※当メディアはAmazonアソシエイト、楽天アフィリエイトを始めとした各種アフィリエイトプログラムに参加しています。
ロードバイクに初めて乗った方は、「乗りにくい」という印象を持つでしょう。ロードバイクはスポーツのための乗り物なので、ある程度練習が必要なのです。今回はロードバイクが乗りにくいと感じる方のために、まずやってほしい3つの練習方法をご紹介します。

安全なロードバイクの乗り方

ロードバイク 乗り方

ロードバイクの基本的な乗り方を紹介していきます。普通の自転車とは異なり、なにも考えずに乗ると転倒してケガを負う可能性もあります。また、初心者が間違えたまま覚えないための具体的なコツもご紹介します。

ハンドルの持ち方

ロードバイクの大きな特徴はドロップハンドルを装備していることです。「ブラケット」「下ハン」「上ハン」と、さまざまなポジションを取れますが、 活用できればレースからロングライドまで、より速く・楽に走れるようになります。

まずは、最も基本的なポジションのブラケットポジションに関してです。最ももつシーンが多く、さまざまな状況に対応できるオールランドかつ基本的なポジションです。

小指と薬指をブラケットとハンドルの間に入れておき、人差し指と薬指を軽くブレーキレバーにかけておきます。肘を伸ばし気味にしてあげると、より呼吸が楽になって、リラックスして走れます。

次に、下ハンドル部分を握るポジションです。サイクリングの場合は路面が荒れた状況や下りで使うと有効な持ち方で、小指をしっかりと握るのがポイントです。

やや肘を伸ばし気味にしているパターンや、肘を深く曲げて前傾をより深めるパターンなど、バリエーションがあります。前傾が深くなるので目線が下を向きがちになりますが、安全のためにしっかりと前方を見るよう注意しましょう。

そして、上ハンドルは最も上体が起きて呼吸が楽になり、とくに上りでリラックスして走りたいときに使う持ち方です。

加えて、親指をハンドルバーの内側へ入れて握るのもポイントです。指を外側へ出すと、段差や衝撃で手が外れやすくなります。

親指を内側に入れるとハンドルを握りこみすぎてしまうので、そうならないようにも注意してください。

ペダリング

普通の自転車だとペダルは「踏む」というイメージを持たれている方が多いと思います。しかし、効率的なペダリングというのは「踏む」のではなく「回す」のが重要です。

具体的には、ペダルの回転を時計に見立てたときに、一番力が入るのが1時から4時方向にあるタイミングといわれています。

「踏む」ペダリングというのは、この部分だけに力を集中させることですが、それではかなり効率が悪いのです。

一番力が入る部分でペダルをしっかりと踏み込みながらも、それ以外の部分でも足をスムーズに動かして、キレイな円運動を描くように漕いでいくのが理想的といえます。

実際にロードバイクのペダルを漕ぐときには、一生懸命力を入れて「漕ぐ」のではなく、スマートにきれいに回すことを意識してみましょう。

ロードバイクのペダリングでは「引き脚」という言葉をよく聞くでしょう。これは、ペダルが5時〜7時のあたりを通過するときに、後ろに引くような動きをするという内容です。

ですが、結局のところきちんと反対側の脚で高い位置から踏めていれば、引き脚をしなくても勝手に脚は5時〜7時を通過して、さらにそこから上がっていきます。逆に、0時の高い位置から踏めていない場合、引き脚の動作をしなければなりません。

よって、無理に引き脚を意識するよりは、より高い位置からきちんと脚を伸ばせるようにすることを意識してみましょう。

正しい姿勢

ロードバイクに乗っているときに正しい姿勢を保つことは、走行時の快適性や効率性に大きな影響を与えます。

考えるべき部分はいろいろとありますが、まずはサドルの位置に注目しましょう。サドルの高さは、足が一番下になったときにほんの少し膝が曲がる程度が適切です。

高すぎると腰痛や膝の負担が増え、低すぎると力の伝達や効率が悪くなります。また、サドルの前後位置は体重のバランスが取れている状態でありながら、腰や股関節に負担をかけない位置が理想的なので、適切な位置へ調整しましょう。

