紅葉シーズンの沢登りを満喫しよう
紅葉山行プランPart4として最後に紹介するのは、静けさのなかで紅葉を楽しめる沢登りコースです。比較的人が少なく、自分のペースで変化に富んだコースを満喫できます。
沢筋をたどって歩き、上流部を目指す登山スタイルなので、眼の前に広がるのは手つかずの大自然!冒険心をかき立てられるところも、沢登りの魅力といえます。
ただし、沢登りは専門の知識や装備を必要とします。準備を万全に整え、無理のない計画を立てることが大切です。初めて沢登りに挑戦する人は、以下の記事を参考にしてみてください。
なお、以下のような山行プランもあるので、ぜひ自分に合ったスタイルを見つけて、紅葉を存分にエンジョイしましょう。
【紅葉山行プラン・Part1】本格登山と温泉を満喫!中級〜上級者向けの山3選
【紅葉山行プラン・Part2】ロープウェイでのんびり登山と絶景を堪能するコース5選
【紅葉山行プラン・Part3】名所巡りも楽しむ欲張り登山メニュー5選
紅葉が楽しめる沢登りルート3選
日帰りや1泊2日で紅葉が楽しめる、3つの沢登りルートを紹介します。
日帰り|【神奈川県】大山「春岳沢」
丹沢山地を代表する大山は、都心から約2時間とアクセスが便利です。美しい山容が特徴で、別名「雨降山(あめふりやま)」とも呼ばれています。
春岳沢の沢登りルート
コース概要 | 往路:約2時間30分 |
蓑毛バス停➡髭僧の滝➡三俣➡髭僧の滝➡蓑毛バス停 | |
紅葉時期 | 11月中旬〜下旬 |
問い合わせ先 | 秦野市役所「登山」 |
蓑毛バス停から三俣までの往復ルートは、短時間ながら、沢登りの醍醐味が味わえます。水量が豊富な春岳沢を進む日帰りコースです。入渓地点の髭僧の滝(ひげそうのたき)より先は、小滝が連続する光景とあわせて、秋色に染まる木々を楽しめるでしょう。
体力次第では、三俣からそのまま大山登山道まで登り、山頂を目指すのもGOOD。天気がよければ、富士山の眺望も期待できるイチオシのルートです。
なお、ロープを使用する箇所はほぼありませんが、滑りやすい岩の上を歩くため、渓流シューズやヘルメットなどの装備を忘れないでください。
春岳沢へのアクセス
- 公共交通機関の場合
小田急線「秦野駅」~神奈川中央交通バス「ヤビツ峠行」乗車~「蓑毛」バス停まで約32分 - 車の場合
東名「秦野中井IC」~蓑毛マス釣りセンター駐車場
※満車の場合は釣り客優先
■蓑毛マス釣りセンター駐車場 駐車台数:35台 駐車料金:1日1,000円(登山の場合) ※GW・お盆期間は登山者の駐車は不可 |
春岳沢の周辺の温泉
東学坊は、江戸時代より大山の参拝者を受け入れてきた歴史ある宿坊です。内湯と露天風呂があり、日帰り入浴も可能。沢登りで疲れた体を温めるのにぴったりです。沢登りルートの終着点、蓑毛マス釣りセンター駐車場から向かう場合、車で国道246号線を経由すれば、30分程度で到着します。
公式サイト:東学坊「お風呂」
日帰り|【大阪府】岩湧山の麓「千石谷」
標高897mの岩湧山の見どころは、秋になると黄金色に染まるススキの群生です。風が吹くといっせいに揺れる様子は、秋ならではの風物詩。自然豊かな岩湧山の麓で、沢登りビギナーにおすすめの日帰りルートを紹介します。
千石谷の沢登りルート
コース概要 | 千石谷ルート |
往路約4時間 | |
滝畑湖畔観光駐車場➡滝畑出合橋➡大滝➡滝畑出合橋➡滝畑湖畔観光駐車場 | |
紅葉時期 | 10月~11月初旬 |
問い合わせ先 | 河内長野市役所「岩湧山」 |
