大瀬崎は日本を代表するダイビングスポット
大瀬崎に行ったことがあるなら、そのダイバーの多さに驚いた人も多いのではないでしょうか?
大瀬崎には年間3万人以上のダイバーが訪れ、週末になればビーチは足の踏み場もないほど、ダイバーで埋めつくされることもあります。
ビーチ沿いにはダイビングサービスがところ狭しと並んでいる様は、ほかのダイビングエリアでは決して見られない光景です。
大瀬崎にダイビングに訪れる人は、学生からシニアと年齢層が幅広く、体験ダイビングやライセンス講習、ファンダイビングとさまざまなダイビングを楽しんでいます。
ダイビングを始めたばかりの初心者から経験本数豊富なベテランダイバーまで、どんなダイバーでも満足できるのが、大瀬崎のダイビングの魅力です。
大瀬崎への行き方
大瀬崎に行くには車が主な移動手段となり、東名沼津インターから国道414号と県道17号線を経由して約1時間かかります。
沼津駅から直行バスも出ていますが、現地のダイビングショップが三島駅や沼津駅から大瀬崎までの無料ピックアップサービスを行っているので、こちらを利用するのがおすすめです。
また、夏季のみ沼津港よりフェリーも出航していますので、フェリーで移動する方法もあります。
大瀬崎のダイビングスポット
駿河湾に突き出した半島となっている大瀬崎では、岸沿いにダイビングスポットが点在しています。
大きく分けて「湾内」「外海」「岬の先端」の3つのエリアがあり、ほとんどの場合、各エリアに歩いて移動してビーチエントリーになります。
それぞれのダイビングスポットの特徴を見てみましょう。
湾内
大瀬崎のもっとも定番のスポットが「湾内」です。
陸地が風よけになっている大きな湾なので、年間を通して海況が安定しており、めったにクローズになることがありません。
伊豆半島にあるほかのダイビングスポットの海が荒れて潜れないときでも、大瀬崎の湾内は海況が安定していることが多く、避難場所としても利用されることも多いスポットです。
海の中も穏やかなためダイビング講習の実習地としても利用されます。
さらに、毎週水曜日と土曜日はナイトダイビングも可能。
また、初夏から夏にかけて湾内で見られるアオリイカの産卵シーンは大瀬崎の人気イベントになっており、多くのダイバーが集まります。
外海
岬の西側にあたる外海は、湾内よりもレベルは少し上がりますが魚影の濃さが圧倒的です。
台車にダイビング器材を積んで歩いて外海エリアに向かい、エントリーする場所によって「柵下」「大川下」「一本松」「門下」「玉崎」「白崖」のダイビングポイントがあります。
大きなゴロタ石の海岸ですが、各ポイントにはコンクリでエントリースロープがつくられているので安心。
また、岸沿いの奥側には「ホトケ」というボートポイントが一箇所だけあります。
外海のショートドロップオフではサクラダイの群れを見ることができ、運がよければマンボウなどの大物とも出逢えるかもしれません。
時に強いカレントが発生するため、ある程度のスキルを身につけてから潜りたいエリアです。
岬の先端
岬の先端は、土日限定のダイビングスポットです。
大瀬神社の境内にあるため、1人あたり100円の参拝料金がかかります。
潮通しの良いポイントなので魚影が濃く、マンタやハンマーヘッドシャークなどの大物が出たこともあるエリアです。
ただし、水深が深く時に強い流れが発生するため、インストラクターやガイドの指示に従って安全なダイビングを心がけましょう。
大瀬崎のパワースポット
ダイビングスポットとして有名な大瀬崎は、じつは伊豆半島の隠れたパワースポットでもあります。
ダイビングに行った時は、岬の先端にある大瀬神社や神池など、ぜひ大瀬崎の観光も楽しんでみましょう。
大瀬神社(引手力命神社)
大瀬崎の岬の先には、海の守護神として古くから駿河湾漁民から信仰されてきた大瀬神社があります。
創建は白鳳13年(684年)とされ、引手力命(ひきてちからのみこと)を御祭神とする神社です。
お社にはたくさん天狗の彫刻が彫られ、天狗の下駄も置かれていることから、一部では天狗神社と呼ばれることもあります。
神池
大瀬崎には、伊豆の七不思議のひとつに数えられている神池があります。
岬の先端にある周りを海に囲まれた直径100m程の池ですが、数千匹の鯉やフナが生息している淡水池です。
海から数メートルしか離れていないのに、なぜ淡水なのかはいまだに解明されていません。
不思議な池ですね。
鯉にエサをやると、水面が大量の鯉で溢れかえるほど集まってきます。
ビャクシン樹林
大瀬崎には、国の天然記念物に指定された数130本ものビャクシン樹林があります。
ビャクシンが自然発生のまま、これほど群生しているエリアは非常に稀で、なかには樹齢が数千年と推測される老木も見られます。