カワハギの特徴
カワハギは釣れる時期と釣れない時期が、比較的はっきりしている魚です。また、近い種のウマヅラハギとよく似ていて、初心者では見間違ってしまうことも。そこで、釣りにトライする前にまず、カワハギの生態や特徴をしっかり把握しておきましょう。
カワハギの生態
カワハギはフグの仲間で、基本的に東北地方から南のほうで見られる魚です。北海道でもたまに釣れることがあります。名前のとおり、つるっと皮がむけるので調理しやすい魚です。
体はひし形のような形状をしていて、背びれの前にトゲがあります。また、オスは背びれの先端が糸のように長く伸びているため、オス・メスを簡単に見分けられます。
カワハギの釣期
陸から釣るなら、夏から初冬くらいまでが、カワハギの釣期です。カワハギは暖かい時期には堤防のすぐそばまで寄ってきます。しかし寒くなると、水深のあるところまで移動します。そのため、船釣りの場合は、冬でもカワハギ釣りを楽しめるでしょう。
カワハギとウマヅラハギの違い
カワハギとよく似ている魚がウマヅラハギです。画像のように、ウマヅラハギはカワハギと比べて長細い体型。体の模様もカワハギとは異なるので、すぐに見分けられます。釣れる場所は同じで、カワハギを狙っていると、外道で釣れることも多いです。
カワハギ釣りの仕掛けは?
カワハギは専門で狙う釣り方も人気ですが、ほかの魚を狙うついでにカワハギも狙う、という釣り方もあります。カワハギ釣りには、以下のような仕掛けがあります。
- 基本の仕掛け「胴付き釣り」
- 簡単に釣れる「引っ掛け釣り」
- ほかの魚も狙える「サビキ釣り」
- 外道で釣れる「投げ釣り・ウキ釣り」
上記について具体的に説明します。
基本の仕掛け「胴付き釣り」
カワハギ釣りでいちばんポピュラーな仕掛けが胴付き釣りです。一般的な胴付き仕掛けではなくカワハギ専用の仕掛けを使います。
カワハギ専用の胴付き仕掛けは、針掛かりしやすいハゲ針を使用。幹糸から垂らすエダスの長さが短いのが特徴です。これは餌取り名人と呼ばれるカワハギの、微妙なアタリを的確に竿先に伝えます。素早いタイミングで合わせられるように、こういった仕掛けを使用しましょう。
簡単に釣れる「引っ掛け釣り」
引っ掛け釣りは、カワハギ釣り専用の独特な仕掛けを使います。針のついたエサを食わせるのではなく、撒き餌で寄せたカワハギを大きな針でしゃくって、体に引っ掛けて釣り上げる方法です。
これなら、釣りの腕はさほど関係なく釣れます。どうしてもカワハギの釣果を持ち帰りたい方は、エサ釣りと並行して試すのもよいでしょう。
ほかの魚も狙える「サビキ釣り」
カワハギはサビキ釣りの外道としても、結構かかってきます。サビキで釣るなら、アクションをいろいと工夫する努力が必要です。向こう合わせやスレで釣れるときもあるので、初心者でも楽しめるのが魅力。
しかし、サビキでのカワハギ釣りは、カワハギだけではなく小アジや小サバなど、ほかの魚も大量に釣れます。そのためカワハギ狙い専門よりも、いろいろな魚を釣りたいという方に向いている釣法です。
外道で釣れる「投げ釣り・ウキ釣り」
投げ釣り・ウキ釣りをしていても、カワハギは外道でよくかかってきます。シーズン中なら普通に投げ釣り、ウキ釣りをしていても、釣れる確率がとても高い魚です。カワハギをたくさん釣りたいなら、胴付きのほうがよいでしょう。
カワハギ釣りの道具について
カワハギ釣りは、100円ショップに売っている竿や普通の針でも釣れます。ただし、もっと釣果を上げたいと思うなら、竿や針にもこだわったほうがよいでしょう。
最もこだわりたい「竿」
食い込みがよくなる、穂先のやわらかい竿がおすすめです。カワハギ釣りは、合わせのタイミングにコツがいるので、かかり釣り用の竿(イカダ釣り用の短いチヌ竿)や、穂先が軟調のコンパクトロッドがよいです。
