首もと冷却 タオルファン 抱っこホルダー
新型コロナウイルスの影響で、医療や救急搬送の負担が増しています。 今年の夏は、換気による冷房効率の低下や、社会的距離をとる行動によって、室内で気づかれずに熱中症になる方が増える恐れもあります。 熱中症については、予防対策の徹底と、発生現場での応急処置がこれまで以上に重要になると予想されます。
熱中症予防の研究と製品開発を手掛ける東京ファンは、暑さ対策で使われるハンディファンの安全性を高めるための補助ツール「首もと冷却 タオルファン 抱っこホルダー」を4月下旬から販売します。
本製品は、いろいろなハンディファンを、好みのスカーフやタオルと自由に組み合わせて、ファッション的に楽しみながら、暑さ対策ができるアイテムです。さらに、タオルを濡らして冷却力を高めることで、熱中症の応急処置法と同じ冷却原理で、首まわりの太い血管の近くを冷やし続けることができ、ハンディファンの安全対策に役立ちます。
ハンディファンは、手に持って使えるミニ扇風機として大人気です。しかし、気温が高い中で扇風機だけを使っていると、汗だけが乾いて、体温が上がったままになり、熱中症になる危険性があることが報告されていました。このため、扇風機を単独で使用するのではなく、水で濡らしたタオルと一緒に使用するなどの安全対策をしながら賢く使うように、医師が注意喚起していました。
特に、汗腺が未発達な子供、汗をうまくかけない高齢者・障がい者、基礎疾患のある大人は、熱中症になりやすい「熱中症弱者」と呼ばれています。汗をかく能力は個人差や体調によって大きく変化するため、不足しがちな汗を、濡らしたタオルの水で補いながら、扇風機を賢く使う必要がありました。
このため、安全対策しながら使える扇風機として、水で濡らしたタオルと一体的に使えるハンディファンが求められていました。
製品の概要
本製品は、濡らしたタオルと扇風機を一体化させ、安全対策しながら扇風機を使うための補助ツール(ホルダー)です。市販されている様々なハンディファンを、このホルダーに取り付けることで、ハンディファンを「タオルファン(タオル扇風機)」にすることができます。
タオルファンは、手で持たずに、首からさげた状態で、濡らしたタオル・胸・首まわりに風を安定的にあて続けることができます。
安全対策として
水は、蒸発するときに大量の熱(水の気化熱)を奪いとる働きがあります。汗は、この冷却現象を利用して、蒸発するときに皮膚から熱を奪い取って、体温を下げる働きをします。
しかし、汗がほとんどない状態だと、扇風機の風だけ当てても、この冷却効果を得ることはできません。気温の高い日に扇風機を使うと、温風が皮膚を温めてしまい、逆効果になる場合がありました。
本製品は、蒸発して失われる汗の不足を、タオルの水で補いながら、風を体に当てたい方、ハンディファンの安全対策をしたい方におすすめです。
冷却力の向上
本製品によって、扇風機の風が、水に濡らしたタオルに当たり続けます。タオルに当たった風は、風の性質(コアンダ効果)により、タオルの表面を沿うように流れます。このとき、風が水の蒸発を促すことで、タオルと風が冷やされます。また、コアンダ効果によって、風は体から離れず、胸全体に広がりながら、首もとまで届きます。
サーモグラフィーを使った検証実験では、首まわりにつけたタオルが、室温よりもマイナス6度以上冷やされました。
応急処置について
環境省によれば、熱中症が疑われるときの応急処置法として、水で濡らしたタオルを皮膚に当て、扇風機等で扇ぐことにより、水の気化熱で体を冷やす方法が推奨されています(熱中症環境保健マニュアルより)。
タオルファンは、この応急処置法と同じ原理で、首もとを冷却します。また、緊急時は、マニュアルに沿った応急処置に使える扇風機として、体の冷却を速やかに開始するのに役立ちます。
熱中症が疑われるときは、脱衣して、仰向けに寝た状態で、濡らしたタオルを胸に被せ、扇風機で扇ぐ応急処置ができます。タオルファンは胸の上に置いて使えるため、自分自身への応急処置にも対応しやすく、一人で活動するソロキャンプなど、アウトドア活動にも便利です。
猫の手をモチーフにしたデザイン
子供など、安全対策を必要とする人に喜んで使ってもらうために、扇風機を「抱っこ」しているように見せるデザインにしました。ホルダーの形状は、猫の手の形をモチーフにしています。
ホルダーの色は、ホワイト、ブラック、ブルー、ピンク、の4色があり、いろいろなハンディファン、タオル・スカーフ、シャツに合わせて、ファッショナブルにコーディネートできます。
人気のハンディファンは、さまざまな種類のものが既に市販されています。例えば、耳をつけて動物のシルエットを模倣したデザインの扇風機も市販されているため、本ホルダーと組み合わせることで、子供に喜んで身に着けてもらいやすくなり、安全対策をより徹底しやすくなる効果が期待できます。
衛生対策として
従来式の扇風機には、首かけ紐がついたタイプのものや、首の肌に扇風機を直接接触させて取り付けるタイプのものがありますが、それらの接触部分を洗浄することは難しいため、衛生面で、接触感染などを気にされる方もいました。
本製品は、洗浄や交換がしやすいタオルを介して身に着けるため、衛生面を気にされる方にもおすすめです。タオルをこまめに洗うことで、タオルを濡らすことにもなり、衛生対策と安全対策の両立にもなります。
使用していた扇風機を別の人が使うときには、タオルを必ず交換するようにしましょう。また、同じ人が使う場合でも、タオルは毎日交換して、清潔を保ちましょう。空気中の浮遊物を除去しながら風を浴びたい方は、フィルターをつけた扇風機とホルダーを組み合わせて使用するのもよいでしょう。
1.安全対策:風だけ当ててしまう危険を防止
2.衛生対策:首に触れるタオルを洗浄&交換
3.冷却力の向上:水の気化熱で首もとを冷却
4.ファッション性:扇風機の抱っこスタイル
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。