夢のアウトドアガレージづくり!前回の外装編に続いて、第二弾となる今回は自分の特色を存分に出せる内装編です。内装次第でガレージ全体の雰囲気はガラリと変わるといっても過言ではありません。素材選びから作業のポイントなど、ぜひ参考にしてください!
ガレージ内装を決めるときに考えるべき4つのポイント
内装はガレージ全体の印象に大きく関わる重要な部分。言い換えれば、最も自分の色を出せる部分でもあります。ただし、見た目だけにとらわれてはいけません。ここでは、内装を決める計画段階で押さえておきたいポイントを紹介します!
テーマを決める
まずはガレージ内装全体のテーマを決めましょう。インダストリアルやヴィンテージ、アメリカン、ブルックリンスタイルなど、それぞれのテーマによって使用する壁材や仕上げ方が大きく変わってきます。
ちなみに筆者は、手持ちのキャンプギアとの相性を考えてインダストリアルスタイルを採用。OSB合板を壁材とすることで、いかにも「男の秘密基地」といったスタイリッシュな空間にしました。
テーマ設定は、ガレージ全体の雰囲気を左右する大切な作業です。見切り発車でガレージづくりをはじめても、おそらくスムーズにはいかないでしょう。SNSなどで情報収集するなどして、まずは自分の理想に近いスタイルを見つけてください!
用途を決める
ガレージの使い方によっても、内装に使用する材料は変わります。用途が収納のみであれば設備も最低限で十分ですが、ワークスペースとしても活用したいのであれば、ある程度の機能性は確保すべきです。内装デザインの計画段階で、使用目的はできるだけ明確にしておきましょう。
たとえば、細かな作業をするのであれば照明などの設備は最低限備えておくべきですし、居住性にこだわりたいのであれば断熱材などが必要となるでしょう。どんなガレージにするのかに加えて「なにをするのか」についてもぜひ考えてみてください。
予算を決める
内装材の価格は素材によって大きく異なります。安価なものでも施工は可能ですが、見た目や耐久性にこだわりたいのであれば、ある程度のデザイン性や機能性を備えた材料を選ぶべきです。また、内装をDIYで施工する際は、材料を加工するための道具も必要になります。その費用も忘れないようにしましょう。
費用を抑えることは難しい反面、こだわりだせば上限なく積み重なっていきます。まずは、理想と実際にかかる費用とのバランスをしっかりと見極めてください。
DIY技術と工具を確認する
理想の空間を自分の手で作り上げたい、という気持ちはわかりますがDIYに無理は禁物です。まずは、「やりたい」だけでなく「自分にできるか」という点もしっかりと考えましょう。
筆者の経験上、内装だけなら日曜大工程度の経験があれば、ほとんどの作業は対応可能だと考えています。ただし、専門知識や高度な技術が必要だったり、安全面の不安があったりする場合は、無理せず業者に依頼してください。
工具類については、のこぎりやドライバーなど、手動工具だけでも不可能とは言いません。ただ、効率や仕上がりのクオリティを考えると電動工具の使用を強くおすすめします。最低限、電動ドライバーだけは用意するべきでしょう。
断熱材の種類と特徴
ガレージに断熱材は、絶対に必要というわけではありません。ただ、居住性や作業のしやすさを考えるならば、最低限の断熱処理はするべきです。季節を問わず、快適に使用できる空間づくりのため、まずは代表的な断熱材の種類とそれぞれの特徴を理解しましょう。
耐水性・防音性に優れる「発泡ウレタン」
ポリウレタンフォームという素材でつくられ、耐水性・防音性などに優れた断熱材です。身近なものでいうと発砲スチロールですね。
大きくわけて、吹き付けタイプとボードタイプの2つの施工方法がありますが、吹き付けタイプの施工は素人には難しく業者作業になります。DIYには安価で加工しやすいボードタイプがよいでしょう。
コスパ重視なら!「グラスウール」
一般住宅でも広く使用されているグラスウールは、コストパフォーマンスの高い断熱材です。予算を抑えたい場合には有力な選択肢となります。軽量で扱いやすく、DIYでも比較的容易に施工できるでしょう。
水に弱いという欠点もあり、使用する際は防湿シートとの併用が必須です。また経年劣化により、なかのウール素材が徐々に沈降する場合も。この点には注意してください。
断熱性能や耐水性のバランス◎「スタイロフォーム」
別名「押出し発泡ポリスチレン」と呼ばれる機能性のバランスに優れた断熱材です。上記の発泡ウレタンの進化版といった感じですね。筆者のガレージではこれを使用しています!