穂先が硬いと、エサをくわえたカワハギが違和感を感じやすいのが難点。エサを飲み込まず、吐き出してしまう可能性が高まります。穂先が軟調の竿を使うことでカワハギの食い込みがよくなり、釣果もさらに上がります。
カワハギに適した「専用のハゲ針」
おちょぼ口でエサをついばむカワハギに合わせた、専用の針を使います。一般的な針では、なかなかフックしにくいので、カワハギの口にうまく刺さる、ハゲ針がよいでしょう。ハゲ針は全体的にかなり開いた形状で、針先が内側に曲がっています。カワハギメインの釣りなら使用したい針です。
成果を上げる「集魚板(集寄)」
集魚板は好奇心が強いカワハギの性格を利用して、カワハギを寄せ集めるために使用される小道具です。使わなくても問題ありませんが、釣果アップしたいなら試してもよいでしょう。
カワハギ釣りに使用するエサ
好奇心旺盛なカワハギには、いろいろなエサを使用できます。
基本のエサ「ゴカイ類」
ゴカイ類はエサ持ちがよいため、エサ取りがうまいカワハギにはぴったりです。青イソメやマムシ(本虫)などが使われますが、安価な青イソメでじゅうぶんでしょう。
安価で食いもよい「アサリ」
カワハギはアサリなどの貝類が大好物です。アサリを使用する場合、もちろん生きているアサリを使用してもよいのですが、スーパーなどで市販されているボイルアサリでもよく釣れます。
ボイルアサリも、そこそこエサ持ちがよいのが特徴です。一袋買えば、何度か釣行できる量があります。エサ代を節約したい場合や、ほかのエサが入手できない場合に最適です。
入手しやすい「エビ・オキアミ・アミエビ」
エビ類やオキアミでもカワハギは釣れます。また、アミエビは撒き餌に適したエサです。エビ類をエサにする場合は、撒き餌を使うほうが釣果は上がるでしょう。
釣果が上がる「練りエサ」
市販の練りエサには、アサリのエキスを配合したものがあります。アサリはカワハギの好物。前述のとおり、撒き餌にはアミエビを使ってもよいのですが、釣果を上げたい場合はこういった撒き餌を使用するとよいでしょう。
カワハギ釣りの釣り場ポイント
カワハギ釣りはポイント選択も釣果を左右する重要な要素です。
基本のポイント「岸壁の際」
基本的な狙い目ポイントは、堤防の岸壁の際です。貝などがびっしりと付いているため、いろいろな生き物が集まってきます。カワハギも岸壁の際付近でエサを探していることが多く、第一に狙ってみたいポイントです。
有望なポイント「カケアガリ」
釣り場の海底の様子をあらかじめ知っているなら、カケアガリ付近も有望なポイントです。カケアガリは海底が急に深くなっている部分で、エサとなる貝やエビ・カニなどの生き物が、多く生息しています。
カワハギを釣るコツ
カワハギは初心者でも楽しめる釣りですが、釣果を上げようと思えばそれなりのコツが必要です。
必勝テクニック「合わせのコツをつかむ」
カワハギ釣りで最も重要なコツが、エサをついばむカワハギに、タイミングよく針掛かりさせることです。竿の穂先が動いたときに、いろいろなタイミングで合わせを入れてみましょう。体でコツをつかんでいくしかありません。
釣果が変わるコツ「誘いをかける」
あまり釣果が上がらないときは、仕掛けを少し動かして、カワハギの好奇心をそそるのもよいでしょう。仕掛けを少し上げたあと、軽く落とし込んだりするなどです。動きにつられて、カワハギが針掛かりすることも少なからずあります。
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
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