ダウンパンツとは?
アウトドアの寒さ対策として活躍するダウンパンツ。
ダウンパンツはその名前のとおり、中綿にダウン(羽毛)を使用しているパンツのことです。一般的にダウンの品質は、フィルパワー(FP)という単位で表されます。
フィルパワーとは、1オンス(約30g)の羽毛がどの程度の膨らみを持つかを示したもので、同じ重さでありながら、容量が大きい(空気を多く含む)ほど、品質の良いダウンということになります。
キャンプ用のダウンパンツを選ぶ際は、フィルパワー(ダウンの品質)はもちろんのこと、表面素材(難燃素材など)は何でできていて、どの程度の耐久性があるのかも重要なポイントになります。
ダウンパンツのメリット
あたたかい
ダウンパンツに使用している羽毛は、高い保温性能を持つため、とてもあたたかいという点が最大のメリットです。
コンパクトになる
ダウンの容量のほとんどが空気なので、圧縮することでコンパクトに収納できます。キャンプでの持ち運びに大変便利です。
軽い
ダウンパンツは、羽毛に含まれる空気によって保温性能を保持しています。空気を着ているようなものなので、とても軽いというメリットがあります。
ダウンパンツのデメリット
シルエットが太く見える
ダウンパンツは羽毛が空気を含んで膨らむため、ボリュームが増すというデメリットな面があります。どうしてもシルエットが太く見えてしまいます。
雨に弱い
ダウンは空気を含んで膨張することで保温効果を発揮します。しかし、雨には弱く、濡れると保温性能が極端に低下します。キャンプに使用するダウンパンツは、撥水加工が施されているものを選ぶようにしましょう。
ダウンパンツをどうやってはいたらあたたかい?
ダウンパンツのはきかたに決まりはありません。いろいろ試行錯誤をしてみて、自分にあった使いかたをしてみましょう。
基本はアウターレイヤーとして着用
ダウンパンツは、基本的にアウターレイヤーとしてはくのがおすすめです。寒くなったらはいて、暑くなったら脱ぐことで体温調節をしてください。
キャンプではインナーとして着用し保温効果アップ
キャンプでは、インナーとしてダウンパンツをはくのもおすすめ。インナーにダウンパンツを着用し、アウターに風を通さない素材のパンツを重ねることで、より保温効果が高くなります。
冬キャンプの服装の基本とは?
冬のアウトドアスタイルは「レイヤリング」が基本です。
アンダーウエア、ミドルウエアー、ミッドシェル、アウターシェルと重ね、常に体温を意識し、汗をかかないよう、また冷え切らないように衣類の調節をします。
ボトムスもアンダータイツ、パンツ、オーバーパンツなどでレイヤリングします。
ダウンパンツは、登山やキャンプなどでオーバーパンツとして履くだけでなく、ほかにもルームウエアとして使う人もいる、あたたかなアイテムです。
ダウン素材は軽くてあたたかく、動きやすさなど利点が多くあり、その履き心地の良さから、冬は手放せないという人もいるほどです。
さまざまなアウトドアメーカーやスポーツブランドから発売されていますが、どのようなことにポイントを置いて購入したらよいのかを説明します。
ダウンパンツは防水・撥水加工がおすすめ
ダウンパンツは水濡れに弱い素材です。
冬の雨や雪に強い、防水加工や撥水加工の素材を選びましょう。
また、着脱する時に不快な静電気も冬ならではですが、そんなときには静電気防止機能の付いたものがおすすめです。
さらには、冬は紫外線がかなり強く雪があれば照り返しがあり更に高まります。
ダウンパンツのなかにはUVカット機能のあるパンツもあるので、キャンプやアウトドアではもちろん、普段の散歩やウインタースポーツ、ペットの散歩などにも使えますね。
ダウンパンツの扱い方
ダウン製品というと、クリーニングに出したり、防水加工や保管方法など、取り扱いが難しい印象があるかもしれません。
そのような疑問を解決するヒントをご紹介します。
クリーニングは自宅でもOK!心配ならクリーニング店へ
ダウンジャケットが自宅の洗濯機で洗濯できるように、ダウンパンツも自宅でのお洗濯が可能です。
自宅で洗うことができれば、高価なクリーニング代金を節約することができ、また、いつでも洗いたいときに洗うことができますね。
自宅で洗うことができるかどうかは、洗濯表示をしっかり確認することが大切です。
洗う際には、専用の洗剤を使って洗うことをおすすめします。通常の洗濯洗剤は縮みや色落ち、ダウンのボリュームが無くなってしまうなどの心配があるので必ず専用洗剤を用意しましょう。
洗濯機へ入れるときは、たたんでネットに入れ、手洗いコースを選択します。
脱水は羽毛の片寄りを防ぐため1分以内にしておきましょう。
脱水にかけない場合は、バスタオルなどで水分を押さえるように吸い取ってください。
タオルを繰返し取り換えながら、平干しをします。ある程度水分が抜けて軽くなってきたら、ハンガーにかけましょう。
手洗いをすると手間はかかりますが、汚れはしっかり落ちますよ。
自宅で洗うのが心配な方は、クリーニング店に持って行きましょう。
相場は2,000円~4,000円ほどです。
クリーニング店であれば、別料金で防水加工も施してくれますので確認してみてください。
ハンガーなどにかけて保管
ダウンパンツはハンガーなどにかけて保管するようにしてください。
付属している収納袋にたたんで保管すると、ダウンがつぶれてしまい、膨らまなくなってしまったりさらには保温力も落ちてしまうからです。
正しい保管方法で取り扱うことで、ふんわり感を持続することができますよ。
また、保管場所ですが湿気が少なく、日の当たらない場所で、不織布などをかけて保管しましょう。
冬キャンプ用のダウンパンツを選ぶポイントは?
