コーヒーの2050年問題への対策
2050年以降も今と変わらずおいしいコーヒーを飲みつづけるためには、早急になんらかの手を打つべきときにきています。企業・社会が取り組む対策と、わたしたち個人でもできる対策を確認してみましょう。
企業・社会ができる3つのこと
コーヒーの2050年問題にむけた、企業や社会の取り組みを紹介します。
①新しい品種を改良する
世界的なコーヒー栽培の研究機関、「World Coffee Research(WCR)」が、コーヒーの品種改良の計画を進めています。
コーヒーは世界的な需要があるにもかかわらず、研究や保護が遅れている農作物です。WCRの2019〜2020年のレポートによると、たとえばイチゴは、新品種を保護する国際同盟に登録されている数が3,442種。一方、コーヒーはわずか52種しかありません。
そのため、WCRは病害虫や気候変動に強く、おいしいコーヒーの品種改良に努めています。日本でもキーコーヒーやスターバックスなどが協力して開発を進めていますよ。
出典:World Cofee Research「コーヒーの確かな未来に向けて共同研究を推進する」
②代用コーヒーを開発する
コーヒー豆に代わる原料でつくられる、代用コーヒーの開発が進んでいます。本物のコーヒーではないものの、コーヒーの風味が楽しめる飲料として注目されていますよ。
具体例としては、たんぽぽの根から抽出されるたんぽぽコーヒーや、チコリの根を焙煎してつくられるチコリコーヒーなどがあります。ほかにも、玄米や大豆からつくられた代用飲料も販売されるなど、コーヒーに代わるものの開発が進んでいます。
③地球温暖化への対策をする
コーヒーの栽培環境を悪化させる、地球温暖化への対策は必要不可欠です。コーヒー業界での例を挙げると、捨てられていたコーヒー豆のかすを、バイオ燃料に変える取り組みをおこなっている企業もあります。廃棄物を燃やすときのCO2の排出量が減らせるとして、期待されていますよ。
個人でできる4つのこと
世界的に懸念されているコーヒーの2050年問題ですが、一人ひとりの個人ができることもあります。すぐに始められることから、実践してみてはいかがでしょうか。
①エネルギーを無駄にしない
限られた資源を有効につかうことは、地球温暖化を防ぐために欠かせない行動です。たとえば、電車やバスなどの公共機関を利用するのもひとつ。明かりをこまめに消すなど、家庭での節電も省エネの基本ですね。
ちょっとした配慮の積み重ねがエネルギーの節約につながり、温暖化の抑制に貢献できるでしょう。
②プラスチック製品をつかわない
プラスチック製品をつかわないことも、温暖化を抑える対策になります。なぜなら、プラスチックの生産や焼却のために、大量のCO2が放出され、温室効果ガス発生の原因になるためです。
生活のなかでプラスチック製品をつかわない方法はさまざま。具体策としては、レジ袋はもらわないなどが挙げられますね。ほかにも、タンブラーやマイストローをもち運ぶなど、ちょっとした工夫から実践できます。以下の記事も参考にしてみてください。
「プラスチックフリーな生活は実践できる!日常での取り組み例とは?」
③代用コーヒーを飲む機会を増やす
前述の代用コーヒーを飲むのも、2050年問題に貢献できる方法です。従来のコーヒーに対する需要を減らせば、供給量とのバランスを保ちやすくなるでしょう。
代用コーヒーはノンカフェインのため、夜でも気軽に飲めるのがよいところです。また、穀物や野菜を原料とする代用コーヒーは、美容や健康への効果が期待できるものも開発されていますよ。
④フェアトレードのコーヒーを選ぶ
コーヒー農家の減少に歯止めをかけるために、フェアトレードのコーヒーを選ぶのも個人でできることです。フェアトレードのコーヒーは、発展途上国の生産者から公正な価格で取り引きされたもの。農家の安定した生活と良質なコーヒーを守ることにつながります。
この記事を書いた人
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。