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海、湖、川と水上で楽しむSUP。たとえ水面が穏やかであっても相手は自然です。特に、最も気をつけなくてはいけないのが、天候の変化。また、安全のための装備も必要です。この記事では、安全SUPのための基礎知識を政府広報の動画と共にご紹介します。

多発する事故を抑止するためについに政府からも注意喚起が

SUP 危険性

 

SUPのブームと共に、事故が多発しています。

このことを海上保安庁はじめ、公的機関も重く見ていることから、海上保安庁では総合安全情報サイトを立ち上げ、そのなかで約3分の安全のための動画が公開されています。

これは、今までにないことで異例とも言えます。

以下の動画をまずはどうぞ。

思いっきり夏を楽しむために!プロにきく マリンレジャーの心得

海上保安庁総合安全情報サイト

 

 

コンディションリスク

自然のなかでのアクティビティには、天候というコンディションリスクが常に存在します。

それに対応するため標準的な気象に関する基礎知識と情報を蓄えておくことがとても重要です。

 

SUPは風に弱いアクティビティ

SUPはとても風に影響され、特にインフレータブルボードでは顕著です。

風が強くなるとそれに逆らってパドルすることは大変困難になり、沖に向かう風向きでは沖に流され、場合によっては遭難につながります。

この風向きのことをオフショアと呼び、SUPはオフショアのときは避けることが安全SUPの鉄則です。

その上、風は見えないために、つねに意識していないと把握できません。

知らないうちに流されているということも起こるため、風に対する意識だけは高く持つようにしましょう。

 

水流も重要なリスク要素

水の流れも重要なリスク要素です。

流れが速いとボードは流されてしまいます。

とくに海には離岸流があり、風と同じく目に見えにくい存在なので、これに対する意識も高く持ちましょう。

 

SUPは波がないときにする

SUPサーフィンを楽しまない限り、うねりや波がない方がよいコンディションです。

大きい波が押し寄せているときや、海面が荒れているときは出艇しないようにしましょう。

 

天候急変に対するリスク管理

たとえ穏やかでも天候は急変することがあります。

最近はゲリラ豪雨も増加しています。

天候急変に対する意識は高く持つようにしましょう。

海には潮の干満、川には離れた上流での豪雨やダムの放流など、急な増水のリスクがあることも忘れないでください。

なお、夏場以外は十分な防寒対策が必要です。

 

ルールやマナーのリスク

SUP 危険性

 

いずれのフィールドにも多種多様な人たちが訪れて利用しています。

そのため自然に対するリスクだけでなく、人に対するマナーや、そのフィールドごとに決められたルールを心得る必要があります。

 

ひとりでは出艇しない

安全のために楽しむときはひとりではなく、複数人で行ないましょう。

もしひとりの場合は誰かに伝えておくようにしましょう。

そのフィールドの情報収集もかねて、近隣のショップやスクールなどに一声かけることをおすすめします。

 

他のウォーターアクティビティとは譲り合いの気持ちで

海や湖には、SUP以外にもウォーターアクティビティを楽しむ人が大勢います。

ウォーターアクティビティは、そのスポーツごとに特徴のある動きをします。

多くの人が楽しむ水面では、周りをよく観察し、事故のないように心がけることが大切です。

また、シーズン中の海水浴場は原則SUP禁止、漁船や定置網には近づかないようにしてください。

 

 

安全のために必要な装備品とは

SUP 危険性

 

総合安全情報サイトWater Safety Guideでは、事故防止対策として次の装備品を常時装備することを推奨しています。

ここでは、常時装備するものと状況によって推奨される装備品についてご紹介します。

 

常時装備しておくもの:ライフジャケット(PFD)

SUPでもっとも必要な装備品がこのライフジャケットです。

もしもの時の生存確率が大きくかわります。

最近では着用を義務付けているフィールドが増えてきています。

SUPをする時には、忘れずに着用してください。

また、フィールドによってライフジャケットのタイプが異なります。

とくに、リバーSUPと呼ばれているラフティング系のSUPを楽しむ時には、タイプが異なるカヌーで義務付けられているライフジャケットを着用する必要があるので注意が必要です。

 

常時装備しておくもの:リーシュコード

リーシュコードは、ボードと足をつなぐライフラインです。

これを付けていないと落水時にボードがすぐに、かなりの速さで流れていってしまいます。

なお、リーシュコードは消耗品です。

紫外線や海水によって劣化し、水上で突然切れてしまう事故も多発しています。

漕ぎ出す前には、必ずコードの亀裂や劣化を確認しましょう。

 

常時装備しておくもの:通信装備

いざという時に必要なものが通信装備です。

携帯電話を防水パックに入れて装着することで、緊急時の連絡手段として役に立ちます。

また、広い海上で自分のいる場所がわからなくなってしまった時には、スマホに搭載されている方位磁石を使用することもできます。

 

常時装備しておくもの:ウェア

SUPで必要なウェアは、ウエットスーツです。

ウエットスーツは、浮力があり保温性に優れたウェアです。

季節ごとにタイプが異なりますが、SUPで人気のタイプは、ロングジョン(袖なし長ズボン)とジャケットの組み合わせで、気温に合わせてジャケットを着脱します。

また、夏場でも早朝や夕方は意外と身体が冷えるため、ベストやウエットトランクスなどの着用をおすすめします。

 

常時装備しておくもの:水筒(飲料水)

SUPは気がつかないうちにに体力を消耗し、水分も不足します。

水上での脱水症状や熱中症を防ぐためにも飲料水を携帯することがおすすめです。

長距離のクルージングやレースに参加する選手は、ハイドレーションシステムという吸水システムを使っています。

ハンズフリーで水分補給が可能になり、デイパックタイプ、ベストタイプなどの種類があります。

 

状況に応じて推奨されている装備:GPS

人工衛星を利用し、自分の位置を正確に把握できるシステムがGPSです。

GPSはスマホのアプリにもありますが、GPSを搭載したスマートウォッチがSUPレーサーには人気です。

 

状況に応じて推奨されている装備:PLB

PLBとは個人用の遭難信号発信機で、「遭難自動通報局」という無線局です。

世界中で使え、有効期限は5年で使用には無線局免許の申請が必要ですが、免許申請は所定の項目を書き、料金を払うだけと、とてもかんたんです。

 

 

もしもの時のために

SUP 危険性

 

SUP中に緊急事態が発生したときは、すみやかに連絡します。

そのためにもSUPを楽しむときは声かけが大切なのです。

緊急連絡先は110番と119番が一般的ですが、海でSUPをする場合は、それ以外にも全国11ヵ所の海上保安本部に通じる緊急通報用電話番号118番も覚えておきましょう。

 

手軽で誰でも簡単に楽しめるSUPにも、説明した通りさまざまなリスクが存在します。これらのリスク管理を含めて楽しむことが、自然の中で遊ぶ醍醐味であり、アウトドアの魅力でもあるのです。安全に対する高い知識や意識を持ってSUPをエンジョイしましょう。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。