次にハンドルの高さです。ロードバイクでは、ハンドルが低めに設定されています。ただし、まだ扱いに慣れていない初心者の方は、適度なハンドルの上げ下げを行いながら無理なく快適な姿勢を保つのが重要です。

ハンドルの高さは、背中がまっすぐに伸びている状態で、肩や首の疲れを最小限に抑えられるポジションを探しましょう。

また、上半身と下半身のバランスを取るのも重要です。体重を均等に乗せることで、前傾姿勢を維持しつつも、過度な負荷をかけずに走行できます。背中は緩やかに曲げ、腕は軽く曲げ、肩はリラックスさせましょう。

ロードバイクは、普通の自転車と比べて乗車姿勢が前傾になります。そのため、ペダルに座っているお尻だけではなく、上半身にも体重がかかります。

この特徴を知った上で、基本的な乗車姿勢としてはハンドルを持ったときに肘が自然と曲がる程度とし、背筋は意識して延ばすようにします。

また、前傾姿勢をとった状態で前を見ようとすると、首が上方向に曲がったような形になります。この姿勢で長時間走るとかなり疲れるので、できるだけ首を真っ直ぐに近い状態にしたうえで、前が見えるような姿勢を取るのも大切です。

正しい姿勢を保つためには、柔軟性や体力の向上も大切です。ロードバイクに乗る前にストレッチや筋力トレーニングを取り入れることで、姿勢をサポートする筋肉を鍛えられ、余裕を持ってロードバイクを操作することにつながります。

以下の記事では、ロードバイクの姿勢について詳しく解説しているので参考にしてくださいね。

関連記事:ロードバイクの能力を最高に引き出すヒントは姿勢!正しい乗り方を伝授!

関連記事:ロードバイクの基本姿勢「エアロポジション」ってなに?エアロポジションを習得しよう!

ロードバイク初心者の練習にありがちな3つのあるある

ロードバイクの初心者にありがちなことをまとめていきます。ロードバイクに限らず、初心者はいろいろな失敗を重ねながら段々と詳しくなっていくものですが、なかでも初心者が陥りやすい失敗や抵抗を感じやすいことをまとめていきます。

服装への抵抗感

サイクルウェアを身に纏って走るサイクリストやプロ選手を見たことのある方は、ピチピチでピタピタのウェアを一番最初にイメージされるかと思います。

自転車を始めたばかりの初心者にとっては、今まで着た経験のないウェアであるために「本気っぽくなってしまうのではないか」という感想やイメージを持たれている方も多いでしょう。

サイクルウェアがピタっとしたデザインになっている一番の理由は、空気抵抗の軽減です。自転車に乗ったときに強く感じる風がもたらす影響は、スピードが上がるほど大きくなっていきます。

ロードバイクをはじめとして、スピードが出るスポーツ自転車では空気による影響をかなり強く受けます。空気抵抗はそのままペダルを回す上での重さとなり、空気抵抗が強ければ強いほどペダルは重く、速度も下がり体は疲れてしまいます。

空気抵抗の多い衣服を着ていた場合、服が風でバタつくことで疲労感も必要以上に増してしまうので、楽しむはずのサイクリングにストレスが生じます。そのため、タイムを争う競技ではもちろん、普段のサイクリングを楽しむ場合でもピタっとしたデザインのサイクルウェアが活躍するのです。

街中をのんびり走ってカフェに立ち寄ったり、観光を楽しんでみたりという乗り方がメインなら、必ずしもサイクルウェアを選択する必要はありません。多少ゆったりとしたシルエットのウェアや、普段着風のデザインのウェアも増えているので、自身のライドスタイルにあわせて選択をしてもよいでしょう。

おすすめのサイクルウェアは「Morethan カジュアル半袖サイクルジャージ」です。熱反射、吸汗速乾、抗菌防臭、UVカットなど機能性に優れ、ペダリングのしやすい3D立体縫製でフィット感も良好です。

