東京オリンピックから追加されたスポーツクライミングは注目の新競技ですが、今日本代表選手として決まっているのは男女1名ずつ。ここでは日本代表選手にすでに決定している2人と、代表候補のなかでも筆者が注目するイチオシの選手2名をご紹介します。

代表枠は男女ともに2名

スポーツクライミング 日本代表

スポーツクライミングのオリンピック代表枠は、男女2名ずつとなっています。

現時点では、昨年の世界選手権にて上位入賞を果たした楢崎智亜選手と野口啓代選手が、日本代表選手として内定しています。

しかし男女1枠ずつある残りの代表枠は未定のまま。まずは日本代表選手となった2人について、ご紹介しましょう。

クライミング男子代表の楢崎智亜選手

クライミング オリンピック選手 日本

楢崎選手といえば、子供のころに器械体操で鍛えたしなやかさが魅力のクライマー。プロに転校してからたった2年でクライミング界のトップにおどりでたこともあり、今や世界中で注目されている選手です。

身長169cm、体重が60kgと小柄な体型ながら、ホールドとホールドを華麗に飛び移るランジがうまく、「ニンジャ」や「フィジカルモンスター」とも呼ばれています。

楢崎選手のいちばんの持ち味であるダイナミックな登りかたは、オリンピックの見どころのひとつです。

クライミング女子代表の野口啓代選手

クライミング オリンピック選手 日本

(画面左の選手)

野口選手は、クライミングをけん引してきたといっても過言ではないクライマーです。

2008年のボルダリングワールドカップをはじめ、ワールドカップ優勝通算21勝と聞くだけで、そのすごさがわかるのではないでしょうか。

いちばんの強みはクライミングに最適といわれる体です。柔軟性があり、リーチも長いので、ホールドに届きやすく、らくらく登ることができます。

また、1回めの挑戦で登りきるオンサイト能力に優れているので、オリンピックではオンサイトできるかも見どころ。

東京オリンピックを最後に引退することが決まっており、有終の美を飾れるかにも注目が集まっている、楽しみな選手です。

残り枠は誰になる!?注目の男子選手

スポーツクライミング 日本代表

残り1枠に入りそうな、注目の男子選手は、原田海選手、藤井快選手、緒方良行選手の3人です。3人の特徴などを説明しましょう。

原田 海選手

クライミング オリンピック選手 日本

原田選手は、目が大きくハーフのような顔立ちと爽やかなルックスでも注目を浴びている選手です。

身長169cmに体重55kgと華奢な体型ですが、注目すべきは軽量なところをいかしたフットワークと、タイミングをとる能力が抜群な身体能力。

また、ホールドのキープ力があり、ほかのクライマーが登れないような小さなホールドをしっかりとつかみ登るところは圧巻です。

藤井 快選手

クライミング オリンピック選手 日本

藤井選手は、経験を生かしてコツコツがんばる会社員クライマーです。天才といわれるようなクライマーに比べると、派手さはありませんが、いつも安定したクライミングができる選手。

クライミングはテクニックも大切ですが、メンタル部分はさらに重要で、藤井選手はどんな場面でも冷静に「壁を登る」ことに集中できる強さがあります。

緒方 良行選手

クライミング オリンピック選手 日本

(画面右の選手)

緒方選手は、偏差値70という福岡県立明善高校出身で、頭脳派クライマーともいわれます。

クライミングのトレーニングには、筋トレも必須ですが、頭脳派だけあって、効率よく筋肉をつけたり、自分に必要なメニューを独自に考えたりも得意。瞬発力があり、スピードクライミングも期待できる注目選手です。

 

女子選手の残り枠は誰に!?

スポーツクライミング 日本代表

女子のクライミング選手は、美人で実力派クライマーが多いと評判ですが、なかでも最近とくに注目しているのが野中生萌選手、伊藤ふたば選手、森秋彩選手の3人です。

3人の特徴について、説明しましょう。

野中 生萌選手

クライミング オリンピック選手 日本

野中選手は、国内でもつねにトップを争うクライマーのひとりで、ネイルやクライミングファッションにもこだわりがあり、おしゃれ選手ということでも知られています。

野中選手の特徴といってあげられるのが、握力の強さで、なんと50kg。その握力をつかいホールドをしっかりとつかむ保持力もすぐれているので、オリンピックでも安定したクライミングが期待できます。

伊藤 ふたば選手

クライミング オリンピック選手 日本

(画面右の選手)

伊藤選手は、現役高校生クライマーでもあります。クライミング界の石原さとみといわれるキュートな容姿をしていますが、14歳のときにボルダリング・ジャパンカップを史上最年少で優勝を飾った実力派です。

柔軟性とバランスのよさが抜群で、ボルダリングが得意な選手です。

森 秋彩選手

クライミング オリンピック選手 日本

(画面右の選手)

森選手も、伊藤選手と同じ高校生クライマーで、小柄で軽量な体型を生かしたダイナミックなランジを得意としています。

オリンピック競技と同じ3種目で争うコンバイドではスピードが苦手だったのですが、「負けず嫌い」な性格から、スピードを克服するために筋肉強化など肉体改造にもチャレンジしとても期待度が高い選手です。

(2020年4月現在の情報です)

これまでのボルダリングやリードなどの世界大会をみても、日本選手はじゅうぶんに上位に食いこめる実力をもっています。東京オリンピックでは、すでに内定している2人にも期待が高まりますが、誰が残りの2枠を手に入れるのか、代表選考もとても楽しみですね。

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。