ヴィーガンアスリートが増えたのはなぜか
ヴィーガンとは、完全菜食主義者のこと。体力勝負のアスリートたちの食生活とは、無縁のイメージをもつ方が多いでしょう。
菜食主義は、筋肉形成に必要なタンパク質を摂取することがむずかしいイメージもあります。もちろん豆類などからタンパク質を摂取することはできますが、あまり効率のよい方法とはいえません。
そこで、アスリートたちはヴィーガンをベースにして、筋肉に必要な栄養素をサプリから摂取したり、ゆるいヴィーガンで魚や卵からタンパク質を取り入れたりしています。
最初からヴィーガンだった人はほとんどおらず、たいていの人はヴィーガンを取り入れる前に体調を崩したり、パフォーマンスの低下に悩みヴィーガンに辿りついた人が多いようです。
ヴィーガンを公表しているアスリート
デビッド・カーター(アメフト選手)
アメフトのプロリーグで活躍するデビッド・カーターは、関節炎や高血圧症に悩んでいました。アメフトの選手は、心臓病や心筋梗塞、糖尿病などになりやすく、これらはすべて食べ物が関連する病気でもあります。
奥さんがヴィーガンだったこともあり、健康維持のためにヴィーガンな食生活に移行し、体調もよくなったそうです。
動物の命を奪わずに筋肉の維持ができることを知り、「動物愛もわいた」と彼はいっています。
パトリック・バブーミアン(ストロングマン選手)
見た目からヴィーガンとは思えない強靭な身体をもつパトリック・バブーミアンも、ヴィーガンアスリートのひとり。
彼はもともとベジタリアンだったのですが、集中力の持続や鉄分不足を感じていて、その原因は肉類を摂取していないことだと思っていたそうです。
しかし、「乳製品を取りすぎが原因では?」と周りから指摘されたことで、ベジタリアンからヴィーガンに移行しました。
結果悩みは改善されて、彼にとってはベジタリアンよりもヴィーガンのほうが身体に合っていたということがわかったのです。
デイヴィッド・ヘイ(ボクシング選手)
動物に関するドキュメンタリー番組を観たこときっかけにヴィーガンになったデイヴィッド・ヘイ。動物性食品を摂取せずとも筋肉の維持ができると実感したことで、ヴィーガンへの移行を決めたそうです。
ヘビー級である彼がヴィーガンで筋肉維持ができるということは、幅広いジャンルのアスリートたちもヴィーガンに移行できることがうかがえるでしょう。
ビーナス・ウィリアムズ(テニス選手)
テニス界で知らない人はいない、ビーナス・ウィリアムズ。彼女はシェーグレン症候群という自己免疫疾患にかかったことをきっかけに、ヴィーガンとなりました。
彼女が取り入れたのは加熱処理をしていない野菜のみを摂取するローヴィーガンでした。
病のこともあり完全なヴィーガンとまではいかないそうですが、基本的にはローヴィーガンの生活をしているそうです。
ヴィーガンアスリートはサプリとうまく付き合っている
タンパク質や鉄分などは、基本的に動物性の食品から補うものと思われがちですが、吸収率は落ちるものの、野菜や植物性食品からも十分に摂取することができます。
また、野菜に多く含まれるビタミンCは、鉄分やカルシウムなどの吸収率を上げる効果があり、組み合わせを考えて食事をすることで、より効果的に栄養素を摂取することにもつながります。
しかし、野菜だけでは不足しがちな栄養素があるということを忘れてはいけません。とくに、血液を作り出す材料のひとつであるビタミンB12は、おもに動物性の食品から摂取できる栄養素です。
このビタミンB12が不足すると、スポーツ性貧血になりやすいといわれています。
もちろんこれはトップアスリートだけでなく、アウトドアスポーツを楽しむためにヴィーガンを取り入れる人たちにも共通することです。
ヴィーガンに必要なビタミンB12が摂取できるサプリ
大塚製薬 ネイチャーメイド B-1
ナウフーズ ビタミンB-12
Jarrow FormulasメチルB-12
小林製薬の栄養補助食品 ヘム鉄 葉酸 ビタミンB12
Solaray Vitamin B-12