隠れ式バックポケット付きで携帯電話や財布など、ちょっとした小物入れとして便利に使えます。カジュアルなデザインで、様々な場面で着られるウェアとしてイチオシです。

Morethan カジュアル半袖サイクルジャージ
Morethan カジュアル半袖サイクルジャージ

 

パンクが多い

初心者に限らず、ロードバイクに乗っていて怖いのがパンクです。ロードバイクはタイヤが細く、空気圧も高いため、パンクしやすいという特徴があります。

スポーツバイクの標準的なタイヤのサイズはクロスバイクでは28C、ロードバイクでは25Cが一般的です。クロスバイクの28Cのタイヤよりも、ロードバイクの25Cのタイヤの方が細くなっているとわかります。

タイヤが細くなるとタイヤ内のチューブに含まれる空気の量が少なくなり、クッション性が低くなるために凸凹に弱くなり、太いタイヤに比べてパンクしやすくなるというわけです。

ロードバイクなど、スポーツ系バイクのパンクに関して必ずといっていいほど出てくるのが「空気圧の管理」と「段差への対応」です。 パンクの原因のほとんどは、このどちらかが原因といっても過言ではないでしょう。

自分の手でパンク修理をすることはできるのですが、初心者だとこれがうまくできずに、走り出してからすぐにまたパンクしやすくなります。

ママチャリの場合は一か月以上空気を入れなくても走れるものですが、ロードバイクに使われている細いタイヤの場合はそういうわけにはいきません。23Cタイヤなら3日に一度、28Cタイヤなら1週間に一度くらいの頻度で空気を入れて、空気圧を適正に管理しましょう。

段差への対応に関しては、基本的には避けることでパンク回避につなげられます。

どうしても段差を避けられない場合は、スピードを落として体重を抜かしながら乗り抜ける、という乗り方を徹底した方がよいでしょう。

前輪が段差に乗り上げるタイミングで、体重を後ろに移動させて前輪に負担が少なくなるようにします。、そして前輪と同じように、後輪が段差に乗り上げるタイミングで、体重を前に移動させて後輪タイヤの負担が少なくなるようにする乗り方です。

タイヤにも自転車にも優しい乗り方を心掛けることでパンクのリスクも減らせます。

サドルとハンドルの差が大きい

ロードバイクの見た目として、サドルを高く、ハンドルを低くして落差を付けるとかっこよく見えるという特徴があります。

プロ選手のバイクはハンドルが低く設定してあるので、それを見習ったという方も少なくないでしょう。ですがそれは、そのポジションで無理なく走り続けられるからです。

ハンドルを下げて前傾姿勢を取るのには空気抵抗を少なくする効果もありますが、始めから高低差をつけすぎるとハンドルに寄りかかる乗り方となり、適切な乗り方とはいえません。初心者ともなればなおさらで、慣れると矯正するのが難しくなってしまいます。

また、サドルを高く設定してハンドルを下げすぎると、胸が締め付けられて呼吸がしにくくなるというデメリットもあります。

こうした理由から、ロードバイク初心者ならハンドルとサドルの高低差をあまり付けないポジション設定からスタートするのを推奨します。

プロのサイクリング選手も、体幹の筋肉が充分にできていないシーズン始めはハンドルを高めに設定しておいて、体幹が鍛えられていくにつれて徐々に下げていく方が多い傾向です。

ロードバイクの走り出しの練習

ロードバイク 練習

まずはロードバイクで走り出す練習をしましょう。スムーズに走り出して、スピードに乗ってしまえばバランスをとりやすくなります。

慣れればなんてことない動作ですが、バランスよく漕ぎ出せないとフラフラした走り出しで、自分も並走する車も不安な思いをしてしまいます。

まずは走り出しをしっかりと練習しましょう。

関連記事:ロードバイクは練習が必要!?初心者がまず行うべき3つの練習

まずはトップチューブで乗る練習

ロードバイクはサドルに座ると足がつかないので、かなりバランスがとりにくくなってしまいます。

なので、なれるまではフレームのトップチューブ(サドルからハンドルまで伸びているパイプ)の上にまたぐようなスタイルから乗り始めましょう。

トップチューブをまたぐ形であれば両足がつくので、トップチューブに乗ったままペダルに体重をかけて、スーッと走り出しましょう。最初のうちはスムーズに走り出す感覚をつかむために、ひと漕ぎで5mほど走って、サドルに座らずに止まる練習がおすすめです。

