登山初心者が知っておくべきコンパスの種類
登山用コンパスの第一の目的は正確な方位を測定するというものです。
目的地の方角を調べたり、目標物を定めその方角から自分の現在地を調べたりとコンパスからはさまざまな情報をえることができます。
そんな多種多様な用途のなかから自分に最も必要なコンパスを知るために、まずはコンパスの種類を知っておきましょう。
ベースプレートコンパス
最も登山に向いているコンパスです。
「マップ用コンパス」とも呼ばれ、登山やトレッキングにおいて最もオーソドックスなタイプといえるでしょう。
台座が透明になっているため、地図の上に置いて方角を調べるのに便利です。
さらに、台座の目盛りと地図を併用して目的地との距離を測ることも可能で、なにかとつかい勝手のよいコンパスです。
レンザティックコンパス
レンザティックコンパスはどちらかというと上級者向けのモデルです。
現在地や目的地の方角をより詳しく測定することが可能で、軍で採用されているケースも少なくありません。
レンズとのぞき窓のあるフタがつき、そこから目標物をのぞき込んで測量します。
そこまでの精度は初心者レベルの登山ではまず求められませんし、操作がむずかしいことからも初心者向きとはいえないモデルです。
デジタル式コンパス
磁石ではなく内蔵したセンサーで地磁気を検知し、方位を示すタイプです。
デジタルで表示されるので見やすく、磁石と違い方位も簡単に調べられるので人気です。
また、方位磁石としての機能だけでなく、温度計や高度計などもあわせ持つモデルが多く、機能の多さもメリットといえるでしょう。
ただし、デジタル式は電池が切れるとなんの役にもたたなくなってしまうので注意が必要です。
簡易タイプコンパス
時計やキーホルダーなどに付属しているタイプで、知ることができるのは方位だけです。機能がシンプルな分、価格もリーズナブルです。
このモデルはあくまで方位を即座に知るためだけの簡易なものとしてとらえ、ベースプレート型やレンザティック型のバックアップぐらいの認識でいた方が無難かもしれません。
登山初心者がコンパス選びで重視すべきポイント
登山用コンパスにはいくつかのタイプがあることがわかったと思いますが、では登山初心者はどんな点に注意してコンパスを選べばよいのでしょうか?
最も重視すべき点を4つに絞ってご紹介しましょう。
シンプルな操作性
登山はときに過酷な状況に追い込まれます。
初心者の登山なら命に関わるような過酷さには遭遇しないかもしれませんが、土砂降りや暴風は想定しておいた方がいいでしょう。
そんな過酷な状況のなかでも正確に操作できることが大切です。
とくに初心者は、シンプルで直感的な操作性を持つタイプのコンパスを選びたいですね。
コストパフォーマンス
高価なものは精度も高く、豊富な機能や耐久性も備えています。
しかし、初心者の登山に果たしてそのすべてが必要でしょうか?
まずは、コストに見合ったタイプを選び、登山の経験値を積んでから高価で高性能なコンパスの購入を検討されてもいいかもしれません。
耐久性
前項と矛盾するかもしれませんが、「安物買いの銭失い」ということわざもあります。
あまりに安すぎるものは耐久性に問題がある可能性があります。
いざというときにコンパスが壊れてしまっていては意味がありません。
安くてもある程度の耐久性を持つものをしっかりと見極めましょう。
精度
コンパスは正確性が第一です。
どんなに多機能でどんなに丈夫でも精度が悪ければ、場合によっては登山で遭難してしまうため命に関わります。
精度の高さにおいて信頼性の高いものを選びましょう。
登山初心者におすすめのコンパス10選
登山初心者が選ぶべきコンパスはどのようなタイプがよいのでしょうか。
現在すでに人気や信頼性において世間の評価の高いものを中心に10種類選んでみました。
SILVA №3
「登山コンパスと言えばSILVA №3」といわれるほどの銘品。
間違いのない一品です。
SILVA エクスペディションS
マップ用コンパスにふたがついたユニークなデザインです。
SUUNTO A-30
フィンランドのメーカー、スント社の代表的モデル。
コストパフォーマンスの優れたコンパスです。
SUUNTO CLIPPER L/B NH Compass SS004102011
同じくスントの携行性に優れたモデルです。
クリップで好きなところにつけておくことができます。
YCM オリエンテーリングコンパス
信頼のmade in Japan です。
ただし使用可能温度の問題から夏山登山限定です。
YCM ポケットコンパス NO.880
非常にシンプルで扱いやすいモデル。
軽い登山やトレッキングなどに愛用者が多いことで知られています。
GWHOLE オイル式コンパス
防水仕様に加え蓄光式。
登山中の悪天候のなかでも活躍してくれます。
A-leaf デジタルコンパス
非常に多機能ですが、操作性がとてもシンプルなのが特徴です。
Vixen キーホルダーコンパス
どこにでも取りつけ可能なキーホルダー型であるため、予備として持つ人も多いようです。
Vixen オイル式コンパス
LED照明付きで夜間でもつかい勝手がよいのが特徴です。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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