安全はもちろん、魚の行動に影響するので、釣果も大きく左右します。
今回は渓流釣りの天候で注意するべきポイントの基本をご紹介します。
天気が左右する釣りの安全
渓流釣りに行く前に天気を確認する最大の理由は、安全確保のためです。
もちろん快適に釣りをしたり、釣果にも影響する天気です。
それよりも重要なのが、安全な釣行です。
安全確保のためには、晴れているのか雨が降っているという現行の天気だけでなく、長期的な天気から予想することも重要です。
雨は、止めば影響がなくなるというわけではありません。
雨によって上がった水位は、数日高いままになることもあります。
また、泥が巻き上げられて川底が滑りやすくなることも。
また、晴れていてもその後、急に天候が崩れることも多くあります。
ですので、今の天気に関わらず長期的な天気を把握しておくようにしましょう。
装備品は天気に応じて準備するのが大事
天気は釣りに「行く」、「行かない」という単純な判断だけでなく、釣りに行くときに用意するべき装備も変わってきます。
雨が降っているときに関しては、最初から用意していくと思います。
今、好天でも天気が変わることも予想して準備する必要があるのです。
たとえば、くもりや低気圧の接近時など、天気が崩れることの予想できるときは、雨具やウェーダー、場合によってはロープなども持ち歩くといいでしょう。
車で移動できる方は、雨模様のときの装備品や簡単な着替えなどを積んでおくのもおすすめです。
天気が左右する魚の活性?
釣果には、魚の活性度合いが重要です。
どんなに良い釣り場で、どんなにいい仕掛けやタックルを使っても、狙う魚達の活動が活発でなければ釣果はあがりません。
とくに初心者の方で、なかなか釣果が上がらないときは、魚の活性を読めていないことが多いです。
この活性をわかりやすく変化させてるのが、天気です。
狙う魚種やシーズンによっても変わりますが、渓流釣りのセオリーとして覚えておきたいのは、「晴れの日は活性が低い」ということ。
渓流の魚の天敵はクマや鳥、地域によってはキツネやイタチなどです。
敵は水中よりも水上に多く、水のなかがよく見える晴天の日は、天敵を恐れて魚はあまり姿を見せてきません。
このため晴天の日は、釣果が上がりにくくよりこまかなポイントや仕掛けなどを重視する必要があります。
当日の天気だけじゃない、1週間の天気が大切
より活性を読むには、釣りに行く当日だけでなく、長期的な天気を把握することも重要です。
一度、大雨が降ると地面にしみこんだ雨水が徐々に染み出します。
これにより、長期間増水することがあり、長い期間活性に影響します。
また、増水した直後は魚が本来の生息地から離れていることもあり、ポイント選びにも影響します。
目に見える変化意外にも、水質の変化など目に見えない影響もあり、より詳細に活性を読むには長期的な天気を把握するといいでしょう。
天候や環境への耐性は魚の種類やサイズ、エリアによっても変わるのでセオリーがなく、自分である程度データを取る必要があります。
釣りに行くごとに、天候やエリア、連れた魚などをある程度メモしておき、データを収集しておくと今後の釣果につながります。
天気によって移動ルートも変えよう
実際に釣りをする以外にも、天気の影響を受けます。
とくに山道などに入る渓流釣りでは、移動へ影響が大きく出ます。
行きは晴れていても、帰りに雨が降ると道に雨水で小川ができていたり。
普通に通れたはずの道がゆるくなって、ぬかるんでいることもあります。
山道でとくに恐ろしいのは土砂崩れで、雨の影響で土砂崩れが起きやすくなります。
渓流の近くにはこういった道路状況の悪い場所も多いので、悪天候が予想できる日には移動のルートも考えて釣りに行く必要があります。
天気によっては徒歩のほうが安全なこともある?
渓流釣りでは公共交通機関がないことがほとんどなので、海釣りよりも自動車で移動する方が多いですよね。
ただし路面状況が悪くなると、自動車が真っ先に影響を受けます。
人間よりも重くタイヤで走る自動車の場合、徒歩なら影響のないぬかるみや水溜り、凹凸でもはまってしまうことがあります。
とくに山中ではロードサービスの対象外になることもあり、身動きが取れなくなると脱出するのにも費用や手間がかかります。
毎年多くの初心者の方が、渓流付近で車をスタックさせ、身動きが取れなくなるのを目撃します。
そういった事態を避けるためにも、無理に山奥まで自動車で行かず、ある程度の安全が確保できる場所に駐車し、徒歩で渓流まで行くのもひとつの方法です。
天気を読む技術は脱初心者の一つのポイントにもなるので、まず釣りと一緒に天気についても学んでみましょう。