惰性で走ってシッティング

スーッと乗り出せるようになったら、サドルに座る姿勢(シッティング)に移る練習をしましょう。

むずかしく考えずに、トップチューブにまたがって走り出し、立ち漕ぎ姿勢のままお尻を後ろにずらせばシッティングの完成です。

あらかじめサドルの位置がしっかり調整されていれば、自然と座りやすい位置に落ち着くはずです。

ビンディングを使用している方は、走り出すときに片方のペダルをはめ、シッティングの姿勢になってから焦らずもう片方のシューズを固定すればOK。

降りる練習で恐怖心軽減

初心者だと、乗る時より降りるときに恐怖心を感じるという方も多いかもしれません。

それもそのはずで、タイヤの大きなロードバイクでは、低速になったとたんにバランスがとりにくくなるからです。

また、シッティングだと片足しか付けないため、自分から自転車を倒し、足を付かなければいけないので、恐怖心も強くなります。

このときも乗るときと同じく、立ちこぎの状態でトップチューブの上に体幹をずらしておけば、降りたときに両足を付けるので恐怖心は少なくなります。

走り出しの練習でシッティングしないで降りる練習をしておけば、このときも同じ感覚でスムーズに止まることができます。

体幹を使って疲れにくく

ストップアンドゴーや乗り降りに慣れてきたら、走っている途中に気を付けるべき点に意識を向けてみましょう。

ライディングフォームは非常に大切で、ハンドルに寄りかかり過ぎると手に荷重がかかり過ぎて、路面からの振動をダイレクトに身体で受けます。

短時間なら耐えられますが、長時間乗ると手だけではなく肩や首、さらには身体全体にも疲労が蓄積します。走行中に余計な疲労を蓄積しないためにも、体幹で自転車に乗る必要があります。

腹筋や背筋などの体幹を使って、上体を支えるように乗れるようになると、手にあまり荷重をかけずに乗れます。

体幹が安定していないと体もぶれてしまい、ペダルをこいでも力がきちんと伝わりません。

しかし、体幹を強化すれば体が安定するので、足・お尻の力がしっかりペダルに伝わります。自転車をさらに速く力強くこげるようになるため、余計な力をかけずに運転できます。

走行中、お腹と背中に力を入れて乗るのを意識することで、次第に自転車に必要な体幹が備わるようになるでしょう。

スムーズなコーナリングの練習

ロードバイク 乗り方

ロードバイクでは曲がる動作もママチャリとは違い、前傾姿勢なのでコーナリングの操作も少しコツがいります。

じつは少しの慣れですぐに違和感なく曲がれるようになるので、あらかじめ練習しておくといいでしょう。

視線は遠くへ

ロードバイクに乗るときは、必ず視線を遠くへ向けます。

初心者の方に多いのが、視線を落としたり腕に力が入っていたりする走り方です。前方を見ていないため危険なうえに、腕が疲れやすくなります。

初心者の方だと、バランスを取るために前輪の先を見てしまう方も少なくありませんが、これではカーブに差し掛かったときにうまく曲がれず危険です。「怖い」と思って斜面や障害物などを見てしまうと、それに寄って行ってしまいます。

直線を走行している最中でも、目線が近いとかえってバランスがとりにくくなり、コーナーでなくとも危険を誘発することになるのです。

そのため、目安としてロードバイクで走行しているときの目線は10~20mほど先に設定しましょう。

こればかりは自身で変えようとして意識をする必要があるので、一朝一夕ですぐにできるとは限りませんが、これだけでも走行中の安定感は別物といえるほどに違ってくるでしょう。