冬キャンプに最適なダウンパンツを選ぶ際の、注目ポイントを説明します。
フィルパワー(FP)は550以上を選ぼう!
暖かさを重視する人は、フィルパワーの数値が高いものを選びましょう。フィルパワーとは、ダウンのふくらみ具合を示す単位のことです。数値が高いほど、空気を多く含んで保温力が高まります。
フィルパワーは500~900と幅広いですが、一般的に550フィルパワー以上あるものが、保温性能の高いダウンとされています。冬キャンプ用に購入するなら、この数値を基準に選びましょう。
素材に注目して選ぼう!
ダウンを覆う生地の素材にも注目して選ぶようにしてください。防水性能を重視したい人は、ゴアテックスという素材がおすすめです。ゴアテックス素材は高い防水性能に加え、透湿性能にもすぐれているので、蒸れにくく快適に過ごせます。
ハードなアウトドア活動で耐久性の高いものを求めている人には、バリスティックナイロンがよいでしょう。アメリカのデュポン社が軍事用に開発した素材で、防弾チョッキにも用いられている素材です。普通のナイロンと比べて、約5倍の強度を備えているのが特徴。いろいろな作業を行うキャンプに適した素材です。
求める機能があるものを選ぼう!
ダウンパンツを購入するときは、機能面もチェックしておきましょう。
たとえば、静電気が苦手な人は、帯電防止機能付きがおすすめです。空気が乾燥しがちな冬季は、ダウンパンツを脱ぎ着するとき、静電気が発生しやすくなります。帯電防止の加工がされていれば、不意にバチッとくる不快感を抑えられますよ。
また、雪の多いキャンプ場では、UVカット機能付きも候補に入れてみてください。光の照り返しによる紫外線を防いで、生地の色あせなどの劣化を抑えられます。
冬キャンプにおすすめのダウンパンツ5選(モンベル・ナンガ)
上記の選ぶ際のポイントをふまえながら、2023年版として、冬キャンプにおすすめのダウンパンツを紹介していきます。
①ダントツの暖かさ!/NANGA ナンガ「マウンテンロッジダウンパンツ」
860フィルパワーという、高い保温性能を備えるダウンパンツです。高品質な羽毛であるSPDX(ポーリッシュグースダウン)が使われているので、足元からくる冷えをしっかり防いでくれるでしょう。
表地と裏地は、10デニールの細い糸を使用したナイロン素材で、やわらかい着心地も魅力。テントのなかでリラックスした気分で過ごしたい人におすすめです。
フィルパワー(FP) | 860 |
素材 | ダウン:ポーリッシュグースダウン 生地:10デニール・リサイクルナイロン |
②水に強く蒸れにくい!/NANGA ナンガ「オーロラダウンパンツ」
ナンガ独自の素材である、オーロラテックスを採用しているのが特徴です。高い防水性がありながら、蒸れにくい生地ですよ。
ジップで開閉するベンチレーションを備え、内部の温度調節がしやすいのもよいところ。ゆったりとしたサイズ感なので、パンツの上に重ねて履けます。季節の変わり目など、気温によってダウンパンツを脱ぎ着したい人は要チェックです。
フィルパワー(FP) | 760 |
素材 | ダウン:スパニッシュダックダウン 生地:オーロラテックス |
③静電気が苦手な人に!/Marmot マーモット「デュースダウンパンツ」
静電気防止加工がされているので、乾燥しやすい季節でも使いやすいのが特徴です。
また、「ダウンは水に弱い」という難点を克服。ダウンの繊毛に、ナノレベルの撥水加工が施されています。撥水剤は環境にやさしいものが使われており、アウトドアブランドならではの配慮が感じられますね。
静電気が苦手な人や、雨や雪に濡れて寒い思いをしたくない人にぴったりのダウンパンツです。
フィルパワー(FP) | 750 |
素材 | ダウン:- 生地:ナイロン |
④初めての1着におすすめ!/Naturehike ネイチャーハイク「グースダウンパンツ」
ほかのダウンパンツよりも、非常にリーズナブルな価格が魅力です。お手頃な価格ながら、高品質のグースダウンが採用されており、高い保温性能を備えています。
防水加工も施されているので、多少の雨や雪でも快適に過ごせるでしょう。「ダウンパンツを試してみたい」というキャンパーにおすすめです。
