小浜島のダイビング
小浜島は八重山諸島の中心に位置する周囲約16kmの小さな島です。
島の周りは石西礁湖と呼ばれる日本最大のサンゴ礁域に囲まれており、東西に約20km、南北に約15kmも広がる海域には400種類以上のエダサンゴやテーブルサンゴ、ハマサンゴなどが群生しています。
そして、小浜島のダイビングは島周りのポイントはもちろんですが、石垣島、西表島、黒島など周辺の離島へまで足を伸ばせる行動範囲の広さが最大の利点です。
海の状況が良ければ、日本最南端の有人島となる波照間島まで行くことも可能です。
そして、小浜島には遭遇率90%とも言われる日本の元祖マンタポイントであるヨナラ水道もあり、多くのダイバーが足しげく通うダイビングスポットです。
小浜島は各シーズンのベストポイントを満喫したい人には最適の拠点となるでしょう。
小浜島のトラベル情報
小浜島はこれといって何もないのどかな島で、観光スポットといえば八重山の島々を一望することができる、別名「八重山の展望台」とも呼ばれる大岳くらいです。
ゆえに、のんびりと島の時間を過ごしたいというダイバーにはうってつけです。
そんな小浜島のトラベル情報を見てみましょう。
小浜島への行き方
小浜島には沖縄本島からの直行はなく、石垣島から船で渡るのが唯一のアクセス方法です。
石垣港から小浜港へは2社の高速艇が出ており、いずれも所要時間は約25~30分です。
【石垣-小浜運賃】※安栄観光・八重山観光フェリー共通
- 大人:片路1,220円/往復2,340円
- 子供(12歳未満):片路620円/往復1,180円
小浜島のシーズナリティ―
小浜島のシーズナリティ―を見てみましょう。
- 3~6月: エダサンゴの間にコブシメの卵があちらこちらに見られます。また、4月頃からはマンタも登場してきます。
- 7~9月:ヨナラ水道でのマンタウォッチングにもっとも良いシーズンです。運が良ければ1ダイブで複数のマンタを見ることもできます。
- 10~11月: 11月いっぱいまではマンタシーズンが続き、透明度の高さもピークになります。ダイバーの数も少なくなり、 どっぷりダイビングを満喫できます。
- 12~2月:北風が吹き水温が下がります。魚たちの動きも落ち着くため、観察や撮影にはぴったりのシーズンです。
小浜島のアフターダイブ
小浜島では潮が引いたときに海を歩いて貝とりやタコとりをして遊んでいる地元の人を多く見かけます。
4月はもずく、6~7月はテラジャー貝、8月はハマグリ、9月はイイダコ(ムンチャー)と、季節によって採れるものが異なるので、ぜひチャレンジしてみましょう。
また、のどかな島の割には「はいむるぶし」や「ホテルアラマンダ」などのゴージャスなリゾート施設もあります。
そのため、民宿に泊まってのんびり島唄と泡盛を楽しんだり、リゾートホテルで優雅な時間を過ごしたり、自分に合ったスタイルを選べるのも小浜島の魅力のひとつです。
小浜島のダイビングポイント
それでは、小浜島周辺のダイビングポイントを見てみましょう。
ヨナラ水道
ヨナラ水道は小浜島と西表島の間にある全長5km程の水路で、マンタの通り道になっていることから「マンタウェイ」と呼ばれています。
日本における元祖マンタポイントで、マンタ遭遇率は90%以上を誇る小浜島を代表するスポットです。
水底は砂地になっていて、ここにある根の上を通過したりホバリングしたりするマンタの姿をウォッチすることができ、マンタ以外にも、バラクーダやイソマグロ、ツムブリ、ウミガメなども見られます。
浅いところで水深-10m、深いところで-25m程ですが、流れがあるため中級者以上のダイバー向けのポイントです。
嘉弥真アウトリーフ
嘉弥真アウトリーフは小浜港からも近く、小浜島到着後のファーストダイブにおすすめです。
最大水深は16m程で、リーフの割れ目に入るとマダラトビエイが見られ、簡単なアーチもあり下にはスカシテンジクダイやキンメモドキが群れているのが見られます。
地形の楽しさや光が差し込む美しさを楽しめるポイントです。
小浜北クマノミ団地
小浜北クマノミ団地はリーフの中がタイドプールになっているポイントで、入り口では運が良ければホワイトチップに逢うことができます。
中は水深18m程で、斜面になっている部分を下から見ると5種類のクマノミが一望できます。
流れもほとんどなく初心者にもおすすめのポイントです。
オランダ口
オランダ口はサンゴと地形を楽しめるポイントで、リーフの間を抜けるとリュウキュウキッカサンゴの群生を見ることができます。
途中にある洞窟では、リュウキュウハタンポやイセエビなどを見ることができます。
ヨナラ水道スズメダイハウス
ヨナラ水道スズメダイハウスは、その名の通りヨナラ水道にあるポイントでサンゴ礁の中に群れるデバスズメダイの大群を見ることができるポイントです。
根の周りにはスカシテンジクダイやキンメモドキも多く見られ、ハナヒゲウツボやハダカハオコゼなどの姿も見られます。
運が良ければマンタが現れることもあります。