ハンドルはおまけ

ロードバイクでコーナーを曲がるときの基本は重心移動です。

レース用バイクでもコーナリングで体を大きく内側に傾けますが、原理は同じです。

バイクに比べてスピードが遅いロードバイクではそこまで傾けませんが、コーナリングは重心移動に頼るようにしましょう。

ママチャリのようにハンドルで曲がってしまうと、スピードに対して急角度で曲がってしまうため、予想外に内側に走ってしまうことになります。

「基本は重心移動でハンドルはおまけ」と覚えておきましょう。

可能であれば、5m感覚でコーンを立てて、その間をスラロームする練習をして、重心移動とハンドル角のバランスを覚える練習をしてみるといいですね。

ペダルポジションの内上げのルール

コーナーを曲がるときに覚えておくべきルールが、「ペダル内上げのルール」です。

これも重心移動に付帯しますが、コーナーに入ってバイクを倒したとき、内側のペダルを下げていると地面にこすってしまう可能性があるのです。

このため、コーナーでは内側のペダルは上げておくクセをつけておきましょう。

体力を浪費しない変速の練習

ロードバイク 練習

ロードバイクは多段ギアを採用しています。

このすべてを使うわけではありませんが、スムーズな加速と、体力を浪費しない安定したペダリングには変速が必須です。

これも少しの意識で簡単に行えるようになるので、あらかじめイメージしておきましょう。

フロントはアウターで

ロードバイクはフロント2段、リア9~11段のギアがあり、任意で切り替えてペダルの重さを調整します。

しかし選択肢が多くなると選択が難しいので、最初のうちはフロントギアはアウター(重いギア)で固定しましょう。

リアの選択肢だけでも平地は十分走れるので、フロントは長い坂道などに入る前にロー(軽いギア)に返る程度にとどめるとスムーズに変速できます。

上げるより下げる意識

ギアの選択で意識するべきは、ペダルを重くするよりも軽くする意識です。

スピードに乗ってペダルがスカスカになると無意識にギアを上げるので、上げる意識は強く持たなくてもOKです。

初心者がロードバイクに乗るうえでギアを選択するときのポイントになるのは、ギアを上げるのではなく下げることです。

ペダルが軽くなると漕ぐために必要になる力が小さくなるので、バランスをとりにくくなります。そのため、初心者でもギアを上げる意識は持っている方が多いのに対して、下げる意識がない方が多い傾向があります。

ロードバイクはママチャリなど一般的な自転車と比較すると、同じスピードでもかなりペダルが軽く少ない力で走行できる乗り物です。

このため、ママチャリに乗った経験しかないと重いペダルに慣れていて、どうしてもギアを上げる方向に意識が向くのですが、ロードバイクで同じようなギアの使い方をしていては無駄に体力を浪費してしまうだけです。

ロードバイクではペダルは軽いぐらいがちょうどよく、ペダルが重いと感じたら下げる意識も重要です。

重いギアを引っ張ってしまうと体力的にも辛くなりますし、停車したときに重くて再出発できなくなるので、なれるまでは「下げる」ことに意識を置いて変速しましょう。

斜めがけしないクセを付けよう

シフトチェンジでペダルの軽さを細かく調整できるのもロードバイクをはじめとしたスポーツ系バイクの魅力のひとつです。標準的なフロント2段リア11段でも20種類のギア比から選択でき、多い物では27段変速もあります。

通常走るときにはフロントギアはアウターを使います。ペダルは重くなりますが、スピードに乗ったら速く走れます。基本的にフロントはアウターで動かさずに、細かい調整はリアのギアで行います。

フロントのインナーはキツイ坂道や信号待ちのスタートなどで使います。ペダルは軽くなりますが、スピードはでません。

数多くの選択肢があるロードバイクのギアですが、実はそのすべてを使えるわけではありません。フロントがアウター、リアがインナーという「斜めがけ」と呼ばれる状態だと、ギア本体やディレイラーにチェーンが接触してしまいます。

