性に優れていて長く使えるのが魅力です。また、軽いため持ち運びやすいのも特徴です。このソリであれば、家から楽に持ち運べますよ。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。