沢登りに興味がある人は、ぜひ「千石谷ルート」をチェックしてみましょう。滝畑の入渓点から、千石谷を大滝までさかのぼるコースは、沢登りのビギナーでも挑戦しやすい距離感です。
ルート沿いは樹木が豊かで、美しい彩りの紅葉を愛でながら、沢登りを満喫できるでしょう。また、標高差がほとんどないので、スムーズな遡行ができるところもGOOD!体力に余裕がある人は、大滝から岩湧山の山頂まで足をのばしてみてください。山頂には風になびくススキの大群が広がり、秋を感じる壮大な絶景を望めます。
なお、特別なクライミング技術は必要ありませんが、滑りにくいシューズやヘルメットはマストです。
千石谷へのアクセス
- 公共機関の場合
河内長野駅より南海バス「滝畑ダム」行きに乗車~「滝畑ダム」まで約45分 - 車の場合
国道170号線バイパス~滝畑ダム方面に南下~「滝畑湖畔観光駐車場」
■滝畑湖畔観光駐車場 駐車台数:25台 駐車料金:1,000円(17時まで) トイレ:あり |
千石谷の周辺の温泉
風の湯は豊富な種類のお風呂が魅力です。露天風呂・サウナ・電気風呂・炭酸泉などがあり、リフレッシュ効果抜群の温泉。下山後の駐車場からは、車で大阪外環状線・国道170号を通って、20分ほどで行けます。
公式サイト:風の湯 「河内長野店」
1泊2日|【山梨県・埼玉県・長野県】甲武信ヶ岳「笛吹川 東沢釜ノ沢」
甲武信ヶ岳は日本百名山のひとつで、山梨県・埼玉県・長野県の3県にまたがる山です。標高は2,475mで、バリエーションに富んだコースが人気。紅葉シーズンは西沢渓谷を起点に、1泊2日で沢登りと山頂を目指すルートがおすすめです。
釜ノ沢東俣の沢登りルート
コース概要 | 【1日目】笛吹川東沢釜ノ沢ルート(約7時間30分) 西沢渓谷駐車場➡乙女の滝➡釜ノ沢出合➡両門滝 |
【2日目】甲武信ヶ岳~徳ちゃん新道~西沢渓谷(約8時間50分) 両門滝➡甲武信ヶ岳山頂➡木賊山➡徳ちゃん新道➡西沢渓谷駐車場 |
|
紅葉時期 | 10月中旬~11月上旬 |
問い合わせ先 | 山梨市観光協会公式サイト「西沢渓谷」 |
笛吹川東沢釜ノ沢ルートでは、沢登りならではの魅力を満喫できます。とくに、壮大なスケールの「千畳のナメ」や、左右から30mの落差で流れ落ちる「両門ノ滝」は必見!紅葉シーズンには鮮やかな色であふれ、圧倒される美しさへと変わります。
初日は西沢渓谷入口から入山し、釜ノ沢出合を目指します。「両門滝」を越えたあたりで、ビバークするとよいでしょう。天候がよければ、甲武信ヶ岳の山頂から富士山やアルプスなど、多くの名峰を望めます。
なお、西沢渓谷から山頂までの標高差は1,200m以上あります。泊りとはいえ、時間を要するルートなので、余裕をもったスケジュールを立てましょう。秋の日の入りは早いことも考慮してください。
釜ノ沢東俣へのアクセス
- 公共機関の場合
JR「山梨市駅」から山梨市民バス「西沢渓谷線」乗車~「西沢渓谷入口」まで約60分 - 車の場合
中央道「勝沼IC」~「西沢渓谷市営駐車場」まで約40分
■西沢渓谷市営駐車場 駐車台数:60台 駐車料金:無料(紅葉の時期のみ有料) トイレ:西沢渓谷入口付近にあり ※「道の駅みとみ」北側駐車場(200台)も利用可能 |
釜ノ沢東俣の周辺の温泉
白龍閣は西沢渓谷最寄りの登山口近くにあり、立ち寄るのに便利なロケーションです。車なら、西沢渓谷の市営駐車場から10分ほどで到着。日帰り・宿泊どちらにも対応しており、100%掛け流しの自家温泉を堪能できます。
公式サイト:白龍閣
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。