そうなると当然、各部品に負担がかかります。チェーンが極端に斜めになるようなギアの選択はしないようにしましょう。

フロントがアウターの場合は、リアをインナーギア2~3枚の位置にしないようにします。逆にフロントがインナーの場合は、リアをアウターギア2~3枚の位置にしないようにします。

フロントを変速したら、リアのギアが無理な位置にないかを確認するようにしましょう。また、フロントを変速するとペダルの重さが大きく変わるので、同時にリアも変速するのが推奨されます。

関連記事:ロードバイクデビュー!ロードバイク初心者がまず注意すべきポイントとは?

ロードバイク脱初心者へ向けた練習

トレーニングの考え方は様々ある上に、課題も人それぞれ違うため、これをやればOKというものはありません。

ですが、初心者を脱するためには「これだけは押さえてほしい、忘れないでほしい」という基本原則があります。

脱初心者に向けた練習をすることによって、無用な故障が発生したりパフォーマンスを落としたりすることなく、次のレベルに進めます。

継続できる練習を選択

ロードバイクで速く走れるようになることとは、持久力を上げる・心肺機能を高めることと同義です。

心肺機能の向上のための取り組みは地道なものが多く時間もかかるため、飽きてしまいやすい部分があります。しかし、そうした地道な取り組みを継続しないことには心肺機能は高まりません。

そのため、トレーニングを選択する際には継続しやすい環境作りが大切です。

高すぎず低すぎずの目標を設定した上で、常に”これは続けられるか?”を考えながら取り組みを選択しましょう。

より具体的にいえば、準備にかける手間が少なく済むように環境を設定すること、行うことを1つに絞ってあれこれ手を出さないことです。

とくに「あれこれ手を出さない」というところは大切です。

取り組みを1つに絞って取り組むことで継続がしやすくなりますし、その取り組みを通してえられる効果を確実に自分のものにしましょう。

低強度で「長く」負荷をかける

これからトレーニングをしようと意気込んでいると、いきなり追い込むような高強度のトレーニングに取り組んでしまう方が多い傾向があります。

それまでにも毎月数百km前後乗れているようであればそれでもいいかもしれませんが、そうでない場合、まずは体力作りとして「低強度で長く乗る」という取り組みに多く時間を割くのがおすすめです。Long Slow Distanceを略して「LSD」ともいいます。

具体的な内容は最低でも3時間、距離にして80km以上を、会話できるくらいの強度でゆったり長く走るというものです。心拍数でいうと、最大心拍数の5割から7割程度のそれなりに負荷のかかった状態が目安です。

