夏の海水浴やシュノーケリングを楽しむ一方で、多くの人が気になるのがクラゲ対策です。特に水温が上昇する8月後半から9月にかけては要注意シーズン。刺されると痛みや不安が残り、せっかくの思い出が台無しになることも少なくありません。この記事では、子どもから大人まで安心して使えるクラゲ対策グッズを中心に紹介します。子ども用、大人用の違いや選び方のポイントも紹介するので、「何を準備すればいいのかわからない」という人も安心して読んでみてください。
クラゲ対策の重要性を知ろう

海の中でクラゲに刺されないようにする基本は
・クラゲを見かけても近づかない(触らない)
・肌の露出をできるだけ減らす
という2点です。
しかし、クラゲは水中で透明に近く、気づかずに触れてしまうことが多いのが実情。そのため、「クラゲを避ける意識」+「グッズによる予防」が不可欠です。
特に小さな子どもは泳ぎに夢中になり、気をつけるよう言い聞かせてもつい近づいてしまうことも。大人も油断して浮かんでいるときに腕や足に触れることが少なくありません。だからこそ、家族でしっかり準備して出かけることが、安全で楽しい海遊びにつながります。
子どもから大人まで!クラゲ対策グッズ

ここからは子どもから大人まで、家族みんなで使って欲しいクラゲ対策グッズを紹介します。
子ども対策グッズ
ラッシュガード・ウェットスーツ
クラゲ対策の基本は「肌の露出を減らすこと」。特に子どもには、全身を覆えるウェットスーツや長袖ラッシュガードがおすすめです。最近はUVカット機能つきも多く、日焼け防止にもなります。
・フルスーツタイプ → 全身を覆い安心感が高い
・セパレートタイプ → 着替えがしやすく、トイレも便利
ちなみにウェットスーツは身体が浮きやすく安全面にもとても良いアイテムです。
マリン(アクア)シューズ
マリンシューズは岩やガラスなどによる怪我の防止とともに、クラゲから足を守ることにも役立ちます。乾きやすく、靴底のあるマリンシューズを準備すると安心です。ビーチサンダルは脱げやすく石ころや砂が入って子どもが不快がることも。陸で走ったり遊んだりする場合もマリンシューズが快適です。
マリングローブ
水中でも滑りにくく、防水カメラも問題なく操作できるマリングローブ。あまり知られていませんが、子どもサイズの海遊び用手袋があり、海遊びや岩場での遊びの際に重宝します。嫌がる子どもも見受けられますが、お父さんやお母さんとお揃いのマリングローブにするなどして、着用を通常のものとして認識してもらいましょう。
大人用対策グッズ
長袖ラッシュガード・レギンス
大人もやはり肌の露出を減らすのが第一。ラッシュガードやレギンスを組み合わせれば、クラゲの触手が当たっても刺されにくくなります。元々はウェットスーツのインナー用でしたが、最近は水着の洋服として、海・川・プールの定番アイテムに。おしゃれなデザインでほとんどのものにUV対策が施されているのもうれしいポイントです。
ウェットスーツ・インナースーツ
しっかりと海に入るなら薄手のウェットスーツやインナースーツが安心です。特に長時間シュノーケリングなど水中観察をする人におすすめ。防寒効果もあるため、シーズン終盤の寒さ対策にも役立ちます。なお、インナースーツは上下に分かれていて、1mm程度のものが多く、着慣れない人にも使用しやすいでしょう。
クラゲ避けジェル・クリーム
塗るタイプのクラゲ対策グッズ。日焼け止めタイプがおすすめです。ただし、クラゲが攻撃してこない・刺してこないような成分が配合されているだけで、クラゲが近づいてこないわけではないので、注意しましょう。
家族で使える便利グッズ
水中マスク・ゴーグル
クラゲは見えにくいものが多いですが、マスクやゴーグルをしていると発見しやすくなります。特に子どもには「クラゲを見たら近づかない」という意識づけにも有効です。なお、鼻までおおうタイプの水中マスクを使用する場合は、必ずシュノーケルとセットで使用してください。水中マスクは鼻で呼吸ができない構造のため、水上でシュノーケルなしで使用すると水の誤飲や呼吸困難につながる危険性があります。
携帯用応急処置セット
刺されないように予防しても、万が一に備えて応急処置セットを持っておくと安心です。ピンセットや、中程度のステロイド入り塗布剤が役立ちます。
選び方のポイント・購入時の注意点

グッズを選ぶときに押さえておきたいのは、次の3つです。
1.サイズ感・フィット感
特に子ども用やサイズ選びが重要です。ゆるすぎると水が入って動きにくくなり、ぴったりすぎると着替えにくいので要注意。
2.素材・機能性
UVカット機能、速乾性、通気性などもチェック。海遊びは長時間になることも多いため、着心地や乾きやすさや快適さに直結します。
3.安全性・対象年齢
ローションやスプレーは、肌への刺激や年齢制限を確認。家族全員で使いたいなら「敏感肌用」や「子どもも使用可」と書かれたものを選ぶと安心です。
刺された時の応急処置・対処

どれだけ対策をしても、クラゲに刺される可能性はあります。万が一刺された場合は、慌てずに正しい処置をしましょう。
大事なポイントは3つ。
1.刺された箇所に触手がついていないか確認。ついている場合はピンセットで取り除く。
2.海水で洗い流す。真水、酢、アルコール類はクラゲの種類によっては逆効果になるため使用しない。
3.かゆみなど低刺激であればかゆみ止めなどを塗布。炎症がひどい場合はステロイド剤の入ったクリームを使用し、痛みや腫れがひどい場合は医療機関へ。
詳しい応急処置の方法は、こちらの記事で解説していますのでぜひ参考にしてください。
・子どもにはフルスーツやマリンシューズで安心感を
・大人にはラッシュガードやローション・クリームで効率よく
・家族で共有できる応急処置セットも常備
しっかり準備しておけば、怖がらずに海遊びを楽しむことができます。家族の安全を守りながら、夏の思い出を思いっきり満喫してくださいね。
ライター
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マリンスポーツのジャンルを得意としたwebライター。海遊びの楽しみ方やコツを初心者にも伝わるよう日々執筆活動中。スキューバダイビング歴約20年、マリンスポーツ専門量販店にて約13年勤務。海とお酒と九州を愛する博多女です。