パラレルターン:スキー初心者の上達には最低4日必要
スキー初心者の上達には最低でも4日が必要です。
これは、カラダの感覚が発達することと、技術の上達が関係しています。
カラダの感覚が発達すると、技術の上達につながるだけでなくスキーが「好き・楽しい・面白い」といったポジティブな感情になることも過去の研究では明らかにされています。
楽しい感情は、スキーに限らずどのスポーツにおいても高いパフォーマンスを発揮したりスキルを上達させたりするためには欠かせません。
パラレルターン:スキー初心者が上達する段階別練習方法
スキー初心者がターンを身につけ上達するためには、カラダの感覚をつかみながら段階的に練習をすると効率的に技術が身につきます。
スキー初心者の平地練習
平地の練習方法には下記のような練習があります。
- 転ぶ練習
- 起き上がる練習
- 歩く練習
スキーは、スノーボードよりも転ぶ回数は少ないでしょう。
しかしながら、初心者のうちは板の操作が慣れず転んでしまうこともよくあります。
転び方をマスターしておくと、怪我のリスクが低くなります。
また、転んだときに起き上がれるように練習をしておくことも必要でしょう。
歩く練習は、カラダの感覚でいえば雪の感覚をつかんだり足を使って滑る感覚を身につけたりしてスキーを上達させるのに適しています。
転ぶ練習方法
- お尻を横に突き出す
- お尻からゆっくりと転び手を突く
起き上がる練習方法
- 進行方向と平行に板をセットする
- 谷側にストックをしっかりと突き刺す
- 山側の手かストックを使って谷側のストックで体重を支えながらゆっくりを起き上がる
歩く練習方法
- 板が交差してしまわないように逆ハの字にスキー板を開く
- 片脚を前へ出して体重をかける
- 反対側の脚に重心を移して体重をかける
スキー初心者のターン練習【プルークボーゲン】
プルークボーゲンは、スキー初心者にとって簡単にターンをする練習方法です。
このプルークボーゲンでは、雪を押すような感覚や足でスキー板を雪に押し付けるような感覚を身につけることができると良いでしょう。
プルークボーゲンは、スキー板や雪の感覚をつかむためには最も効果的な練習方法です。
下記を参考にして取り組んでみてください。
プルークボーゲン練習方法
- スキー板が重ならないようにハの字に開く
- 右脚で雪を押しつぶし体を少し左へ向けながら左へ曲がる
- 左脚で雪を押しつぶし体を少し右へ向けながら右へ曲がる
- 繰り返す
プルークボーゲンでターンを練習するときには、体の重心を片足へしっかりとかけることと、雪を押しつぶして脚を使っている感覚を持てるとよいでしょう。
とくに雪を押しつぶすような感覚は、シュテムターンやパラレルターンといったターンへステップアップしてスキーを上達させるためには欠かせません。
スキー初心者のターン練習【シュテムターン】
シュテムターンとは、ハの字でターンをはじめターンの最中にスキー板をずらして曲がり、最後はパラレルターンでターンを終わる方法のことをいいます。
このシュテムターンは、スキー初心者がプルークボーゲンからパラレルターンを習得するための中間的なターン方法です。
SAJ(全日本スキー連盟)の検定(バッヂテスト)2級では、シュテムターンの技術も必要になります。
中級者や上級者のスキーヤーでも難しい滑走コースではシュテムターンを行ってスピードコントロールをすることも多いです。
4日間のうち1日目~3日目までは、シュテムターンを取得することを意識すると、パラレルターンへの道のりは近いでしょう。
シュテムターンのやり方は下記の通りです。
シュテムターンの練習方法
- 曲がる方向の反対側のスキー板の内側でエッヂをかける
- エッヂをかけた反対脚のスキー板をずらす
- スキー板を平行にしてターンから抜ける
シュテムターンでは、スキー板の後ろ側でエッヂをかけるイメージを持つとエッヂがかかりやすく鋭いターンができます。
エッヂをかける反対側のスキー板は少し力を抜いて滑るのがコツです。
また、山側の後ろへ引き付けて上半身をうまく使うとさらに上達した滑りができるようになります。
スキー初心者のためのパラレルターン
パラレルターンはシュテムターンを取得した人であれば、そこまでむずかしいターンではありません。
4日間の日程が取れるのであれば、初心者でも4日目で習得することは十分に可能です。
パラレルターンのやり方は下記の通りです。
パラレルターンの練習方法
- 体を曲がりたい方へ向け山側の腕を後ろへ引き寄せる
- 山側のスキー板の外側と谷側のスキー板の内側でエッヂをかけてターンする
- ターンを抜ける
パラレルターンの練習方法のポイントは、上半身とエッヂをうまく使いながら膝の位置をコントロールすることです。
膝をうまく曲げ伸ばしして、上半身のひねりをうまく使いながらエッヂをかけることでパラレルターンがうまくできるようになります。
膝だけを使ってスキー板をコントロールしようとするとあまりうまくターンができません。
また、膝が開いてしまうと上手くターンできないどころか、膝のじん帯などへの負担が大きくなってしまいます。
膝は必ずスキー板と同じ方向になるように曲げ伸ばししましょう。
パラレルターンがある程度できるようになってきたら、曲がりたい方向のスキー板を少し前へ出しながらターンすると雪をあまりずらすことなく鋭いパラレルターンができるでしょう。
まとめ