マウンテンバイク(MTG)のフロントフォークがオイル漏れする原因
MTBは激しいオフロードを走る自転車で、衝撃を吸収するための機構がフロントフォークのサスペンションです。
サスペンションにはダンパー機能があり、空気やオイルを使用したものが一般的です。
そのオイルが何らかの理由で外に漏れ出してしまうトラブルがありますが、原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
シールの劣化
サスペンションの中には、オイルを漏らさないようインナーシール(オイルシール)やダストシールと呼ばれるパーツが組み込まれています。
シールは経年劣化したり、サスペンションが駆動することによって消耗し、気密を失ってしまうことがあります。
持続してオイル漏れている場合はシールの劣化を疑いましょう。
ボルトの劣化・緩み
フロントフォークの下部にはボルトがあり、フォーク内の密閉を保つ効果もあります。
なんらかの理由でこのボルトが緩むとオイル漏れが起こります。
サスペンション下部からのにじむようなオイル漏れは、ボルトの緩みもしくは劣化を疑いましょう。
コイルスプリンググリスの溶け出し
基本的にオイルが漏れるのはオイルサスですが、それ以外のサスペンションでもオイル漏れのようなトラブルでショップに持ち込まれることもあります。
この場合、ダンパーオイルではなく内部に充填されているグリスが溶け出ている可能性が高く、よくあるトラブルではあります。
ただしグリスが枯渇すると別なトラブルの原因にもなりえるので、早めにメンテナンスしたほうがいいでしょう。
マウンテンバイク(MTG)のフロントフォークのオイル漏れ修理
では、何らかの理由でフロントフォークからオイルが漏れている場合にはどうしたらよいのでしょうか。
オイルがブレーキやタイヤに付着すると非常に危険なので、まずは乗るのを中止するべきです。
その後、床の汚れを避けるために新聞紙やウエスを敷き、次のような対処をしましょう。
基本は専門店へ持ち込み修理
自転車の素人修理は非常に危険で、致命的な故障を引き起こしたり、ひとつ間違えば大事故に繋がることもあります。
サスペンションフォークの修理は、基本的に専門店でのみ受け付けています。
まずは購入店へ相談へ行き、場合によってはメーカーに返送して修理対応となります。
自分で修理する場合
基本的にサスペンションの修理は専門店もしくはメーカーに依頼しますが、簡単な修理を自分で行うことも可能です。
サスペンションはメーカーやグレードによってパーツの組み合わせがまったく違うので、修理する場合は必ずサービスマニュアルを用意し、指定された手順に沿って修理します。
フロントフォークのトラブルによる事故は大怪我に繋がるので、マニュアルで禁止されている分解は絶対に行わず、自己修理後はショップへ持ち込んで最終確認してもらいましょう。
下から染みるようなオイル漏れの場合
下から染みるようにオイルが漏れている場合、上記した通りボルトの緩みの可能性があります。
ボルトやねじ山に損傷がなく、軽度のオイル漏れであればボルトをしっかり締めて、漏れ出たオイルを洗浄すれば問題ありません。
ただし、オイルがあまりに抜けてしまった場合だと、空気が入り込んでダンパー効果がなくなって性能が低下しますし、ボルトやねじ山になんらかのトラブルがあった場合はまたオイル漏れを繰り返します。
この場合も、念のためショップへ持ち込んで確認してもらったほうが安心でしょう。
マウンテンバイク(MTG)のフロントフォークのオイル漏れ予防
フロントフォークのオイル漏れは、どんなに高級なものを購入してもいずれ起こってしまうトラブルです。
しかし走行中に起これば事故の原因にもなりますし、不意に起こることは避けるべきです。
トラブルが起きたフロントフォークは、今後トラブルを起こさないようにどのような予防法があるのか覚えておきましょう。
屋外保管はNG
スポーツ自転車は、原則屋外保管はNGです。
サスペンションフォークの場合、ある程度密閉はされていますが、伸縮する構造上どうしても水が入り込む場合があります。
水が入ることによってダンパーが正常に動かなくなったり、インナーチューブがサビてシールを劣化させ、オイル漏れに繋がることもあるので、屋外保管は避けるようにしましょう。
定期的なボルトの増し締め
ボルトの緩みによるオイル漏れは故障ではなく、日々のメンテナンスで避けることができるトラブルです。
乗る前と家に持ち帰った後にボルトを確認しておくだけでも、ボルトからのオイル漏れのリスクを下げることができます。
オイルの入れなおし
内部に充填されているオイルは、酸化したり進入する異物によって劣化するので、定期的な入れ替えが必要です。
汚れたオイルはダストシールやインナーシールを劣化させることもあるので、定期的に入れ替えてあげることでトラブルを減らし、サスペンションの性能も保つことができます。
定期的な洗浄・オーバーホール
乗った後にインナーチューブを洗浄することで、ダストシールの劣化を遅らせることができます。
インナーチューブを洗うときは、ダストシールを侵さない洗浄剤がおすすめです。
また、定期的にオーバーホールすることで突然の故障は防ぐことができるので、故障する前にショップへ持ち込み、オーバーホールしてあげるようにしましょう。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。