スキーのレーシングチームとは?
スキーレーシングチームは、主にアルペン競技の大会参加を目標にして活動しています。アルペン競技とは、雪山の斜面に設置されたポールの間をいかに早く滑り降りるかを競う競技です。
大会参加を通じて「心・技・体」を鍛えることが期待できます。また同じ目標を持つ仲間づくりができることもチームに在籍する大きなメリットになります。
大会で上位入賞などの好成績を収めることができれば、有名大学への道が開けますし、その他の進路でもより良い道が築かれます。
スキーレーシングチームに年齢制限はある?
レーシングチームの年齢制限は、じつはきっちりとした基準はありません。だいたい下は4歳から上は無制限というところが多いのが現状です。
ただし、ジュニアスクールなど、子どもの育成をメインにしているチームでは18歳以下や大学生までと定めているところもあるようです。
年齢層についてですが、小学生や中学生がメインで、高校生になるとスキー部に在籍したり、別の道へ進む人が増えるため、レーシングチームの所属は少なくなる傾向にあります。
また社会人をメインにしたチームもあり、年齢制限がないところも多くあります。
レーシングチームでかかる費用は?
チームによってかなり大きな差があります。アルペン競技に協力的なスキー場をホームに持つチームは、リフト代金が大幅に減額されるなど、優遇されていたりもします。
年会費は幅が広く無料というチームから年間で10万円以上かかるチームもしばしば見かけられます。また合宿や遠征等を多くこなすチームは固定の会費以外にも、その都度出費がかさむこともあります。
1シーズンの具体的な費用の例をいくつか紹介します。
入会金 | 年会費 | リフト代 | 合 計 | |
札幌市チーム | 0円 | 26,000円 | 71,000円 | 97,000円 |
小樽市チーム | 0円 | 50,000円 | 38,000円 | 88,000円 |
夕張市チーム | 0円 | 55,000円 | 29,000円 | 84,000円 |
長野県チーム | 10,000円 | 50,000円 | 38,000円 | 98,000円 |
小学生からの加入で10万円弱ほどが相場のようですが、このほかに合宿代金やスキー場で使う雑費等までを含めると、もう少し必要になってきます。
またチームによってはリフト代金が減額されるなど優遇措置もあるため、実際の金額についてはレーシングチームに問い合わせてみる必要があります。
スキーレーシングチームの指導者
レーシングチームのコーチ陣は、筆者の経験上は温和でやさしい方が多い印象です。もちろん、なかには厳しく指導するスパルタコーチもいるとは思いますが、技術面をしっかりと指導してくれることに変わりはないでしょう。
たいてい、レーシングチームには実績のある人が指導者になることが多いですので、高いレベルでの練習を行うことができます。指導者の実績などが気になる場合は、ホームページに記載されていることが多いのでチェックしてみましょう。
レーシングの大会
レーシングの大会は、全員が同じセッティングのポールを滑り降りて、そのタイムを競うことになります。スタート前の緊張感は入念に準備をしてきたプレイヤーでなくても、かなりの重圧を感じることでしょう。
このような大会でスポンサーの目に留まり、スポンサー契約を結べるようになると、スキーにかかる装備の費用を持ってもらうことができたりもします。
スキーレーシングチームの練習方法
ポールトレーニングと言われる練習方法が多く採用されています。雪山の斜面にポールを立てて、勢いよくポールの間を滑り降ります。
大回りはGS(ジャイアントスラローム)ポール、小回りはSL(スラローム)ポールと言われており、多くの場合はGSポールを立てて練習します。
チームによっては基礎体力の向上目的のため、スキーを履いてランニングをすることもありますがこれは慣れないとかなりキツいです。夏場は、サッカーや野球をしていて冬季は体力増強のためレーシングチームに入る人も少なくありません。
スキーレーシングチームに在籍するメリット・デメリット
スキーレーシングチームに加入するとどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
レーシングチームに在籍するメリット
メリット①目的意識を同じとする仲間ができる。
スキー場ではリフトに乗ることが多いです。リフト上では隣に乗るチームメンバーと話すことが多いため、自然と仲良くなれます。
高域から参加する人が集まるので、普段知り合えないような地域の子どもとも交流があります。このようにレーシングチームでは社会性や協調性を学ぶことができますし、仲間もできやすい環境だと思います。
メリット②大会参加を通じて「心・技・体」を鍛える。
レーシングチームは大会に参加することが一つの目標となっています。もちろん、大会での成績も求められるようになります。大会前や大会中には普段では感じることのないようなプレッシャーと戦うことになります。
そのようなプレッシャーと戦いながら、目標に向かって努力する大切さを学ぶことができます。テクニックはもちろんですが、そんな精神面を鍛えることも可能なのです。
スキーレーシングチームに在籍するデメリット
デメリット①金銭面で負担がかかる
スキーを使う競技の性質上、一般的なスポーツよりも金銭的に出費が多くなります。とくに大会で上位を狙うとなると、良い道具が必要になりますし、遠征費用や合宿費用など親の金銭的的負担は多いと思っておきましょう。
デメリット②怪我をしてしまうことも
アルペンスキーは高速で雪山の急斜面を滑り降りる競技です。そのため、どうしても怪我をしやすくなります。筆者が見てきた中で一番多かったのは打撲や膝の怪我です。
ポールに激しく当たったときや、転んだときに肩や膝を怪我をしやすくなります。とくに膝は重大な事故につながりやすく、安全とは言えない競技です。
しかし、近年ではスキー用品の性能の改良やプロテクターなどにより、準備をしっかりとする事で怪我を未然に防ぐこともできます。それでも、怪我のリスクについては考える必要のある競技です。
スキーのレーシングチームを出たその後の進路
レーシングチームをメインに活動している人は、高校や大学のスキー部に進学する人がほとんどです。さらに全国大会上位になると、プロ選手への道も開かれます。
有名大学への道
アルペン競技で実力のある選手になると、セレクションと呼ばれる各大学の練習会に参加できます。このセレクションで認められるとスポーツ推薦を受けられますし、全国上位になれば、有名大学から声をかけられる事もあります。
有名どころでスキー部が強い大学は
- 早稲田大学
- 日本大学
- 東海大学
- 明治大学
その他も一流の大学ばかりです。