粟国島のダイビング情報をご紹介します。粟国島は知る人ぞ知るマル秘ダイビングポイント。そのポテンシャルの高さは、「日本のパラオ」と呼ぶにふさわしい大物たちのオンパレードです。粟国島のダイビングに興味のある人はぜひ参考にしてください。
 

粟国島のダイビング

粟国島
 
粟国島は何が出ても驚かないくらいの覚悟が必要なダイビングスポットです。

イソマグロやギンガメアジを筆頭とする大物回遊魚はもちろん、ハンマーヘッドにジンベイザメ、ときにはオキゴンドウ、さらにマッコウクジラまでもが現れるというダイナミックなダイビングが期待できます。

また、最近では地元のダイバーにより井戸状の人工的な7つの穴が発見され、海底遺跡ではないかと話題にもなっています。

しかし、粟国島のダイビングポイントは流れも速くドリフトで潜るパターンがほとんどなので、中性浮力がしっかりとれる中級者以上のダイバーにおすすめです。

 

粟国島のトラベル情報

粟国島
 
粟国島はかつて栗島とも呼ばれ、「土地が痩せているため栗くらいしか収穫できない」という理由からこう呼ばれていたといわれています。

そんな粟国島は周囲12.8km。

歩いても回れるほどの大きさで、サンゴ礁に囲まれた島内にはのどかな昔ながらの沖縄の家並みが残っています。

観光客向けの施設といえば、数件の民宿と食堂があるだけなので、粟国島へ行くならダイビングを主たる目的として行くのがいいでしょう。

また、アフターダイブには釣りを楽しんでいるダイバーも多く見られ、運が良ければ小さなギンガメアジが釣れることもあります。

ダイナミックなダイビングの後は豪快な釣りも楽しめます。

 

粟国島への行き方

粟国島に行くには、那覇の泊港から出航している「フェリー粟国」で渡るのが一般的です。

基本は1日1往復の出航で、バス感覚で約2時間半の船旅をのんびりと楽しむことができます。

  • 大人:往復¥6,480/片道¥3,410
  • 小人:往復¥3,250/片道¥1,710

かつてはRAC(琉球エアーコミューター)やチャーターセスナなどの空路で行く方法もありましたが、現在は那覇空港からチャーターできる最大5名まで搭乗できるヘリタクシーのみとなっています。

 

粟国島のシーズナリティ

粟国島のシーズナリティを見てみましょう。

  • 3~6月: 北風が強くポイントが限られてきますが、マンタやハンマーヘッドなどの大物が回ってくるシーズンです。ザトウクジラやマッコウクジラも目にすることもあります。
  • 7~9月: イソマグロやギンガメアジの数がピークを迎えます。また、6月はサンゴの産卵時期になり、赤潮の影響で遊具浜の水面は真っ赤に染められることもあります。
  • 10~11月:前半は無風の日が続きダイビングにとって絶好のコンディションでウミガメも多くやってきます。しかし、後半は台風が多くなるので注意が必要です。
  • 12~2月:浅瀬にはウメイロモドキやタカサゴが川のような群れをなし、ロウニンアジとの遭遇率もアップします。マンタなどその他の大物も次第に増え始める時期です。

 

粟国島のダイビングポイント10選

カスリハタ
 
粟国島は大物遭遇率が高く、ダイナミックなダイビングが魅力のエリアです。

粟国島の代表的なダイビングポイントを見てみましょう。

 

フデン崎

フデン崎は島の南側にあるポイントで、50m間隔にある3つの根を総称してこう呼ばれている、大物と回遊魚狙いのポイントです。

ギンガメアジが500~1,000匹群れているのが見られますし、2mクラスのイソマグロも20~30匹は群れています。

カスミアジアやロウニンアジ、テングハギモドキなども高い確率で会うことができ、冬にはハンマーヘッドやメジロザメが現れることもあります。

 

ウーグ浜

ウーグ浜は砂地にサンゴの根が点在しているポイントで、サンゴの間をゆっくりと回るのんびりとしたダイビングを楽しめます。

砂地が真っ白なので水中がとても明るく、根の周りにはスミレナガハナダイやハダカハゼ、砂地ではガーデンイールなどの生物が多く見られます。

ほかにも珍しいムラサキウミコチョウやウミガメの寝床もあり、バラクーダも高い確率で見ることができます。

 

スロープ前

スロープ前は島の東側に位置した広々としたリーフで、透明度が高く魚の種類も多いことが特徴です。

とくに南国系のカラフルな魚が多く、ここではほぼ100%の確率でウミガメを見ることができます。

ウミガメの写真を撮りたいカメラ派ダイバーにおすすめのポイントです。

 

ボージトマイ

ボージトマイは粟国島の中ではかなり優雅な雰囲気のあるポイントです。

クレバスが迷宮のような複雑な形をして入り組んでおり、そこでナンヨウブダイやハナゴイをたくさん見ることができます。

 

パイプライン

水深10mあたりまではゴロタ石が多く、水深25mあたりまで潜ると白い砂地が広がっています。

砂地にはガーデンイールがたくさん顔を出しており、ほかにもオドリハゼやハタタテシノビハゼ、オイランヨウジなども見られます。

クレバス穴、ドームなどもあり地形的にも面白いポイントです。

 

野間

野間はロウニンアジやカスミアジなどの大物がかなりの確率で見られるポイントですが、何といってもメインはゴンドウクジラです。

ボートの上からでもホエールウォッチングが可能ですし、運が良ければ水中で会える可能性もあります。

全体的に魚影の濃いポイントですが、やはりクジラ狙いで行くことが多いポイントです。

 

マンタレイ

野間の近くにあるマンタレイは、海底にはサンゴが隙間なくあるのでしっかりと中性浮力をとることが大切なポイントです。

ここのスロープ状のコースがマンタの通り道になっていますので、とくに冬場にはかなりの確率で会うことができます。

 

miki94

miki94は島の北側にあるウミガメの産卵地として知られる場所で、水中でもウミガメの子供と会えるかなり率が高いポイントです。

海底はゴロタ石が続く感じで水深も平均して10mくらいと他のポイントに比べて浅いためリラックスして潜ることができます。

風の強い冬場はほとんど潜ることができませんので注意しましょう。

 

クシーレージ

クシーレージは島の西側にあるポイントで、水深10mから40mあたりまで一気に落ちる大きなドロップオフになっています。

壁にはカスミチョウチョウウオやキンギョハナダイが帯のように群れており、潮があたればイソマグロやロウニンアジ、カスミアジが大挙して押し寄せてきます。

 

ジンバナ

ジンバナはダイバーが入れるようなトンネルやクレバスがたくさんあるユニークな地形が面白いポイントです。

魚の種類も多くフィッシュウォッチングに向いていますし、ナポレオンフィッシュやカスミアジなどの大物も回ってきます。

 

粟国島のダイビング情報をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか? 粟国島は大物が次々と現れるダイナミックなダイビングポイントですが、浮力コントロールのしっかりとれる中級者以上になってから行くことをおすすめします。 また、観光地化されていない本当の沖縄の海を楽しみたいというダイバーにもおすすめのポイントです。

ライター

Greenfield編集部

自然と向き合い、環境に配慮しながらアウトドアスポーツを楽しむ人に向け、自分や周囲のウェルビーイングの向上につながる情報をお届けします。