詳しすぎる解説者で大人気!三浦豪太は三浦ファミリーのスピリット継承者
冬季オリンピックのフリースタイルスキー競技の解説をしている三浦豪太さん。
オリンピックごとに増えてくる種目、進化し続ける選手達の技をわかりやすく解説してくれるだけではなく、ユニークなオリジナル情報とスキー愛溢れるコメントが人気を博し、ファンが増えているようです。
ハーフパイプやスロープスタイル、スキークロスの解説もされていますが、三浦豪太さん自身はリレハンメルや長野オリンピックにも出場した元モーグル選手です。
同じ競技の後輩の原大智選手が銅メダルを獲得した際は、本当に嬉しそうでしたね!
お父様はエベレスト最高齢登頂で有名な三浦雄一郎さん、お爺様は101歳で亡くなるまで現役のスキーヤーだった三浦敬三さん、という三浦ファミリーの一員です。
著書も多数あり、医学博士でありながら、エベレストにも登頂してしまう、三浦ファミリーらしい冒険スピリットを備えた文武両道の三浦豪太さん。
競技によっては回転の回数や角度、グラブの種類など、新しい技がどんどん増えていく中で、専門的な知識を更新し続けるだけでも大変そうですが、それに加えて入れ替わりする選手の個人情報まで網羅するスーパー解説は、競技に対する愛情がなければできないはずです。
わかりやすく楽しい解説で、ウィンタースポーツに普段は縁のない人もたくさん見ているオリンピックを盛り上げ、まだまだマイナー競技かもしれないフリースタイルスキーを盛り上げます。
彼の解説見たさにテレビをつける視聴者もいるというからすごいですね!
名プレイヤーは名コーチ?!ヤンネ・ラハテラ
モーグルのスーパースターとして君臨したヤンネ・ラハテラさんはフィンランド出身ですが、日本のモーグルチームを語るに欠かせない存在です。
モーグルスキーヤーの理想ともいえる、世界一のカービングターンと呼ばれたコブのターン技術と、大きなエアを武器に、ワールドカップ・世界選手権・オリンピックとモーグルの三大大会を全て制覇したことのある数少ない選手の一人です。
フィンランドチームのコーチは、彼を「歩くよりスキーで滑る方がうまい」と評したとか!
現役選手を引退した後、日本のナショナルチームのコーチに就任し、選手のターン技術の向上に貢献しました。
教え子の一人である上村愛子さんは、コブの中で真っ直ぐフォールラインにスキーを落としていくカービングターン技術が飛躍的に上がり、日本人初のワールドカップ総合優勝と世界選手権の優勝という快挙を成し遂げました。
ヤンネコーチは、日本選手はスキーが上手くない、とモーグルのコブ斜面ではなく、フラットなバーンに旗門を立て、アルペンスキーのような練習に時間を割き、スキーの基本操作を重視した練習を課したそうです。
「チャンピオンになりたいと思う人しか僕は教えない」と宣言したというヤンネさん、選手達も最初は怖がっていたそうですが、疑問に思えば何でも相談できる頼れるコーチだったようです。
100%の力を試合で発揮できなくても勝てるように練習する、というトレーニング哲学のヤンネ・ラハテラさんは、名選手としてだけではなく、名コーチとしても日本の選手達から絶大な信頼を集めました。
上位選手が常にいる強さ・・・遠藤尚選手が目指したもの
平昌オリンピックでは決勝1本目でトップに立ちながら、2本目で惜しくも転倒してしまった遠藤尚選手は、今シーズン限りでの引退を表明しています。
長野オリンピックで里谷多英選手が金メダルを獲って以来、女子選手ばかりが注目されるモーグルナショナルチームで、男子選手のレベルの引き上げに貢献してきました。
女子選手には里谷選手や上村選手など強い選手が世界の舞台で常に上位にいて、チームメイトは常に勝つことへのイメージがしやすい状態でしたが、男子選手にはそういう強い選手がいませんでした。
ヤンネコーチも常々遠藤選手にそういった存在になるようにと話していたそうです。
そしてその通り、遠藤選手は努力を重ね、自らが世界で戦える選手へと成長し、後輩の堀島行真選手や原大智選手が世界の表彰台に乗れるレベルの選手になる土台を作りました。
ソチオリンピックでは男子選手が2人しか出場できなかったことで結果が振るわず、出場できる選手が増えればメダル獲得のチャンスは増える、とシンプルな理論ながら、実現するのは難しい、チームのレベルの底上げに力を注ぎ、実際に4年後の平昌オリンピックでは倍の数の4人の選手が出場し、メダル獲得に繋がったのです。
拠点の宮城県ではローカルスキー場でのイベントにも顔を出し、地域の人々に愛されている遠藤選手。
最後のオリンピックでの本人の成績は振るいませんでしたが、チームのメダル獲得を支えた名選手として記憶に残ることでしょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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