サーフィンは大自然のなかで遊ぶマリンスポーツ。海にはたくさんの危険が潜んでいるため、常にリスクがあることを忘れないでください。本記事では、サーフィンでよくあるアクシデントとその対処法について説明します。サーフィンを楽しむ方は必見ですよ。
 

海の生き物とのアクシデント

サーフィン アクシデント

まず注意すべきは、海の生き物です。サーフィンで遭遇しやすい生き物の特徴や対策を紹介しますね。

クラゲ

クラゲは、特定の時期に大量に流れついてきます。関東近郊では、7月中旬から8月後半などに多く現れるでしょう。

海のなかでクラゲをかわすのは難しいのですが、波打ち際に打ち上げられている場合もあります。誤って踏んでしまわないよう注意してくださいね。

ヒメスナホリムシ

砂浜で座っていると、チクッとした経験はありませんか?これは、ヒメスナホリムシと呼ばれる生き物の仕業かもしれません。ヒメスナホリムシは、波打ち際付近の砂浜に潜んでいることが多い生き物です。

万が一かまれても、毒性はなく、赤くなるのが特徴です。神経質になる必要はありませんが、かまれたくない場合は、レジャーシートを敷いて、直に砂浜に座らないようにしましょう。

シャーク(サメ)

本来は回遊エリアではないはずのビーチサイドに、サメが姿を現す事も多くなっています。世界中でサメ除けのネットを設置している、といったニュースをよく見かけるようになりました。

筆者もサーフィンをやっているというと「でもサメが怖いでしょ?」と聞かれることがよくあります。

サーフィンでサメに遭遇することを「シャークアタック」と呼んでいます。サーフィンでは非常にレアな事故ですが、遭遇してしまったら非常に危険ですよね。未知のポイントへエントリーする際は、サメに関する情報収集を欠かさないようにしましょう。

頻繁にサメが出没しているポイントについては、現地のサーファーに聞くのがおすすめです。ローカルのサーファーの間では周知の事ですので、すぐにわかるでしょう。

また、最近はサメ除けのバンド・リーシュコードなども販売されています。これらをつけてサーフィンすることも、立派な予防策といえるでしょう。

 

サーフィン中に起こりやすいアクシデント

サーフィン アクシデント

サーフィンをしているときに起こりやすいアクシデントを紹介します。予防策もありますので、ぜひ参考にしてくださいね。

カレント(離岸流)に流されてしまう

海の流れは常に一定ではありません。気象状況に影響を受けながらも、特定の方向に向かって海流が発生しています。

この現象を、「離岸流」または「カレント」と呼んでおり、毎年のようにサーファー・海水浴客など問わず、事故が発生しているのも事実。サーフィンにまつわる事故で一番多いのが、この離岸流に関連するものです。

一般的には、岩場・堤防になっているところで発生しやすいのが特徴ですが、ほかの場所でも、もちろん発生します。たとえば、水温が急に変わるところは要注意!また、浮遊物が線を描くようにまとまって流れているような場所には、潮目がありますので注意しましょう。

最初のうちは、どこがその場所なのかわからないと思います。海に入る前に、ポイントの癖やどのような潮の流れになっているのかを、ほかのサーファーに聞いてみてくださいね。ポイントによっては、離岸流が定着している場所も少なくありません。

周期で来る大波をもろに受けてしまう

沖に行かない限り、このようなことはないのですが、予想を超える「お化けセット(たまに来る大波)」が急に目の前に来た場合は、もうどうしようもありません。

まず、これをくらわないようにするのが一番の対策です。しかし、万が一くらってしまった場合は、なるべく何も考えず、海の流れに身をまかせましょう。焦って気持ちがパニックになると、息を吐きだしてしまったり、もがいて酸素を消費したりと大変危険です。

場合によっては、数回にわたり「お化けセット」が続く事もあります。もし、アウトに大きなうねりが見えたときは、速やかに通常の波待ちのポジションより沖に移動しましょう。

