マラソンがオリンピックの華と呼ばれる理由
みなさんはマラソンがオリンピックの華と呼ばれている理由をご存知でしょうか?
紀元前450年9月12日、アテナイの名将ミルティアデスは、ギリシアのアッティカ半島東部のマラトンへ上陸したペルシャの大軍を奇策で撃退しました。
これが有名なマラトンの戦いです。
良い知らせ「エヴァンゲリオン」をアテナイの元老に急いで伝えようと、フィディピディスという兵士がマラトンからアテナイまでかけぬけます。
このマラトンからアテナイまでの距離が現在のマラソンの42.195㎞の由来です。
マラトンからアテナイまでかけぬけたフィディピディスは「我勝てり」と言い残し力尽きたといわれています。
上記の故事にちなみ、1896年にアテネで開かれた第1回近代オリンピックでは、マラトンからアテネ(アテナイ)・パナシナイコ競技場までの42.195㎞のマラソンコースが整備され、競争が追加されました。
これがマラソン競技のはじまりです。
オリンピック開催都市にとってマラソンは、世界に向けて街をPRする最大のチャンス。
国をあげて盛り上がるイベントでもあります。
2020年東京オリンピックで注目のマラソン選手(男子)
マラソンの起源がわかったところで、2020年東京オリンピック・男子マラソンで注目したい選手をご紹介します。
エリウド・キプチョゲ(ケニア)
キプチョゲは、1984年11月5日生まれのケニアの陸上選手です。
キプチョゲの名を世界的に有名にしたのは、2017年5月6日にイタリアのモンツァ・サーキットで開催されたナイキ「ブレーキング2」でした。
キプチョゲは、この大会で当時の男子マラソン最高記録を上回る2時間00分25秒というタイムを出しました(国際陸連非公認記録)。
そして2018年のベルリンマラソンでは、2時間01分39秒という世界記録を1分以上縮めるタイムで優勝。
2019年10月12日にウィーンで開催された「イネオス1:59チャレンジ」では1時間59分40秒という世界初となる2時間を切るタイムを記録しました(国際陸連非公認記録)。
大迫 傑
1991年5月23日生まれのマラソン選手です。
早稲田大学スポーツ科学部を卒業して現在は、ナイキ・オレゴン・プロジェクトに所属しています。
マネジメントはアミューズ社で、2017年4月17日にはじめてマラソン(ボストンマラソン)に出場し、2時間10分28秒で3位の成績でした。
2020年3月1日の東京マラソンでは、2時間5分29秒のタイムで4位に入り、自身が持つ日本記録を21秒更新しました。
大迫のタイムを超える選手が現れなかったため、2020年東京オリンピック・男子マラソン日本代表に内定しています。
中村 匠吾
中村匠吾は、1992年9月16日生まれのマラソン選手。
駒澤大学経済学部経済学科を卒業後、富士通陸上競技部に所属しています。
2018年3月に初マラソンとなる第73回びわ湖毎日マラソンに参加しました。
結果は7位でしたが日本人でトップとなり、マラソングランドチャンピオンシップ(2020年東京オリンピック男子マラソン選考会)への出場権を獲得しました。
2019年9月15日のマラソングランドチャンピオンシップでは1位でゴールし、2020年東京オリンピック男子マラソン日本代表に内定しました。
服部 勇馬
1993年11月13日生まれのマラソン選手です。
東洋大学経済学部を卒業して現在はトヨタ自動車に所属しています。
2018年の福岡国際マラソンでは、2時間7分27秒の好記録を出して優勝し、マラソングランドチャンピオンシップへの出場権を獲得しました。
マラソングランドチャンピオンシップ(2020年東京オリンピック男子マラソン選考会)では2位となり、2020年東京オリンピック男子マラソン日本代表に内定しました。
東京オリンピックで注目のマラソン選手(女子)
次に2020年東京オリンピック・女子マラソンに出場する注目選手をご紹介します。
前田 穂南
前田穂南は、1996年7月17日生まれのマラソン選手。
陸上の強豪校「大阪薫英女学院高等学校」に入学し、卒業後は天満屋に所属しています。
2018年大阪国際女子マラソンでは2位と好成績をおさめました。
その後、マラソングランドチャンピオンシップ(2020年東京オリンピック女子マラソン選考会)に出場し優勝、2020年東京オリンピック女子マラソン日本代表に内定しました。
鈴木 亜由子
1991年10月8日生まれのマラソン選手です。
名古屋大学経済学部を卒業後、日本郵便に入社、同年にできた日本郵政グループ女子陸上部に第1期選手として参加しています。
マラソングランドチャンピオンシップ(2020年東京オリンピック女子マラソン選考会)で2位に入り、2020年東京オリンピック女子マラソン日本代表に内定しました。
一山 麻緒
1997年5月29日生まれのマラソン選手です。
鹿児島県立出水中央高等学校を卒業後ワコールへ入社し、情報システム部基幹情報システム課社員として勤務しています。
名古屋ウィメンズマラソンで、2時間20分29秒の好タイムを出し、2020年東京オリンピック女子マラソン日本代表の座を勝ち取りました。
ブリジット・コスゲイ(ケニア)
ブリジット・コスゲイは1995年2月20日生まれ、ケニアの陸上競技選手です。
2018年のシカゴマラソンでは雨のレースでありながら、2時間18分35秒という高タイムで優勝しています。
そして2019年のロンドンマラソンでは、2時間18分20秒のタイムで金メダルを獲得。
さらにこの年のシカゴマラソンでは、ポーラ・ラドクリフが樹立した2時間15分25秒を16年ぶりに更新する2時間14分04秒の世界新記録を出して優勝しました。
※情報は3月15日現在のものになります