※当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。
MTBには大きくわけて2種類あり、より走破性が高いのがフルサスです。メカニカルな見た目から人気もあります。しかし、フルサスだから完璧というわけではなくシチュエーションに合わせた性能があります。今回はフルサスを選ぶ際のポイントをご紹介します。

技術の結晶「フルサス車」

MTBフルサス車マウンテンバイク・MTB フルサス

 

MTBには大きくわけて2種類あり、サスペンションを前後に備えたタイプのMTBを「フルサス」といいます。

実用性はもちろん、そのメカニカルな見た目からも人気の高いMTBです。

自転車の構造上これ以上の走破性はないことから、「MTBの最終形」と称されることも。

フルサスは登場当初はその構造から重く、使い道が限定されるといわれてきました。

しかし近年では、最新技術をふんだんに盛り込んだ結果、軽量で操作性も高いモデルが増え、活用シーンが増えています。

平均価格が高いので、価格だけで避けてしまう人も多いですが、価格でやめてしまうのはもったいないほどのメリットがあります。

 

MTB&パーツカタログ2018 (エイムック 4046 BiCYCLE CLUB別冊) /バイシクルクラブ編集部
MTB&パーツカタログ2018 (エイムック 4046 BiCYCLE CLUB別冊) /バイシクルクラブ編集部

 

フルサスのメリット

MTBフルサスXCマウンテンバイク・MTB フルサス

 

最近のフルサスは、軽量化されたとはいえサスペンションがフロントのみのハードテイルよりまだ重いことに変わりありません。

しかし、フルサスには重さのデメリットを踏まえたうえでも、大きなメリットがあります。

 

けわしい道に最適

フルサスは、前後にサスペンションを備えているためフロントタイヤ、リアタイヤどちらに衝撃がかかっても吸収します。

とくにオフロードコースでのジャンプはフロント、リアどちらからも着地できることは大きなメリットです。

山肌を下る「ダウンヒル(DH)」では、フルサスは登場から主力として採用されてきました。

また、道なき道を走り崖から飛び降りる「フリーライド」では、フルサスでなければ、とうてい走ることはできません。

こういったMTBの真髄を楽しむエクストリーム系競技では、フルサスに大きなメリットがあります。

 

調整の幅が広い

サスペンションが2つあるメリットは、調整の幅が広いことにもあります。

サスペンションが1つしかないハードテイルの場合は、どんな衝撃もフロントサスペンションのみで対応するしかありません。

このため、さまざまなセクションが混合するレイアウトのコースの場合、どこかで無理が出てしまう場合もあります。

フルサスであれば前後にサスペンションがあるので、コースレイアウトを確認し、リアサスペンション、フロントサスペンションそれぞれシチュエーションに合わせたセッティングが可能です。

近年はサスペンションユニットの多様化も進み、緻密なセッティングが可能になっています。

これによって、これまでハードテイルが主に使用されてきたクロスカントリー系競技にフルサスが用いられるシーンも増えてきました。

 

GORIX(ゴリックス) 自転車固定 フォークマウント 車載 室内保管 [ロードバイク・マウンテンバイク対応] 輪行 ディスプレイスタンド GX-8016
GORIX(ゴリックス) 自転車固定 フォークマウント 車載 室内保管 [ロードバイク・マウンテンバイク対応] 輪行 ディスプレイスタンド GX-8016

 

フルサスMTB(マウンテンバイク)の選び方

MTBフルサススタート台マウンテンバイク・MTB フルサス

 

フルサスとひとくくりにしても、じつはさまざまなモデルがあります。

そのなかでも特徴的なものが「クロスカントリー(XC)用フルサス車」と、「ダウンヒル(DH)用フルサス車」です。

この2つは見た目こそ近いですが、目的に合わせた設計はまったくの別物です。

購入する前に、それぞれどういった目的でつくられているか考えてみましょう。

 

クロスカントリー用は軽量さ重視

クロスカントリー用MTBに求められる性能は「軽さ」です。

これは、クロスカントリーにはMTB競技としては珍しく、上りのセクションがあるからで、上りでは軽いマシンが有利だからです。

サスペンションが2つあるとどうしても重たくなり、クロスカントリー系競技ではフルサスは避けられてきました。

しかし、カーボンフレームの登場や、軽量なサスペンションフォークの登場で、近年クロスカントリーにもフルサスが使用されるシーンが増えています。

2018年の全日本MTB選手権では、XCE部門でフルサスが入賞したのも記憶に新しいです。

こういった理由から、クロスカントリー用にフルサスを購入する場合は、第一に「軽さ」を重視することをおすすめします。

 

ダウンヒル用は剛性重視

クロスカントリーとは、ある意味対極にあるのがダウンヒル競技です。

上りも成績に影響するクロスカントリーとは違い、ダウンヒルは坂を下ることに一貫した競技だからです。

このため、ダウンヒル用マシンでは軽さは度外視されています。

その分、重視されるのが「剛性」です。

ダウンヒルはただ坂を下るだけでなく、大小さまざまなジャンプもあります。

貧弱なマシンだとこの衝撃に耐えられず、場合によっては破損してしまうこともあります。

このためダウンヒルでは、多少重さが出たとしても各部分の補強を優先し、衝撃に耐えられる強度を優先しています。

しかし、ダウンヒル用に開発されていても、過酷なダウンヒルでは故障のリスクは付きまといます。

ダウンヒル用にフルサス車を買う場合には、多少予算を出して、より壊れにくいマシンを買うことで、安全性と維持費を含めたコストパフォーマンスの高さに繋がります。

 

DAINESE(ダイネーゼ) RHYOLITE 2 SAFETY JACKET 001-BLACK
DAINESE(ダイネーゼ) RHYOLITE 2 SAFETY JACKET 001-BLACK

 

フルサスにはほかにない突出したメリットがあり、突きつめると深い世界が待っています。しかしハードテイルに勝っているわけではなく、まだまだMTBの二分化は続きます。今回紹介した点をもとに、フルサスとハードテイルどちらがいいか吟味してくださいね。 

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。