レンメルコーヒーは、焚き火を熾し、やかんでコーヒーを煮出して飲むという、昔ながらのスタイルを提唱しているブランドです。そんなレンメルコーヒーの中心人物であるマーカス、ロルフ、メリンダの3人が来日。
運良くお会いする機会があったので、レンメルについてちょっとだけインタビューしてみました。
「Lemmelkaffe レンメルコーヒー」とは?
スウェーデンの北部、サンタクロースが住むと言われているラップランド地方。
その中心に位置するイェリヴァーレという町に、「Lemmelkaffe(レンメルコーヒー)」はあります。
シアトル系、サードウェーブなど近代的なスタイルのコーヒーが飽和している中、レンメルコーヒーが提唱するのは、焚き火にかけたやかんに粗挽きの豆を直接入れて煮出すという、スウェーデンに古くから伝わるコーヒースタイル。
このコーヒーは「フィールドコーヒー」と呼ばれ、主に猟師など山仕事の人々が仕事の合間に飲んでいたものなんだそう。
失われつつあるこのフィールドコーヒーを現代に復活させたのが、レンメルコーヒーです。
レンメルコーヒーの飲み方
自然の中でコーヒーを楽しむことを最も大事にしているレンメルコーヒー。
コーヒー豆のパッケージには、このような説明文が記載されています。
フィールドコーヒーは、砂糖もミルクも入れません。
目の前に広がる自然、焚き火の音、コーヒーの匂い、野性的な風味、五感で味わうスペシャルなコーヒーです。
レンメルコーヒーでは専用のコーヒー豆の他、煮出し用のヤカンやマグ、アパレルなども販売しています。
レンメルコーヒーの誕生ストーリー
レンメルコーヒーの「レンメル」とは、北極圏に生息しているフワフワのネズミ「レミング」のこと。
ある日、創業者のマーカスが姉のメリンダ 、友人のロルフと一緒にフィッシングトリップに出かけたとき、騒々しいレミングたちに出会いました。
レミングたちの声をよく聞いてみると、なぜか「コーヒー!」と叫んでいます。
不思議に思って彼らの後をついて行くと、そこではレミングたちがせっせとコーヒー豆をローストしていました。
彼らは、「最初のレミングがアフリカでコーヒー豆を発見して、スウェーデンに持ち帰った。そして、寒いスウェーデンの気候の中で、レミングの体温によってコーヒー豆がローストされたのだ」と言います。
それ以来、レミングたちは何度もアフリカに行っては豆を調達し、スウェーデンでローストしているんだそう。
レミングたちと親しくなったマーカスは、このダークローストコーヒーを世界中に紹介するために「レンメルコーヒー」を立ち上げたんだとか。
サンタクロースの住む国らしく、なんとも幻想的でユニークなストーリーですね。
ただし、この起源のお話は常に異なるため、本当のことなのかどうかは謎に包まれています。(笑)
マーカス&ロルフにプチインタビュー
熱心なフライフィッシャーでもあるマーカスとロルフ。
釣りに対する熱意は深く、時にはヘリで山奥に降り立ち釣りをすることもあるほど。
そんな彼らが先日来日し、美しいイワナとヤマメを狙いにはるばる東北までやってきました。
いつも20インチ級の大きな魚をターゲットにしている2人の眼に、日本の渓流はどのように映ったのでしょう。
釣りのあとにお会いする機会があったので、レンメルコーヒー、日本での釣りについて聞いてみました。
—レンメルコーヒーはいつからやってるの?
2012年からだよ。
—始めたきっかけは?
某シアトル系コーヒーチェーンが入ってきてから、みんな手軽にコーヒーやラテを飲むようになったけど、そういうのはもううんざりしてる。
そんなファストフード的なものじゃなく、もっとスローな、もともとスカンジナビアに伝わる、焚き火を作って、おしゃべりをして、ゆっくりコーヒーを楽しむ「フィールドコーヒー」というカルチャーを守りたいと思ったんだ。
—お父さんやおじいさんもフィールドコーヒーを飲んでた?
もちろんそうだよ。
フィールドコーヒーは特にフライフィッシャーが飲むことが多い。
川のそばに座って、ライズを待つ間にコーヒーを煮出して飲む、そういうカルチャーなんだ。
—レンメルコーヒーはスウェーデンで有名?
スウェーデンの北部にはフライフィッシャーが多いから、レンメルコーヒーはポピュラーなんだけど、そもそもあんまり人がいない(笑)
—スウェーデン人は世界一コーヒーを飲むって本当?
スウェーデンは2位で、フィンランドが1位。
でも、みんな1日に何杯もたくさん飲むよ。
アメリカンみたいに薄いのじゃなくて、ストロングなやつね。
もちろんブラックで。
—フィールドコーヒーを飲むときはおやつも食べるの?
家で飲む時はビスケットやシナモンロールでFika(フィーカ=甘いお菓子とともにコーヒーを飲みながら会話を楽しむスウェーデンのコーヒー文化)するけど、フィールドでは甘いものは食べないよ。
フィールドコーヒーのときは、トナカイのジャーキーを一緒に食べる。
自然の中でのコーヒーを楽しむから、自然を感じられる食べ物がいいんだ。
あと、コーヒーに合うチーズも食べるよ。
—ロルフが被ってるキャップに書いてある数字(15-12-05)はなに?
これにはすごいストーリーが込められてる。
実はこの日に、コーヒーをロケットにのせて宇宙に打ち上げたんだよ(笑)
で、戻ってきた豆を回収して、「宇宙に行ったコーヒー」って売り出したんだ。
全く売れなかったけどね(笑)
—日本の渓流はどうだった?
小さい川は本当に難しかった。
石に隠れてのキャストがとてもハードだったよ。
魚はすごくシャイで、すぐ居なくなっちゃうし。
でも、いつもやっているような大きい川では体験できないことだね。
尺イワナを釣るのはすごく大変ってことが分かったよ!
ストイックな一面がありながらも、北欧らしい柔らかい空気感をまとったチャーミングなレンメルチーム。
翌日の釣行最終日は、ロルフが見つけたヤマメをマーカスがサイトで釣るというナイスなキャッチで締めくくり、東北でのフライフィッシングを存分に満喫できたみたいです。
また、渓流の水でフィールドコーヒーを作って、仲間と味わったんだとか。
彼らが手がけるレンメルコーヒーの製品はこちらで取り扱っています。↓
クリエイティビティが炸裂しているレンメルコーヒーのYOUTUBEチャンネルや公式サイトも是非チェックしてみてくださいね。
スウェーデンの古くて新しい文化を、あなたも取り入れてみてはいかが?
ライター
Greenfield編集部
【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。