スタイロフォームは発泡ウレタンに比べるとやや高額にはなりますが、気泡の密度が高いため断熱性能や耐水性は格段にアップしています。また、カッターナイフひとつで容易に加工できるのもポイント。DIYにおすすめの断熱材です。
ガレージ内装におすすめの壁材
壁材は、ガレージの内装全体の印象を決定づける重要なポイント。ただ、選ぶ際にはデザイン性だけでなく、壁材特有の機能性や施工のしやすさにも注目すべきです。以下、ガレージのDIYにおすすめの4つの壁材を紹介します。
丈夫でナチュラルな雰囲気「コンパネ」
コンクリートパネルの略称で、コンクリート打設時の型枠として使用される合板。木材を複数層に重ねて接着しているため、頑丈で耐久性が高いのが特徴です。加工もしやすく、DIYにも適していますよ。
壁材として、そのままでも木目の美しさによりナチュラルな雰囲気になるでしょう。ただ、コンパネの表面は比較的粗めです。費用は加算されてしまいますが、塗装や壁紙といった表面処理をあわせて行うことをおすすめします。
汎用性が高くコスパに優れる「SPF材」
北米産の3種類の常緑針葉樹を加工して作られ、加工がしやすくコスパにも優れたDIYにぴったりの木材です。白くなめらかな木肌が美しく、そのまま使用すれば北欧風の雰囲気に。好きなカラーに塗装すればアメリカンやヴィンテージ、ブルックリンスタイルまで幅広いスタイルを実現できます。
一方で密度が低いため、釘やビスを打つと割れやすいといった耐久面に関する欠点もあります。また、ものによっては反りやゆがみの大きい粗悪なものもあるので、購入の際には十分に注意してください。
リーズナブルで機能的「石膏ボード」
石膏を板状にして紙で包んだもので、価格が安く一般住宅にも広く使用されている壁材です。耐火性や断熱性、遮音性に優れているのが特徴。また、加工が非常にしやすく、カッターナイフでも簡単にカットできます。
ただし、石膏ボード自体はとても簡素な見た目であり、そのまま使用することはおすすめできません。コンパネと同様に、塗装や壁紙などとあわせて使用するのがよいでしょう。
扱いやすくアウトドアな雰囲気アップ「OSB合板」
木材チップを接着剤で固めて作った合板。比較的安価で入手しやすく、加工も容易でDIYでも人気の建材です。なんといってもその独特な外観が特徴で、壁にそのまま貼るだけでアウトドアな雰囲気がグッとアップしますよ。筆者のガレージでも採用しています!
OSB合板のデメリットについて、ネット上では「湿気に弱い」や「質感が粗い」といった口コミが見られますが、筆者はどれもとくに感じません。いかにもガレージっぽい見た目で、施工も簡単。筆者がもっともおすすめする壁材です!
ライター
SUGURU
キャンプ歴11年。アウトドアと家族を愛するパパキャンパー。ともに暮らす妻と2人の娘はインドア派。家族の機嫌をうかがいながら週末キャンプ・ギア収集を楽しんでいる。最近は、気軽に楽しめる「おうちキャンプ」で一味違った新たなキャンプスタイルを模索中。2019年には庭の物置をDIYでキャンプガレージに改装。お気に入りのギアに囲まれて過ごす「ガレージキャンプ」という新たな試みも行っている。