スキーパトロールは、スキー場での安全業務を担っているスペシャリストです。スキーパトロールは、かんたんになれる仕事ではありません。
では、資格などが必要なのでしょうか。
今回は、スキーパトロールの資格であるSAJ公認スキーパトロールのお仕事について紹介していきます。
スキーパトロールのお仕事
スキー場は衝突事故の多い場所です。
しかし、救急隊などがすぐに来てくれるような場所ではありません。
そんな時ときに、すぐに駆けつけてくれるのがスキーパトロールです。
みなさんがイメージするスキーパトロールは、スノーモービルに乗っていたり、ケガした人を大きなソリに乗せて滑走しているところでしょうか。
おそらく、多くの人がそんなシーンを目にしたことがあるでしょう。
事故などによるケガの連絡が入れば、スノーモービルに乗って一目散に現場に直行して、直接の手当や必要に応じて搬送をしてくれる頼れる存在です。
しかし、彼らの仕事はそれだけではありません。
スキーパトロールの朝はとても早いです。
スキー場の営業開始前から、全コースの安全確認をするため早朝から活動が始まります。
コース脇に設置しているロープや柵が雪で埋もれていれば掘りおこしたり、滑走に危険があれば注意を促す看板を立てたりもします。
スキー場の整備まで請け負ってくれているのです。
さらには、お客さんがリフト乗車中に落し物をしたら、それを拾いにも行きます。
ゲレンデの頼れる存在、それがスキーパトロールです。
SAJ公認スキーパトロールになるための資格
SAJ公認スキーパトロールとは、全日本スキー連盟が発行しているスキーパトロールの認定資格です。
このSAJ公認スキーパトロールの資格を取得するためには、事前に必要な資格や条件があります。
以下が受験条件になります。
- SAJ登録会員で満20歳以上
- SAJ基礎スキー技能検定1級以上
- 赤十字救急員認定証を交付されているまたは、赤十字雪上安全救助員Ⅰ以上の認定証の交付を受けているか、救急Ⅰ課程修了者
- 加盟団体が主催するスキーパトロール養成講習会の修了証を受けている
以上の受験資格をクリアしていないとなりません。
また、検定試験には筆記試験と実技試験があります。
筆記試験は、理論テストやロープ操法テスト、救急法テストが出題されます。
各検定の詳しい日時などは、SAJの公式ホームページにも記載されていますので、詳しくはこちらをご覧ください。
SAJ公認スキーパトロールの資格は、取得に1シーズンほどはかかります。
検定料や講習代、またそのための宿泊費などを合わせると10万円以上かかることもあります。
合格後には、SAJに登録をしなければなりません。
登録料はかかりますが、登録をしなければせっかく取得した資格を喪失してしまいますので注意が必要です。
このように、SAJ公認スキーパトロールの資格は、かんたんに取得できるものではないので、しっかりとした準備が必要になります。
どうすればSAJ公認スキーパトロールになれるか
SAJ公認スキーパトロールになるには、資格を取得後にスキー場の求人募集を探すことになります。
SAJの連盟に加盟しているスキー場のほとんどが、SAJ公認スキーパトロールの資格保有を条件として求人募集をしています。
求人募集に関しては、各スキー場のホームページや求人募集のサイトなどをチェックしてみると良いと思います。
スキーパトロールは資格が特殊であり、業務内容もハードなことからスキー場全体のスタッフの中でも、給料面では優遇される傾向があります。
講習会への参加や技能テストなど、なかなかSAJ公認スキーパトロールの資格はハードルが高いのが事実です。
しかし、SAJ公認スキーパトロールの資格が無くても、パトロールの仕事ができるスキー場ももちろんあります。
SAJに加盟していない、地元の人くらいしか来ないような地元密着型の町営や小規模のスキー場などです。
しかし、小さなスキー場とはいえども人の命に関わる仕事ですので、SAJ公認資格と同レベルの技術や知識が必要になります。
スキー場によっては、SAJ公認スキーパトロールの資格まではいかなくとも、救急法などの講習を受けていることが条件になっていることもあります。
スキー場全体の従業員のなかでも、ハードな職種にはいるでしょう。体力的に大変な仕事ですが、ゲレンデの安全管理を全て担っているのでやりがいがある仕事です。
SAJ公認スキーパトロールになるのはかんたんではないですが、挑戦してみたい人はぜひトライしてみてください。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。