BMXとは?
BMXとは「バイシクル・モトクロス」の略で、もともとはオートバイ競技のモトクロスを子供たちが自転車で真似したのが始まりです。
オリンピックの正式種目に選ばれたのは2008年の北京オリンピックが最初です。
あれ、東京オリンピックが最初では?と思った方も少なくないでしょう。
実はBMXはいくつかの競技に別れています。主に「レース」と「フリースタイル」という2種類に分類されますが、北京オリンピックの種目として採用されたのはレースでした。
予定されている東京オリンピックでは、フリースタイルが新たに採用され話題になりましたね。
似ているようで全く異なるBMX。
この2つにはどのような違いがあるのでしょうか?
BMXレース
これはその名の通り自転車を使ったレースです。
400mの起伏に富んだコースを4~8名のライダーで競います。
ジャンプ台やダートのあるコースを走ります。
大人はもちろん子どもも楽しむことができるので、BMXから自転車競技を始めたという人も多いです。
BMXフリースタイル
フリースタイルは技を披露し、その難易度や美しさを競うスタイルです。
体操やフィギュアスケートに似た競技といえます。また、フリースタイルと一口にいってもさまざまな種類があります。
おもに、乗る場所によって種別わけされています。
競技としてのBMX
レースではレースウェアとフルフェイスのヘルメットに身をんだプロ選手が激しく戦い合う姿が見られます。自転車の格闘技とも呼ばれるBMXレースは、接触や転倒など激しいレース展開が見ものです。
https://www.youtube.com/watch?v=1Xilg3kSgVA
フリースタイルのBMX
フリースタイルのBMXは主にフラットランド、ストリート、パークやダートなどいくつかの種類があります。
フラットランド
こちらがフラットランドです。
ストリートと双璧をなす人気競技のひとつで映像のとおり、自転車の上で姿勢を制御しながらさまざまな技を見せてくれます。自転車とダンスをするスポーツといわれるのも納得です!
地面が平面で傾斜がなく障害物の少ないような場所でしかできないので、かなり場所が制限されます。
ストリート
こちらがストリートです。
その名の通り、街中のガードレールや階段などの障害物を使用して遊びます。
日本国内で人気があるのはダントツでストリートです。
国内で手に入るBMX用の自転車もストリートが半分以上を占めています。
ただ正式に競技と呼ばれるものではないので、ストリートのみのプロがいるかどうかはとても曖昧な部分です。
パークとダート
こちらはパークとダートの映像です。
パークとはスケートボードのパークと呼ばれる施設を利用した競技です。
一方で、パークでストリートやフラットランドの練習をする方も多く厳密に別けられているわけではありません。
ダートはその名の通り、林道や未舗装路で行われます。
こちらも競技というより、エクストリームスポーツなので体験することを主としています。
BMXとMTBとの違いは?
自転車競技に詳しい方は、ジャンプ台やダートを走るのならMTBとどう違うんだろうと疑問をもった方もいらっしゃると思います。
実は、使われる自転車にかなりの違いがあるのです。
MTBは27.5インチや29インチのホイールが大きい自転車を使用します。一方、BMXは20インチと国際自転車協会による決まりがあります。
フレームを見てもとても小柄な自転車で、速度よりも操作性を重視した設計になっています。
またBMXでは、ギアは固定されており変速はできません。
注目されているのはなぜ?
もともとはストリートスポーツだったので、明確な勝ち負けや得点といった競技的な面はなく、ファッション性やカッコよさを追及するものでした。
そのようなストリートスポーツが正式に種目としてオリンピックに採用されることは、とても珍しく注目が集まっています。
BMXにはどんな自転車が使われるの?
では、実際にBMXで使われる自転車を見ていきましょう。
フレームの素材はほとんどの場合、クロムモリブデン鋼と呼ばれる合金(鉄に他の金属を混ぜたもの)が使われます。
強度と重量のバランスが良く、振動の吸収性も高いため好まれます。なかでも「4130クロモリ」と呼ばれる素材が人気で、クロモリの中でも硬く剛性が高いのが特徴です。
ダブルバテットといってパイプの厚みを場所により変更し軽量化を行っています。
種目別の自転車の特徴
車体は区分としてレース、フラットランド、ストリートに別れます。
同じBMXでも、競技によって使われる車体はさまざまです。ユニークで洗練されている車体を種目別にご紹介します。
レース
レースモデルは軽量化に主をおいて設計されています。
軽量化する、ということは耐久性がどうしても落ちてしまうのでストリートのような激しい使い方はできません。
また、高価な金属やパーツを使うため比較的高価になる場合が多く、軽量化のため装飾や塗料さえ減らしている人もいます。
フラットランド
フラットランドは前後四本のペグと呼ばれるパーツがついているのが特徴です。
さらに、ハンドルが左右に1回転するようにジャイロと呼ばれる回転機構も備えています。この他にもフラットランド専用のパーツが多数ついていて一番デリケートな車体になります。
基本的にはその場から動かずに行う競技のため、移動手段として使うのは難しいため走行が安定しませんし、街乗りにはおすすめできません。
ストリート
ストリートは片側だけに2本ペグをつける人が多いです。
また、車体が少しだけフラットランドよりも長めに設計されており、走行時に安定性を与えてくれます。
さらに、フラットランド・ストリート共に服装にこだわりを持っている人が多く、車体にもステッカーを貼ってカスタムする人が多くいます。
プロも例外ではなく、独自の感性をもっていてこだわりの強い人がとても多いです。
BMXはファッション性が一番高い自転車競技といえるでしょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。