これを毎週1回から2回と無理のない範囲内で取り組むことから始めれば、ハードなトレーニングにも耐えられる体つくりが可能になります。

週換算で200㎞、月換算で800㎞ほどの距離を走るのを目安にするのがよいでしょう。これを1か月継続できたら、次のステップに移ります。

徐々に高強度へ

低い強度で長く取り組む乗り方を通して体力作りをしたら、強度を上げていきます。

ここで取り組むべき強度は、自分が目標とするレース・イベントにより変わります。

ヒルクライムレースの場合は会話をするのがきついレベルの中強度、クリテリウムの場合は10秒前後のダッシュ反復など、高強度の反復練習が適切です。

なにを目標としていても、レースやイベントのコースの特性や走行時間に応じて組み立てるのが基本になります。

ただ、どのようなレースにも共通していえることは、体が酸素を取り込める量を指す「VO2max」を高めるのが大事だという点です。

3分〜5分全開で走ったときのタイムやパワーを追うことで、おおよそのVO2maxの変化を把握できます。

コース特性に対応するためのトレーニングに加えて、VO2maxを高めるためのトレーニングも並行できるとよいでしょう。

具体的なメニューとしておすすめは、3~5分のダッシュを休憩を挟みつつ数セット繰り返すというものです。

これまで実践していたロングライドのなかに組み込んだり、平日の仕事前後のローラーなどでこうした高強度のトレーニングに取り組んだりするとよいでしょう。

負荷を高くした強度トレーニングの期間は2ヶ月前後が適切です。レースに出る予定なら、本番の日から逆算して練習に取り組み始める期日を設定しましょう。

ロードバイク初心者が100㎞の壁を超えるための乗り方

ひとつの目安として、100㎞を走れたら脱初心者と考える方は多いのが事実です。

ロードバイクは長距離を速く楽に走るための自転車とはいっても、自分の力を使って走る乗り物なので、相応の距離を走り切るためには体力が必要になります。

そこで、100㎞の壁を超えるコツを紹介します。

ロングライドのトレーニングに関する記事もあるため、ぜひこちらも参考にしてください。

関連記事:ロードバイク乗りの基本!ロードバイク「ロングライド」のためのトレーニング

走りやすいコースの選択

ロードバイクで走る道には、平坦路だけではなく、上りや下り、舗装がキレイなどいろいろな特徴があるものです。

アップダウンが激しく、上りが険しい道はどうしても体力を削られてしまいます。

100㎞のルートを決めていく際に、最初は登りを避けたルートがおすすめです。登りは当然ながら平坦な道よりも運動の強度が上がるので、体力を消耗します。

中級者、上級者になれば登りの多いルートで大丈夫ですが、最初の100㎞ライドでは平坦なルートにしましょう。

慣れると自分の力がわかるので「もう少し登りがあるルートでも問題ないだろう」というのがわかるようになります。

とりあえず100㎞を走り切ることを考えるならば、平坦路が中心となるようなコース選びをしてみるといいでしょう。

荷物は最小限に

100㎞を走るために必要な労力を最小限にするというのもポイントです。

荷物が少しでも多いと、走り始めはとくに負荷に感じていなかったものが、100㎞という長い道のりのなかでだんだんと疲れに影響します。

荷物を最小限に抑えた場合と、そうでなかった場合の疲労度の差はかなり生まれます。荷物は必要最小限に抑えて、できるだけ車体を軽くするように意識すると、より楽に走れます。

最低限必要な荷物を以下にまとめました。

  • 補給食
  • 現金
  • 絆創膏
  • スマートフォン

現金はキャッシュレス化が進んでいる時代で必要なさそうに見えますが、真夏に水分補給できないと熱中症になる危険があります。

自販機だとクレジットカードが使えませんから、万が一を考えて現金も多少用意しておくとよいでしょう。

お尻の痛み軽減策

初心者のロードバイクでの走行距離が100kmを超えてくると、未知の領域に入ってくるのでお尻の痛みは心配になるでしょう。

お尻の痛み軽減用アイテムとして、ぜひサイクルパンツを着用しましょう。パッドがはいっているため、お尻の痛みを回避できます。

ロードバイクで100km走るのであれば、シャーミークリームを使うのも効果的です。

摩擦・腫れ・不快さを減らして肌をクールに保つ効果のあるクリームで、クリームを手にとり、内もも・股・尻に薄く塗ります。

サイクルパンツのパッドにも塗ると、より柔軟性が高まるとともに伸縮性、抗菌性を維持する効果も発揮します。

事前に対策をしておけば、100㎞の道のりが想像以上に楽になるでしょう。

ロードバイクの乗りにくさは性能の高さゆえのもので、慣れればどんな自転車にも負けないほど快適になります。そのためには練習も必要ですが、最初のうちは簡単なイメトレだけでも驚くほど乗りやすくなります。ロードバイクを乗りにくいものだと思って敬遠してしまう前に、今回紹介した練習にトライしてみてくださいね。

ASSOS(アソス)シャモアクリーム 200ml
ASSOS(アソス)シャモアクリーム 200ml

ライター

Greenfield編集部

【自然と学び 遊ぶをつなぐ】
日本のアウトドア・レジャースポーツ産業の発展を促進する事を目的に掲げ記事を配信をするGreenfield編集部。これからアウトドア・レジャースポーツにチャレンジする方、初級者から中級者の方々をサポートいたします。