イタリアの自転車環境と道路事情
イタリアは、3大ツールのひとつである、ジーロ・ディタリア(ジロ・デ・イタリア)の開催国でもあり、サイクリングは国民的スポーツといっていいでしょう。
サイクリング道の整備
イタリアは市街地はもちろん、郊外にも多くのサイクリング道が整備されています。
美しい自然を満喫したり、ジーロ・ディタリアでつかわれた道路を走りたいというサイクリングファンも多く、国をあげて、サイクリング道の整備に力を入れているのです。
自転車の規則は日本とあまり変わりませんが、サイクリング人口が多いこともあり、自転車に対して好意的なドライバーが多い気がします。
また日本と同じようにハンドサイン(手信号)がありますので、曲がったり止まるときにはしっかりとコミュニケーションをとって乗るのが基本です。
シェアサイクルが人気の理由
日本と大きく違うところは駐輪場などが極端に少なく、基本的には路上に駐車しなくてはならないところです。そのため、自転車の盗難も多いので、最近は盗難の心配がないシェアサイクルやシェアーキックスケーターが人気です。
オルトレポー・パヴェーゼのサイクリングコース
ワインの産地には、かならずStrada del Vino(ストラーダ・デル・ヴィーノ)とよばれるワイン街道がありますが、ここではロンバルディア州の約6割のワインが収穫されるというワイン産地、オルトレポー・パヴェーゼのサイクリングコースをご紹介します。
オルトレポー・パヴェーゼとは
イタリアでは昔からワイン用のぶどう栽培がさかんで、ロンバルディア州の北部にあるオルトレポー・パヴェーゼでは、ピノ・ネロ(ピノ・ノワール)、バルベーラ、リースリングなど6種類の品種が栽培されています。
政府が公認している地元固有の土着品種だけでも400種あり、場所によって香りも味もかなり違ったワインを楽しめます。
オルトレポー・パヴェーゼのワインは、どれもフルーティでおいしいのですが、なかでもスパークリングワインのオルトレポー・パヴェーゼ・メトト・クラシコが有名です。
おすすめストラデッラコース
オルトレポー・パヴェーゼのなかでも交通の便もよく、気軽にワイン街道の雰囲気を楽しみたい人におすすめなのがストラデッラ駅からモントゥ・ベッカリーア市役所まで走り駅まで戻る、往復15kmのコースです。
ストラデッラ駅を過ぎるとぶどう畑や丘が広がる丘陵地帯に入り、収穫の時期にはぶどうでいっぱいのトラックや収穫の手伝いに多くの人が行き交います。
とにかく坂が多いのでゆっくり走ることになりますが、ほのかにぶどうの香りがする中を走るので気持ちがよく、清々しい気分になること間違いありません。
市役所の近くには、1300年代に建てられたサン・ミケーレ教会もありますので、見学したりお昼を食べたりすると所要時間は3〜4時間です。
筆者はこの地域にぶどう園を持っている友人がいるため、毎年収穫時には手伝いに行きますが、ワインと一緒に地元で作っているサラミなどをつまみながら眺めるぶどう畑は圧巻ですよ。
休憩はモントゥ・ベッカリーア
ストラデッラ駅周辺にはお店も多いので、飲み物や補給食はそこで調達することができます。ワイン街道に入るとお店も少なくなりますが、モントゥ・ベッカリーア市の市役所がある辺りは、町の中心地なのでバールやレストランもあり、休憩やランチをするのにおすすめです。
また、走っている途中にはワイナリーがいくつもあり、そういったところに寄って試飲させてもらうのも楽しいですよ。日本では自転車に乗る際の飲酒は禁止されていますが、こちらではそれほど厳しい制限はありません。
とはいえ、飲むときは少量でランチと一緒にとったり、少し時間を開けるなどの配慮をしましょう。
【レンタル料金】
1日 | 2日 | |
マウンテンバイク(Eバイク) | 60ユーロ | 110ユーロ |
※自転車を、コースの出発地まで持ってきてくれる料金も含む。(要確認)
公式サイト:TREBBIKE
日本〜オルトレポー・パヴェーゼへの行き方
日本からは、アリタリア航空が成田国際空港〜ミラノ・マルペンサ国際空港までの直行便が就航していて、直行便の飛行時間は約12時間45分です。
マルペンサ国際空港からミラノの中央駅まではバスが、そしてカドルナ駅までは電車が通っています。
また、地方に行く電車はミラノの中央駅出発が多く、そこから電車で1時間半、車では1時間ほどでストラデッラ駅に行くことができます。
※2020年7月時点での情報です。
2020年4月から、ANAが羽田空港からミラノ・マルペンサ空港までの直行便が就航予定でしたが、延期になっています。新型感染症の影響でツアーや運行状況等が変更になっていることがあります。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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