まずは用具の準備。店舗で買う?ネットで買う?
ボルダリングジムでクライミングを始めて「慣れてきたので自然の岩場に行ってみよう」と思う方は多いのではないでしょうか。もしかしたら殆どがそういったケースなのかもしれません。
ボルダリングジムでのクライミングとは違い、自然の岩場に行くには様々な用具が必要となります。カラビナ、ロープ、ハーネス、ボルダリングであればクラッシュパッドも必要になります。
それら道具をネットショップで買うか、それとも店舗で買うか、どちらが良いのでしょうか?
ネットショップの良いところは、買い物移動の手間が省けて、より多くの選択肢の中から自分の好きな道具を選べるという点です。
ただし、初心者の場合は何を選べばよいのか分からず、安全強度に達していない用具を選んでしまう危険性があります。それは手間が省けるという利点を上回るリスクなのでお勧めできません。
安全器具=命を守る
販売実績のある店舗であれば、経験豊富なスタッフがしっかりサポートしてくれるので安心です。
クライミングエリアまでのアプローチ
車を降りてからクライミングエリアまでの道のりを、クライミングの世界ではアプローチと呼びます。アプローチの距離は場所によってそれぞれです。
1時間以上歩くところもあれば、車を降りてすぐというところもあります。
また、アプローチは登山道とは別の道を歩く場合が多いです。その理由は、登山道は地形的に登りやすい場所を選んで整備するのに対し、クライミングエリアはより困難な地形を探して開拓されます。
なので、アプローチは距離に関わらず登山以上の歩行レベルを要求されることが多くなります。
自然のクライミングを始めて間もないうちは、クライミングエリアまで近く、歩きやすいアプローチを選ぶ、という事も重要になってきます。そういった環境はあまり多くはありませんが、いくつかあります。
また、近くて歩きやすいということは、万が一怪我をしたときでも、自力で車まで戻れる確率が上がります。このことから、特に初心者の方はアプローチ選びが重要になってきます。
クライミングエリアでの注意点
クライミングエリアの主な危険は落石です。落石には2つのタイプがあります。ひとつは自然落石、もうひとつが人為的な落石ですが、これがクライミングエリアでは最も注意を要する部分です。
また、落石だけではなくカラビナや、時にはスマホなどが落ちてくる時もあります。
持っていることを忘れたまま登って落としてしまうという、うっかりミスのケースですが、人間はミスを犯すものだという認識が必要です。
そしてそうした危険のロジックを、大人だけでなく子供と一緒に認識して意識レベルをそろえておくことが大切です。
「危険だからダメ」という漠然とした情報は、当事者をその危険から守ってはくれません。
クライミングエリアに着いたらリスクヘッジ(危険要素の摘出)を「あそこはどんな危険があるかな?」などクイズ形式で子供と一緒にやってみましょう。
それから登るルートを見て、オブザベーション(登る前に登るルートの手掛かり足掛かりを探す事前の確認)をしながら危険な個所を探します。
クライミング中の注意点
アプローチを無事にこなして、クライミングエリアの危険を確認したら登り始めます。子供がクライミングをするには、岩場にトップロープをセットする必要があります。
ここはリードクライミングの経験がある大人が2名必要です。
リードクライミングの技術習得には山岳会への入会という本格的な手段もありますが、おすすめはロープを使ったクライミングが出来る施設で経験豊富なスタッフの指導を受けることです。
できれば自然の岩場のクライミングレッスンなどにも参加して、事前にリードクライミングに慣れておきましょう。トップロープをセットしたら子供が登ります。
身長が低く腹筋がそれほど発達していない小学生低学年までは、フルボディハーネスを使用します。
これはロープに体重がかかった時に体が上下反転してしまわないようにするためです。また、ヘルメットも大切な用具です。
どちらも子供のサイズに合ったものを使用します。
服の裾や、ドローコード、ヘルメットの紐など、邪魔なものが岩角に引っかかって途中で動けなくなってしまう危険を避けるために、クライミング中に邪魔なものはすっきりと整頓しておきましょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。