フィルパワー(FP) | 800 |
素材 | ダウン:グースダウン 生地:ナイロン |
⑤強度と薄さを両立させたナイロン地!/mont-bell モンベル「スペリオダウンパンツ Men’s」
クオリティに優れた暖かいダウンと、軽量なシェルを組み合わせたパンツです。
シェルには前述のバリスティックナイロンが使われていますが、なかでも極細のエアライトという糸を使用。強度がありながら、軽くて薄いのが特徴です。肌触りがなめらかで、リラックスできる着心地ですよ。
帯電防止加工が施されており、イヤな静電気を抑えられるのもうれしいポイントです。着心地のよいダウンパンツを探している人は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
フィルパワー(FP) | 800 |
素材 | ダウン:EXグースダウン 生地:20デニール・バリスティック エアライトナイロン |
参考:モンベル公式サイト
ワークマンで買える冬キャンプにおすすめのダウンパンツ
ワークマン REPAIR-TECH(R)(リペアテック)洗えるフュージョンダウン ライトパンツ 2021モデル
ダウンとフェザー、吸湿発熱綿を使用したダウンパンツ。吸湿発熱綿による発熱とダウンの保温性能で冬キャンプをあたたかくしてくれます。
値段が1,900円というところもうれしいポイント。ワークマンプラスのリアル店舗のみでの取扱いです。
ワークマン REPAIR-TECH(R)(リペアテック)洗えるフュージョンダウン ショートパンツ 2021モデル
同じく、ワークマンプラスのリペアテックのショートパンツです。タイツと組み合わせたコーディネートが可能なため、さまざまなファッションコーデが楽しめます。
ワークマン Wind Core(ウィンドコア) ヒーターミドルパンツ
ダウンパンツではありませんが、電熱ヒーターを内蔵しており、キャンプをするときにとてもあたたかいパンツです。
寒い工事現場などで働く職人さんや、バイクに乗るライダーのために開発された次世代のワークウェア。
ワークマン DIAMAGIC DIRECT(R)(ディアマジック ダイレクト)防風防寒パンツ
重ね着がしやすい防風防寒パンツ。インナーにダウンパンツをはいて、アウターにこの防風防寒パンツをはくと、風を通さないためよりあたたかくなります。
高い耐水性と撥水性を持つ、ディアマジック ダイレクトという素材が使用されています。
メンズダウンパンツのおすすめ
ミズノ アウトドアウェア ブレスサーモ
ブレスサーモと良質なダウンを使用し優れた保温性・保湿性が高く、あたたかいけれどあたたかすぎないちょうどよい快適さを保ってくれるダウンパンツです。
ナンガ 別注モデル 焚火
光沢を抑えたマットな素材がオシャレなダウンパンツは、焚き火にも対応する難燃素材。
シルエットはタイトなのでとてもスタイリッシュです。
あたたかく火にも強く、冬にぴったりのダウンパンツです。
NANGA (ナンガ) ダウンパンツ
ナンガの濡れにくくて丈夫なオーロラテックス素材を表面に採用。フィルパワーは760という高品質のダウンを使用しています。
立体裁断により、美しいシルエットと動きやすさを実現したダウンパンツです。
レディースダウンパンツのおすすめ
カナディアンイースト
カナディアンイーストのダウンパンツは膝の部分が屈曲した立体裁断なので、動きやすい作りです。
細身のシルエットがきれいなままあたたかく動きやすい、はじめてのダウンパンツにおすすめの商品です。
THE NORTH FACE(ノースフェイス) レッドランロングパンツ
環境に考慮して作られた高機能なダウンパンツ。ダウン素材には保温性に優れ軽量なプリマロフトを使用しています。
ランニング用に作られた商品なので動きやすいのはもちろん、すっきりとしたシルエットがスタイリッシュなダウンパンツです。
マーモット ウィメンズプリントウォームパンツ
羽毛のかわりに軽量で保温性の高いプリマロフトを採用したダウンパンツです。
擦れ対策として、お尻の部分は違う素材の布で補強してあります。
ダウンパンツでも「かわいい」を追求したい人におすすめです。