ダウンヒルは過激でド派手なエクストリームスポーツ
MTBを使用した競技はいくつもありますが、そのなかでも代表的な競技がダウンヒル(DH)です。
おもに山や丘などに設置されたコースを下るクラシックスタイルのレースで、タイムアタック形式で行われます。
道なき道をときには60km/h以上で下り、ジャンプを決める過激で派手な姿から、MTBエクストリームスポーツの代表格として位置づけられます。
プロレースも世界各国で盛んに行われていますが、アマチュアにも人気で日本でも里山などを利用したコースが複数あります。
なにかしらのマシンに乗って山を登るという概念がなく、夏場のスキー場を利用したクローズドサーキットではゴンドラで、そのほかのコースでは車でピックアップしてもらうのが一般的です。
ダウンヒルに近いジャンルの競技にフリーライドがありますが、フリーライドとの違いはコースが設定されているかどうか、上りのセクションがあるかどうかにあります。
フリーライドでは、コースはライダーにある程度の選択権がゆだねられますが、ダウンヒルの場合は指定されたコースのタイムを競います。
フリーライドの上りもヒルクライムやエンデューロのような長い上りではなく、崖を目指して上るような短距離な上りですが、ダウンヒルにはその上りすらありません。
至極シンプルに下るスピードを追求し、危険をものともしないのがエクストリームのダウンヒルなのです。
ダウンヒルで使われるMTB(マウンテンバイク)
ダウンヒルは一般的な競技ですので、メーカー各社からダウンヒル専用モデルが多く発売されています。
どういった構成で、どこに重点を置いているのかを確認してみましょう。
フレーム
DHフレームで特徴的なのは、ハンドルが高くサドルが低い設計になっている点です。
ダウンヒルでは前のめりになっている状態が常なので、視野が確保しやすくバランスがとりやすいアップライトポジションになっています。
また着地時の衝撃を想定して肉厚なチューブを使用し、チューブ同士の接合部分も極端に広く取ってあります。
これによりフレーム重量はかなり重くなります。
しかし、ダウンヒルでは重量がスピードに影響することは少ないので、ここは補強を優先していいるわけです。
サスペンション
DHは、前後にサスペンションを備えるフルサスがほとんどです。
フロントサスペンションのみのハードテイルのほうが剛性と加速には優れますが、着地姿勢が限られてしまいます。
そのため、フルサスでなければ走行は困難になるのです。
サスペンションのストロークを指すトラベル量は、200mm以上がセオリー。
ここまでのロングトラベルのフロントフォークでは、サスペンションのインナーチューブがハンドルあたりまで伸びているのもひとつの特徴です。
リアサスペンションユニットに関しては、近年多様化が進み特徴をすべて把握するのは困難なので、購入時にMTBに明るい専門店に相談することがおすすめです。
タイヤ
昨今のMTBの流行に漏れず、27.5インチ(650B)が主流になりつつあります。
タイヤ径に関わらず太めのタイヤが主流で、設置面を増やすことによってグリップ力を増し、エアボリュームによるサスペンション効果を得ています。
ホイールは衝撃とライダーの荷重を受け止めるため、太いスポークを用いて剛性を十分に確保しています。
しかし、タイヤとホイールが重くなり、重心が高くなることによってバランスが取りにくいという理由から、あえてインチダウンして26インチにこだわるライダーも少なくありません。
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長野県諏訪郡富士見町富士見6666-703
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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