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MTBエクストリームレースのなかで、異質な競技が4XとXTCです。走破するのが困難なダウンヒルなどと違い、複数で同時に走るため危険度が高いのがエクストリームスポーツです。近年、日本でも注目される4X・XTCとはどんな競技なのでしょう。

マシンガチガチぶつかり合う4X・XCE

MTBトレイル併走

 

ロードレースでは無数のマシンが走り出すスタートが印象的ですが、MTBレースのスタートはほとんどの場合孤独なものです。 

単独でスタートを切り、タイムを競うタイムアタック形式だからです。 

MTBではロードレースの比にならないほど落車があり、ジャンプもあるので併走すると危険なためです。 

その危険をものともせず、複数台で併走してしまうのが今回紹介する「4X(フォークロス)」です。 

その名のとおり4台が同時にスタートする競技で、ライダーが入れかわり立ちかわりサーキットを走行するバトルレースです。 

もちろんマシン同士の接触やクラッシュも頻繁におこり、とても危険なことからエクストリームスポーツのひとつに数えられます。 

近年では4Xから派生した「XCE(クロスカントリーエミリネーター)」という競技もでき、今では、国際大会はXCE形式レースが中心となっています。 

XCEも複数台で競うレース形式で、4台併走する4Xに対してXCEでは6台まで併走できます。

また、走行距離も1周300m程度である4Xに対して、1kmほとあるのがXCEです。 

どちらもまだ歴史の浅いジャンルの競技ですが、近年国際大会も活発に行われており、日本での知名度も上がってきている注目の競技です。 

BELL サイクリング フルフェイス BMX SANCTION
BELL サイクリング フルフェイス BMX SANCTION

4X・XCEで使われるMTB(マウンテンバイク

MTBエクストリームのフォークロス(4X)・クロスカントリーエミリネーター(XCE)

 

欧米のMTBメーカーではすでに一般的になっている4XやXCE用マシン。

日本でよく流通するロード系メーカーでは4XやXCEは、専用モデルの発売が多くありません。

このため、適したモデルから自分で選ばなければならない場合もあります。 

国内のレースでは比較的型にはまらず、さまざまなマシンを目にしますが、競技の特性上どのようなモデルが適しているか考えてみましょう。 

  

フレーム 

4XやXCEでは接触が多く、最悪の場合、後続車に踏まれてしまうこともあります。 

このため、アマチュアレースでは傷に弱いカーボンフレームよりも、傷に強いアルミフレームが適していると言えます。 

タイムを追求すればカーボンフレームの方がメリットはありますが、クラッシュにはどうしても弱くなるので頻繁に交換や補修する必要が出てきます。 

4Xでは、短距離志向でハイケイデンスでペダルを踏みやすいモデルが好まれ、設計の近いダートジャンプモデルのフレームを流用する場合が多くなります。 

それに比べて、XCEでは距離が伸びてコースレイアウトがクロスカントリーに近くなるので、クロスカントリーモデルのフレームが好まれています。 

  

サスペンション 

ペダルをほぼ踏みっぱなしの比較的ハイスピードなレース展開になるので、フロントサスペンションのみのハードテールが人気です。 

ただしオフロードが戦場となるため、レイアウトに合わせて前後にサスペンションがあるフルサスが適している場合もあります。

2018年度の全日本MTB選手権XCEクラスでは、フルサスが優勝マシンとなりました。

サスペンションは4X、XCEともに大きなジャンプはないので、ショートトラベルで底突き(ストローク目いっぱいに沈むこと)しにくい固めのものが好まれます。 

サスペンションは、レイアウトとの相性とセッティングも重要です。 

購入店である程度の調整をしてもらい、必要であればサーキットに合わせて調整するようにしましょう。 

  

タイヤ 

4Xでは、トルクがかかりやすく適合タイヤの多い、26インチタイヤのマシンをよく見かけます。 

姿勢を頻繁に入れかえる激しいライドになるので、26インチタイヤは重心の低さもメリットになります。 

XCEでは27.5インチタイヤ、29erともに使用されますが、XC用に開発が進み選択肢の広い29erが人気。 

4X、XCEともにペダリングでスピードに乗せるため、比較的軽量なタイヤが好まれています。 

ホイールも同様に軽量なものが好まれるため、激しいコースレイアウトの国際大会ではホイールの破損も少なくありません。 

 

 

4X・XCEの練習におすすめのサーキット『横須賀うみかぜ公園』 

MTBエクストリームのフォークロス(4X)・クロスカントリーエミリネーター(XCE)

 

関東圏で4XやXTCの練習をするなら、神奈川県横須賀市にある「うみかぜ公園」がおすすめです。 

海沿いにある園内にはマウンテンバイクサーキットが完備され、無料で開放されています。 

道幅が狭く併走は困難ですが、バンクやミニダートジャンプもあり、4Xの練習としては十分すぎるレイアウトが用意されています。 

オープンコースなので子供も多く、BMXが走ることもあるので走行には十分注意しましょう。 

また夏は気温が上がりやすくなるため、熱中症対策は十分に行ってください。 

 

■お問い合わせ

神奈川県横須賀市平成町3−23

横須賀市港湾緑地

 

4XやXTCは徐々に競技人口を増やしています。 危険な競技なので気軽に挑戦することは難しいですが、観て楽しめる競技でもあります。 各地で活発にレースも開催されているので、まず観戦からMTBバトルレースの世界に触れてみてはいかがでしょうか。 

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。