川での水難事故はなぜ起きてしまうの?川に潜む危険

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川での水難事故はなぜ起きてしまうの?川に潜む危険

夏は川遊びや海水浴など、水辺で遊ぶ機会が増えます。しかし、毎年多くの悲しい水難事故のニュースを耳にしますよね。中でも中学生以下の子どもでは、海よりも川の事故が多いんです。
これだけ多くの犠牲者を出しているのに、なぜ水難事故は無くならないのでしょうか。
家族を事故から守るためには、その理由を知る必要があります。川に行く前に、是非一読してください。

無くならない水難事故

「水難事故」とは、海、川、湖、プールの他に、用水路などでの事故も含まれます。上流河川での釣りなどは、「山岳事故」に含まれることもありますが、水難のほとんどが海と川で起きています。

2015年に水難に遭った人の数は1635人。そのうちおよそ半分の791人が死亡、もしくは行方不明となっています。

過去10年間の水難者数、死亡者・行方不明者数はほぼ横ばいです。50年程前に比べると半数までに減少していますが、その理由は、昔ほど川に近づかなくなったからと見られています。


2015年の死者・行方不明者の割合を場所別に見てみると、1位《海》52.8%、2位《河川》29.7%、3位《用水路》8.6%、4位《湖沼地》7.2%となっています。

全体では半数以上が海での事故ですが、これが中学生以下の子どもの場合だと、1位《河川》43.4%、2位《海》28.3%と逆転し、河川での子どもの事故がいかに多いかが分かります。

具体的にどんな河川で事故が起きているのかは、こちらを見れば一目瞭然です。

参考データ 河川財団 子どもの水辺サポートセンター 水難事故マップ

同じところで事故が起きていることが分かりますね。事前に遊びにいく川を調べておいて、危険な場所には近づかないようにしましょう。

川で水難事故が起きる理由

・海に比べて浮力が少ない

海水は塩分を含んでいるため、人が浮きやすくなります。しかし川の水は空気を多く含んでいるため、人が浮きにくいんです。

特に岩や落差によって白く泡立っている所(ホワイトウォーター)は40〜60%も空気が含まれていて、物体の浮力を奪ってしまいます。

また堰堤の下、テトラポットなどの人工物付近はリサーキュレーションという縦方向の渦が巻いていて、ライフジャケットを着ていても浮き上がるのが困難です。
こうした人工物付近の事故は河川の事故全体の15%にも上ります。

・水流(動水圧)により泳ぎににくい

川での水難は、泳ぎの上手い下手は関係ありません。川には流れがあるため、プールや海と同じようには泳げないからです。

川の流れの中でかかる水圧は、流れの速さに比例して増加するのではなく、2乗になります。つまり、早さが2倍になれば4倍もの水圧がかかるということ。たとえ膝くらいの深さでも、流れが速い場所では立っているのも難しいこともあります。

また、川底には藻や水草、流木などの障害物が多く、足を取られてしまいがち。転んだときに起き上がろうとしても滑ってしまい、パニックになって水を飲んでしまうことも多いんです。

・天候の影響をうけやすい

川は雨が降ると増水したり、ダムの放水があったり、水量や流れが常に変化します。その場で降っていなくても、上流の方でゲリラ豪雨などが起こった場合、急激に水が押し寄せる場合もあります。

その知識が無いままたかをくくっていると、気づいたときには岸に戻れない!という事態が起こってしまうんです。急な増水で取り残される危険があるため、中州で遊ぶのは絶対にやめましょう。

・救助が難しい

川には海のように監視員がいない上に、救助ボートなども用意されていません。救助には必ず何かしらの浮く物が必要になります。

よくテレビなどで、溺れた人を助けに他の人が飛び込むシーンがありますが、現実はライフセーバーのように体力がある人でさえ丸腰では飛び込みません。
下手に助けようとすると、二重遭難が起きてしまいます。

溺れた人を救助しようとして助けにいった人の実に7割が犠牲になっているという事実を受け止め、冷静に判断しなければいけません。

川での水難事故を無くすためにできること

川での水難事故を防ぐために、具体的にできることは次の通りです。

・天候の変化に敏感になる

・堰堤やテトラポットなどの人工物に近づかない

・必ずライフジャケットを着用

・中州でバーベキューやキャンプは絶対NG

・こまめに休憩する

・お酒を飲んだら泳がない

「水辺が危険と分かっているなら、行かなければいいのでは?」と思っている人もたくさんいます。

実際に、半世紀前に比べ海や川で遊ぶ人が減ったため事故件数も減少していますが、注目してほしいのは大人の死亡者・行方不明者数が子どもの13倍もの数だということ。

大人の事故の多くは海や川が危険ということを知らず、「自分は大丈夫」という根拠の無い自信により起こります。

子どもの頃から自然に親しみ、大人が楽しさだけでなく厳しさも教えてあげなければいけません。

まとめ

いくら気をつけていても、自然の中では何が起こるか分かりません。しかし「無知」ということが一番危険なことです。危ないからといって海や川を遠ざけず、親がしっかり知識を持って子どもたちに教えてあげてください。ライフジャケットの着用もだいぶ普及していますし、今後事故件数が減ってくれるといいですよね。

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