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近年、ルアーフィッシングのタックルにベイトリールを使う「ベイトフィネス」が一般的になりました。
昔からベイトリールはバスアングラーの憧れでしたが、渓流にベイトタックルを使用するのにはどういったメリットがあり、どういうセッティングが必要になるのでしょう。
 

ベイトフィネスとは?

渓流釣り ベイトフィネス アイテム

最近、釣りのスタイルのトレンドとひとつになりつつあるのが、「ベイトフィネス」です。

簡単に言えば、ベイトリールを使ったタックルでルアーを投げる釣りのスタイルですが、それだけであれば昔からありました。しかし、ベイトフィネスは従来のベイトタックルとは逆の趣旨で作られているんです。

軽量ルアーを使うベイトタックル

ベイトタックルといえば、「重いルアーを投げられる」「パワーが強い」というメリットが従来の定説でした。

ベイトフィネスではそのメリットと相反する、「軽量ルアーを投げられるベイトタックル」を実現したシステムです。

ベイトリールは、ラインを巻き取っているスプールが回転することでラインを放出するので、どうしても軽いルアーを投げるのは困難でした。

そこでユーザーは、スプールの軽量化や、各部の回転抵抗をなくした改造をして、軽量ルアーのキャスティングを可能にしたのです。

そのメリットが広がり、市販品でも軽量ルアーを投げられるベイトリール、ベイトロッドが発売され、「ベイトフィネス」として現在浸透しはじめています。

道具に関してはもっと繊細な違いがあるのですが、まずは「軽量ルアーを使うベイトタックル」という認識でOKです。

 

渓流ベイトフィネスのメリット

渓流釣り ベイトフィネス アイテム

では、あえて渓魚をベイトフィネスで釣るメリットはどこにあるのでしょうか。メリットを考えてみると、ベイトフィネスは渓流にこそおすすめのスタイルといえるのです。

メリット①手返しがいい

ベイトフィネスに限らず、ベイトリールの手返しはスピニングリールに勝ります。

スピニングリールの場合、ベールをあげる動作が入るため、キャスティングまでの動作がワンテンポ遅れます。

ベイトリールであれば、ロッドを握る手でクラッチを切り、スプールをフリーにできるので、ルアーを巻いてから再びキャスティングするまでが早いです。

渓流では、同じ立ち位置から狙えるエリアにも、岩影や流れの変化など、打ち込みたいポイントがたくさんあります。

そういったポイントを無駄なくさぐるために、テンポよく投げられるベイトリールのメリットが生きてくるのです。また、ルアーにチェイスしてきたやる気のある魚をもう一度誘うためにも、2投目の速さは重要です。

メリット②キャスティング精度のよさ

スピニングリールとベイトリールを比べたとき、投げやすさはスピニングにありますが、ベイトリールのほうが精確なキャスティングはしやすくなります。

これは、ロッドを振ることでルアーを狙った場所に落とすスピニングに対し、ベイトはロッドを振ってルアーが飛んだ後も、サミング(スプールの回転を指で制御する)である程度距離を調節しやすいのが大きな理由です。

精確に打ち込む技術は一朝一夕とは行きませんが、神経質な渓魚にたいしてはミスキャストをしないことは大きなメリットになります。

 

ベイトフィネスのタックル

渓流釣り ベイトフィネス アイテム

ここからは、従来のベイトタックルとベイトフィネスタックルの違いも含めて解説していきます。結論からいうと、従来のタックルからも一部流用することは可能ですが、ベイトフィネス用に設計されたものとは大きな違いがあります。

ベイトフィネス用ロッド

ロッドは、一見すると従来のベイトロッドとベイトフィネス用で大きく違いはありません。リールを取り付けるシートも基本的には同じ規格なので、リールの流用も可能です。

ただし、実際にキャスティングしてみるとその違いは歴然で、従来のベイトロッドにベイトフィネス用リールを付けても、ほとんどまともに投げられないでしょう。

この違いは対応するルアーウエイトで、従来のベイトロッドでは重いルアーを投げられるような設計になっており、ベイトフィネス用では軽いルアーを投げられるように設計されています。

従来のベイトロッドを使用して軽量ルアーを投げた場合、ロッドにルアーの重さが乗らず、距離が出ないだけでなく、狙った場所に投げることも困難になります。

リールは改造である程度軽量ルアーのキャスティングも可能になりますが、ロッドは改造が難しいので、予算に限りがあるならまずはロッドにこだわることをおすすめします。

ベイトフィネス用リール

たいていのベイトリールは、改造である程度のベイトフィネスも可能になりますが、それでもやはり最初からベイトフィネス用に設計されたリールには敵いません。

もっとも大きな違いはスプールで、軽量化に重点を置いています。

ベイトリールでラインを放出するときにはスプールが回転しますが、スプールはルアーにひっぱられて回転するので、軽いルアーではスプールを十分回転させることができません。

そこで最近発売されているベイトフィネス専用リールでは、ライン自体の重さを出さないためにスプールが浅く、肉抜きによって計量化されているものが多いです。

ベイトフィネス用ライン

ベイトリールでは、スピニングリールに比べて太いラインを使用できるメリットがあります。

ベイトフィネスでは、細いルアーに太いラインという選択肢もできるので、これまでラインブレイクが不安で気が引けたポイントにもルアーを投げることができます。

ちなみにベイトフィネス用リールでは、ナイロンラインの使用を制限している場合があります。(伸縮するナイロンラインでは、ラインに締め付けられてスプールが変形する恐れがあるため)

ベイトフィネス用ルアー

ベイトフィネスでは、従来のベイトタックルよりもはるかに軽いルアーも使用できますが、それでも限度はあります。

1gともなるとかなり厳しくなるので、トラブルを回避するためにも最初は3g程度から始めるといいでしょう。

慣れてくれば2g程度も難なく投げられますし、ロッドやリールにこだわれば1gもキャスティングできるようになります。



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豊富な商品数の中から好みのパーツを選んで、自分だけのリールカスタマイズを楽しむことができます。

 

ベイトフィネスは徐々に注目を集め、いまではほとんど確立されたひとつのスタイルになりました。
渓流においてもそのメリットは大きく、試してみる価値は大いにありです。
専用モデルも多く発売され、手を出しやすくなっているので、今シーズンはベイトフィネスで渓流に出向いてみるのもいいかもしれませんね。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。