自分のサーフボードにクラッシュしてしまう

ボードへのクラッシュも頻繁に起こる事故です。これは多くの場合、ワイプアウトの仕方で対処できます。ワイプアウトとは、どのようにサーフィンを終わるか、波を乗り終えるかといった、フィニッシュ部分のことです。

ワイプアウトが上達すると、必然的にこのような事故は減っていきますが、最初のうちは倒れるしかないのが現状でしょう。その場合は、サーフボードよりも後ろに倒れるようにしてくださいね。

もし、サーフボードよりも前に倒れてしまった際には、ボードがぶつかるのを防ぐため、必ず腕で頭を守ってください。お母さんのお腹にいる赤ちゃんのような姿勢で、身を丸めるようにしましょう。

柔道では、よく受け身が大事といわれていますが、これがサーフィンでの「受け身」になります。受け身を覚えることで、大怪我の防止につながるでしょう。

サーフボードが流されてしまう

大きな波の場合、リーシュからボードが切り離され、そのままボードが流されてしまうことがあります。沖でこれが起こってしまった場合は、周りのサーファー・ライフガードに助けを求めましょう。

未然に防ぐには、海に入る前、毎回リーシュのマジックテープが弱っていないかを確認するのがおすすめです。ボードとリーシュを結びつける紐が弱っていないかも、しっかりとチェックしてください。

とくに、ボードをレンタルする場合は気をつけなくてはなりません。リーシュが使い古されていて、ぼろぼろのケースも。そのようなボードを渡された場合は、取り替えてもらうようにしっかりと伝えましょう。

ボトムのリーフでケガをしてしまう

リーフボトムとは、海底が岩場や珊瑚礁になっている場所のことです。このような場所では、足を切ってしまう事故がよく発生します。もちろん軽傷で済むこともありますが、場合によっては傷が深く、出血が多くなることもあるでしょう。

陸の上とは違って、海上での出血は怪我が軽くても危険です。そうなったときは無理をせず、恥ずかしがらず、周りのサーファー・ライフガードに助けを求めてくださいね。

 

サーフスポットでのアクシデント

最後に、サーフスポットでのトラブルについて紹介します。ビギナーは、とくに気をつけたいところ。ルールをしっかりと守って、サーフィンを楽しんでくださいね。

ビーチの海水浴客との接触

初心者の事故として起こりやすいのは、海水浴客とのトラブル。デビューしたばかりのときは、必然的にビーチ側でサーフィンの練習をすることが多くなります。また、ボードのコントロールがうまくできず、海水浴客と接触してしまうこともあるでしょう。

できれば最初のうちは、なるべく人が居ないようなビーチを選びましょう。もしくは、海水浴とサーフゾーンがすみ分けされているビーチで練習してくださいね。

ローカルとのトラブル

それぞれのビーチには、必ずローカルと呼ばれる人たちがいます。ローカルとは、そのサーフポイントの周りに住み、頻繁にサーフィンをしている人たちのことです。それぞれのビーチでは、そのローカルの人たちが作ったルールがあります。

万が一、ローカルが作ったルールを破ったり、サーフィンの一般的なルールを守らなかったりすると、ほかのサーファーたちから怒られてしまうことも。また、場所によってはビジターウェルカムの場合もあれば、残念ながらそうではないエリアもあります。

最初のうちは、右も左もわからないと思います。インターネットなどで、そのスポットの評判を調べるとよいでしょう。もし、「ローカルが厳しい」などの意見があれば、ビギナーのうちは避けたほうが無難でしょう。

サーフィンにまつわるアクシデントは数多くあり、安全なスポーツとは言い難い側面もあります。さまざまなことに気をつける必要がありますが、サーフィンはそれを上回る感動を与えてくれるスポーツです。ただし、海ではリスクもあるため、無理してケガをしないよう、細心の注意を払ってくださいね。今回の内容を参考にしていただき、サーフィンを楽しみましょう。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。