スーパーフードは高い栄養価で注目されていますが、生産や消費の倫理的側面「エシカルな視点」も大切ですよね。この記事では、健康や美容を意識しながら、忙しい毎日でも無理なくできるサステナブルな食生活を紹介します。食卓から始める、あなたにも地球にも優しい選択を、一緒に見つけてみませんか。

暮らしの中の小さなサステナブル活動

スーパーフード、エシカル、サスティナビリティ

日々の生活の中には、環境や社会に配慮した選択肢があります。ここでは、忙しくても気軽に実践できるエシカルな商品の選び方や、おうち時間を豊かにするスーパーフードの活用法などを紹介していきます。

忙しい毎日でもできる、エシカルな選び方

エシカルな選択は特別なことではなく、いつもの買い物の中で、少し意識を変えるだけで実践できます。たとえば、スーパーやコンビニで商品を選ぶ際、フェアトレード認証や有機JASマークが付いたものを選びましょう

商品を選ぶポイント
  • フェアトレード認証:生産者が適切な労働環境で働き、公平な取引条件のもとで生産されたもの
  • 有機JASマーク:化学農薬や化学肥料を使用せず、遺伝子組み換え技術も用いられていない農産物や加工食品に付けられる日本の公式認証

地元の農産物を選ぶ「地産地消」も、輸送エネルギーの削減につながるエシカル消費といえる選び方のひとつでしょう。

おうち時間が楽しくなるスーパーフード

健康や美容のためにスーパーフードを取り入れている人も多いかもしれません。チアシードやキヌア、アサイーなどは栄養価が高いだけでなく、エシカル消費につながります

しかし、生産地では環境破壊や労働問題が発生する場合があります。生産過程で環境破壊や不当な労働が行われていないか、フェアトレード認証を参考に確認するのがオススメです。他にも、オーガニック製品や、環境負荷の少ないパッケージの商品を購入するのもよいでしょう。

フェアトレード認証を受けた商品を選べば、生産者の収入向上や地域活性化につながります。また、有機栽培や動物福祉などの分野に配慮した商品を選べば、より多くの人が持続可能な生活を送ることができます。

おしゃれでエコな保存術

食品を長持ちさせ、無駄なく使い切るのもサステナブルなポイントです。プラスチック容器の代わりに、見た目もおしゃれなガラス製の保存容器を使ってみてはいかがでしょうか。

野菜は、種類によって適切な保存方法が異なります。たとえば、レタスなどの葉物野菜は湿らせたキッチンペーパーで包んで保存すると長持ちし、大根や人参などの根菜類は新聞紙に包んで立てて冷暗所に置くとよいでしょう。

作り置きのおかずを保存するときも、中身が見える容器を選べば使い忘れを防げますね。おしゃれでエコな保存術を取り入れて、フードロス削減を楽しみましょう。

日常生活で取り入れられるエシカル食材の選び方

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出典:レインフォレスト・アライアンス

パッケージ情報をヒントにしたり、冷蔵庫の中身を工夫したりすると、未来につながる選択が可能です。ここでは、具体的な食材の選び方や、フードロスを減らすためのアイデアを紹介します。

パッケージから確認できるサステナビリティ

商品パッケージには、どのように環境や社会に配慮されているかを知るためのヒントが隠れています。

プラマーク、紙マークなどのリサイクル可能な素材かを示すものにも注目しましょう。過度な包装を避け、詰め替え用や簡易包装の商品を選べば、ゴミの削減につながります

他にも、以下のような認証マークがあります。

エシカル視点の制度
  • FSC認証:持続可能な森林活用・保全を目的として誕生した、「適切な森林管理」を認証する国際的な制度
  • レインフォレスト・アライアンス認証:「自然環境や生態系、天然資源」「農業従事者とその地域に暮らす人々の人権や福祉」など持続可能な農業を推進するための包括的な認証制度

冷蔵庫の中身も未来志向化

冷蔵庫内の整理整頓も、フードロス削減につながるサステナブルな行動のひとつです。まず、賞味期限や消費期限が近いものを手前に置く「手前取り」を習慣づけましょう。

野菜室では使いかけの野菜はカットして保存容器に入れるなど、見やすく取り出しやすいように工夫すると便利です。肉や魚は早めに下味をつけて冷凍したり、使いやすい量に小分けして冷凍したりすると、長持ちするうえに調理の時短にもつながります。

フードロスを減らすストック&アレンジ術

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調理の工夫で、家庭から出るフードロスを大幅に減らせます。たとえば、固い茎を集めてベジブロスを作ったりブロッコリーの芯を炒め物に加えたりと、アレンジ次第でフードロスを減らせます

また、乾物や缶詰・冷凍野菜などのストック食材をうまく活用すれば、買い物に行けない日でも手軽に料理できますね。

食べきれなかった料理は、翌日にリメイクするのもよい方法です。筆者のオススメは、余ったカレーを「カレードリア」にすること。カレーをご飯のうえにのせ、上からチーズをふんだんに使いオーブンにかけると、子どもも大好きな一品に早変わり。

家族やパートナーとも広げたいSDGs

「一緒に作る」から始まるサスティナビリティ

家族やパートナーと一緒にキッチンに立ち料理をすることは、コミュニケーションを深めるだけでなく、サステナビリティを学ぶチャンスです。

食材を無駄なく使い切る工夫を共有したり、野菜の皮むきやカットを手伝ってもらったりするなかで、食への感謝の気持ちや「もったいない」という感覚を自然と育めます

一緒に食卓を囲むだけでなく、その手前のプロセスを共有すると、食とサステナビリティへの関心が深まりますよね。

「おいしい」がつなぐ家族との輪

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環境や社会に配慮したエシカルな食材を使って、美味しい料理を家族やパートナーと囲む時間は、心を豊かにしてくれます。また、旬の野菜を使った料理は、季節の恵みを感じさせてくれます。

食事中の会話を通じて、「この野菜は地元の農家さんが作ったんだよ」「このマークは環境を守る取り組みの証だよ」と話せば、自然にサステナビリティへの意識が高まるかもしれません。

手作りの料理には作り手の愛情や想いが込められており、食べる人の心と体を満たしてくれるでしょう。そして、「おいしい」の一言が、エシカルな選択を続けるモチベーションにもつながるはずです。

子どもに伝えたい、エシカルな食育

子どもたちに食べ物の大切さや、食の環境について伝えることは、未来への投資になります

家庭菜園で一緒に野菜を育てたり、地域の産直市場に連れて行ったりすれば、食べ物がどこから来てどう育つのかを肌で感じられるでしょう。「もったいない」という言葉の意味を教え、食材を最後まで使い切る工夫を一緒に考えるのもよいですね。

エシカルな視点を持って食材を選び、フードロスを減らす努力は、未来への優しい選択ですよね。できることから少しずつ、始めてみませんか。その小さな一歩が、あなたの周りの大切な人、そして地球全体の持続可能な未来へとつながっていきます。
 
参考元:

pei3

ライター

pei3

1990年生まれ。海が大好きで、宮古島によくいます。幼い時からスキーを主にしたファミリーキャンプに出かけ、大学時代には川下りや登山・西表島の縦走など47都道府県に行った経験あり。

料理が好きなので、平日は食品メーカーで開発し、週末は身体に優しいマクロビオティックの食事を研究中です。食品表示検定中級・発酵食品マイスターの資格を持つ。