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ダイビングの中性浮力のコツは、適正ウエイト量、BC操作、肺のトリミングの3つです。どこに気をつければいいのか、どんな練習をすればいいのかなど、中性浮力のコツを徹底解説します。中性浮力が上手になりたいという人は、ぜひ参考にしてください。
 

ダイビングの中性浮力はダイバーの必須スキル

ダイビング 中性浮力

 

ダイビングの醍醐味のひとつが、無重力のように水中を漂う浮遊感ですが、そのためには中性浮力をしっかりと身につけることが大切です。

中性浮力は、サンゴ礁などの水中生物を傷つけないためにも、必須スキルとなります。

とはいえ、ダイビングライセンスを取得したばかりの頃は、思うように潜降できなかったり、水底を蹴りながら泳いでしまったりと、中性浮力コントロールが上手くできないという人も少なくありません。

中性浮力に苦手意識を抱く人もいますが、中性浮力のコツを意識しながら経験を積めば、徐々に上達していくでしょう。

 

ダイビングの中性浮力のコツとは?

中性浮力は、「適正ウエイト量、BC操作、肺のトリミング」の3つがポイントです。

中性浮力を上手に取るためのコツを見ていきましょう。

 

ウエイト量を適正にする

ダイビング 中性浮力

 

初心者のころは、思うように潜降ができなくて、ついついオーバーウエイトで潜っている人が少なくありません。

BCDにエアを入れても、上体は浮いても腰の方が沈んでしまうのは、オーバーウエイトになっている証拠です。

そんなときは、ウエイト量を0.5~1kgほど減らして、もう1度基本の適正ウエイトチェックをしてみましょう。

適正ウエイトのチェック方法は、全ての機材をつけてレギュレーターから普通に呼吸をし、 BCDのエアを抜いてみて水面が目の当たりにくればOKです。

この状態から、息を思い切り吐いて沈めばウエイト用は足りており、息を吐いても体が沈まないときはウエイト量が軽いということです。

 

タンクやスーツでウエイト量を変える

ダイビング 中性浮力

 

タンクには、アルミとスチールの2種類があり、素材で重さも変わります。

スチールの方が水中では重めなので、アルミタンクに比べるとウエイトは1kg程少なくても大丈夫です。

また、スーツも5mmフルスーツに比べたら、夏の半袖3mmワンピースの方が浮力は少なめになります。

つまり、ウエイト調整は1度したら大丈夫というわけではなく、タンクとスーツの組み合わせごとに適正ウエイトを変えていく必要があるのです。

次の表を目安にして、ダイビング前に必ずウエイト調整を行いましょう。

スーツの種類 体重(kg) アルミタンク スチールタンク
3mmワンピース 40~50 1kg 0kg
50~60 2kg 0~1kg
60~70 2~3kg 1~2kg
5mmワンピース 40~50 2~3kg 1kg
50~60 4~5kg 2~3kg
60~70 5~6kg 3~4kg
5mmツーピース 40~50 3~4kg 2kg
50~60 5~6kg 3~4kg
60~70 6~7kg 4~5kg

※あくまで目安であり、個人差があります。

BCDの操作に慣れる

ダイビング 中性浮力

 

水中に潜ってしまえば、頻繁なBCDの操作は必要なくなりますが、浮力変化の大きい潜降時と潜降直後、浮上時はBCDによる浮力調整が必要になります。

できるだけ着底せず、浮きながら泳ぎながらBCDの操作を行えるようになりたいところです。

沈み気味のときは、BCDの吸気ボタンを押しっぱなしではなく、ポンポンと少しずつ押し、1~2秒ほど待って浮き沈みを確かめるのがポイントです。

それでも沈み気味な時は、もうひと押ししてみましょう。

また、浅いところへ移動したとき、浮き気味だと感じたらまず息を大きく吐いて、それでもいきそうならBCDから排気をします。

少しずつ排気するのが基本ですが、急浮上しそうなら長めに排気ボタンを押してコントロールしましょう。

水中だと手元が見にくいので、陸上であらかじめ操作方法をしっかりと練習しておくようにしましょう。

肺のトリミングをマスターする

ダイビング 中性浮力

 

適正ウエイトで潜り、潜降後にBCDでだいたいの中性浮力が取れたら、次は「肺」で浮力をコントロールします。

息を吸えば肺が膨らんで浮力が増し、逆に息を吐けば肺がしぼんで浮力が減る…。つまり、肺は持ち前の浮き袋なのです。

肺を使った浮力コントロールのことを「肺のトリミング」といい、中性浮力を自在に操るには必ずマスターしたいスキルなのです。

BCDで中性浮力が取れたら、息を大きく吸って1~2秒待つと体が浮いて、反対に息を吐いて1~2秒待つと体が沈んできます。

浮き過ぎと思ったら息を吐き、沈み気味と思ったら息を吸えば、肺のトリミングによる浮力調整ができるようになります。

もし、吸えば浮き、吐けば沈むという感覚が掴めずに、水平姿勢(トリム)が取れずに体が傾くようなら左右のウエイトバランスの見直しが必要です。

意識して肺を使ううちに、中性浮力は必ず上手くなります。

ダイビングプールで練習する

ダイビング 中性浮力

深度のある、ダイビングプールのような流れのない静かな環境で、中性浮力のコントロール方法を練習してみましょう。

実際のダイビングをシミュレートして、浮力コントロールの練習をするのがおすすめです。

  • 1.水面でBCDからエアを排気し息を大きく吐いて潜降を開始します。足を前後に開いておくと、コントロールしやすくバランスも取りやすくなります。
  • 2.着底する前にBCDに少しだけ吸気をして着底するのを防ぎます。吸気後1~2秒待って肺のトリミングで浮力調整が出来れば中性浮力は取れています。
  • 3.体が浮いたり沈んだりしなければBCDの操作は行わず、肺のトリミングだけで水平姿勢を保って移動してみます。
  • 4.浮上をするときはいつでも急浮上に対応できるようBCDの排気ボタンに手をかけて、右手は障害物を避けるために頭上にあげましょう。
  • 5.減圧症予防のため、1秒あたり15cm程度のゆっくりペースで浮上します。 速度が速いときにはBCDのエアを排気し、水面に来たら浮力確保のため吸気をします。

また、中性浮力が取れていると浮きも沈みもしないホバリングという状態になれます。

水中で目印になるものを目標にして、浮きそうな時はちょっと吸い、そして吐いての肺のトリミングを繰り返し、ホバリングをマスターしましょう。

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ダイビングの中性浮力の注意点

ダイビング 中性浮力

 

ダイビング講習時は、水底に着底していたと思いますが、常に中性浮力を保ち水底には触れないダイビングが理想です。

サンゴ礁はもちろん、砂地や岩場も生物たちの住処なので、環境に優しいダイバーを目指しましょう。

また中性浮力を取るだけでなく、水中でオクトパスやゲージがブラブラして岩場にひっかかったりしないように注意をしましょう。

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ダイビング中に中性浮力を取るコツをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。ダイビング中は水底に着く前にBCDに少しだけ給気をして、肺のトリミングを意識しながら中性浮力をしっかりとコントロールして、スイスイと中層を泳げるカッコいいダイバーを目指しましょう。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。