ソロキャンプとは
キャンプと聞くと、家族で行くファミリーキャンプや、友人、恋人など複数の人たちで楽しむものを思い浮かべますが、ソロキャンプはその名の通り一人で行うキャンプです。
そもそもソロキャンプは、バックパッカーが一人で野宿をしながら旅を続けていたことからきていて、ソロキャンプ=野宿とも言えます。
最近、男女ともに一人で趣味や旅行を楽しむ傾向にあり、ホテルや旅館に宿泊する一人旅から、より自由に旅を楽しむために、テントや車(車中泊)を利用する人が増えてきました。
さらに、野外で寝泊まりすることを、もっと便利に楽しく過ごすためにソロキャンプという概念が発展していきます。
自立した女性が増えている今の時代に、新しいアウトドアの楽しみ方として、特に女性のソロキャンプが話題になっています。
ソロキャンプの魅力
ソロキャンプの魅力は、何といっても、大自然の中、誰にも気を遣わず自由を満喫できることでしょう。
日頃は何かと人の目を気にして生活をしています。他人の(家族の場合も)ことを考え、気を使い自分らしさを忘れてしまっているのかもしれません。
大自然が奏でる、風に吹かれる木々の音や、動植物のささやく声などに日常を忘れ、自分自身の心の声に気づかされます。
都会の喧騒を離れ、のんびりと自分のためだけに自由に時間を過ごす贅沢に、病みつきになる人も多いことでしょう。
都会で仕事に忙殺されていると、夜、星空を見上げることも少なくなるのではないでしょうか。自然豊かな環境で見る夜空は、星の輝き、月の明るさに驚かされます。
ソロキャンプは、自然の美しさを身近に感じる事ができ、自分自身をあらためて見つめ直すことができる至福の時間です。
ソロキャンプの道具
ソロキャンプの準備で気をつけなくてはいけないのは、運搬から片付けまで、全て自分一人で行わなければならないことです。
必要最小限の荷物にして、更に設営、撤収が簡単にできるものを準備しましょう。
テント・シュラフ
テントとシュラフ(寝袋)は寝泊まりするためにキャンプの必須アイテムです。テントは中に引くマットも含めて一番嵩張るものですが、安全性も考えて、なくてはならないものです。
テントの設置は慣れていないと大変な作業です。購入するときは、できるだけ簡単に設営できることを優先に考えましょう。
山や海は、想像しているよりも気温差がありますので、シュラフについても保温性を考慮しましょう。
最近は一人用に簡単に設営できて、コンパクトにまとめられるものもありますので、用途や季節を考えて選んでみましょう。
イス・テーブル
荷物は少ない方が良いので、テーブルやイスはなくてもいいのですが、食事やくつろぎ方にもよりますので、キャンプ場でどのように過ごすかを想像して準備しましょう。
敷き物だけで過ごせれば、荷物を減らせますので、地面の固さや害虫被害など、直に座ることができるかどうか確認した方が無難です。
イスやテーブルを用意するなら自分が使うだけですから、折り畳み式で軽量のものを選びましょう。テーブルは折り畳みができるちゃぶ台形式のものが持ち運びにも便利です。
調理道具・照明
多人数でBBQなどを楽しむキャンプと違い、ソロキャンプは料理に凝る必要はありません。近くに飲食施設があれば、地元の名物を食べ歩いて、寝泊まりだけキャンプで過ごすのもひとつの楽しみ方です。
お湯を沸かすなどの簡単な調理道具を用意すると、コーヒーやお茶、レトルト食材などにも使えますので便利です。
また、ガスバーナーと同じ燃料でランタンとして照明にも使えるものがあり、少ない荷物で併用できますのでお勧めです。
あると便利なグッズ
荷物は最低限にすることが前提ですが、あったら何かと便利なものを紹介します。
- 携帯予備電池(モバイルバッテリー)
今はほとんどのキャンプ場でエリア外ということがなくなりましたので、携帯電話はもしもの時に役立つ防災グッズです。
天気などの情報も聞けますし、万が一、危険が迫った時には命を守ってくれるものです。乾電池式の予備電池などを用意して充電切れなんてことが起きないように注意しましょう。
- 救急道具
自然の中で野宿するわけですから、不測の事態に備えて最低限の救急道具を用意しましょう。ばんそうこう、痛み止め、虫さされ対策など自分の体調を考えて準備しましょう。
- ナイフ
折り畳み式のキャンプ用ナイフは、料理にしても荷造りや撤収の時にでも、何かと役に立ちます。
- ラップもしくはゴミ袋
ゴミを片付ける時以外にも、寒さ対策や、万が一けがをした時にも役立ちます。
少し大きめのゴミ袋があれば簡易的な雨合羽としても利用できます。
- 防犯グッズ
防犯ブザーや痴漢撃退スプレーなど、いざという時の備えも用意しましょう。
安全性の注意事項
ソロキャンプで心配なのは、安全対策です。貴重品は必ず身に付け、周りから見えないように気を配りましょう。
特に女性のソロキャンプは、防犯だけではなく痴漢やのぞきなどの危険が伴います。慣れていない人は、家族連れや管理人がいる場所を選びましょう。
近くに家族連れがいると、何かと騒がしいことも多いのですが、誰もいないところよりは安全性が高まります。
インターネットなどで情報収集をして、比較的安全な場所を選ぶようにしましょう。
就寝時にテントを閉じていると、安心感は増しますが、鍵があるわけではないので防犯上の危険は残ります。
テントの外に2足のサンダルを置くなど、周りから「一人ではないのでは?」と思わせると、盗難にあう危険度は下がります。
また防犯ブザーなどのグッズを外から見えるようにしておくと、抑制効果が期待できます。
キャンプ場の選び方
山や海辺の人がいない静かなところは、魅力を感じますが、最初は有名な大きなキャンプ場を選んだ方が安全性は高まります。
特にオートキャンプ場は、ほとんどの場合、管理人が駐在していますので、防犯上も安心度が高まります。
ソロキャンプでは、荷物を少なめに準備していますので、キャンプ場の設備充実度は重要なポイントです。
トイレや炊事場などの水回り、管理棟、売店など事前に調べて、ある程度設備が充実しているところを選びましょう。
ただ、テントを張る時に、トイレや設備棟の近くに張ると、夜でも人の往来が多く、寝付けなかったり、セキュリティ上不安だったりしますので避けるようにしましょう。
またキャンプ場の営業時間、受付時間なども事前に調べておきましょう。ソロキャンプは、ひとりを楽しむ旅ですので、他人に迷惑をかけないことが大前提です。
自分が出したゴミは、持ち帰ることが基本ですが、キャンプ場によっては、ゴミ捨て場を用意している便利なところもあります。
キャンプ場のチェックイン、チェックアウトは、混みあう時間を避け、指定された場所にゴミを捨てるなどすれば、帰りの撤収も容易になります。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。