避暑地としても有名な上高地
上高地は、北アルプスの標高1500mの地点に土砂が堆積した盆地で、焼岳火山群が噴火して梓川をせき止め、独特な地形が生まれたとされています。
上高地の西側には、焼岳から穂高岳、槍ヶ岳などが連なる穂高連峰がそびえ、連峰の頂きに沿って長野県と岐阜県の県境が走っています。
上高地の気候は亜寒帯湿潤気候で、真夏でも最高気温が22℃を上回りません。
上高地の一部の地域は真夏の平均気温が10℃に達しないツンドラ気候です。
上高地の名が知られるようになったのは明治に入ってからです。
それまでは「神垣内」と漢字表記されており、立ち入るのは地元の木こりや猟師、修行目的の僧侶くらいでした。
明治に入り、上高地で放牧をはじめたのが上條百次良という人物で、これが上高地牧場のはじまりです。
また、1896(明治29)年にはイギリス人宣教師のウォルター・ウェストンが「日本アルプス登山と探検」という本を出版して、自ら登攀した穂高岳や槍ヶ岳を世界に紹介しました。
ウォルター・ウェストンの登山ガイドを務めたのは地元の猟師 上條嘉門次で、2人は日本における近代登山の父と称されています。
この2人の活躍が、それまでの狩りや信仰を目的とした登山から、レジャーを楽しむ登山への転換点となったのです。
昭和に入ると、登山客以外の一般の観光客が上高地の自然を楽しむようになり、今では年間120万人もの行楽客が訪れています。
上高地の見どころスポット
河童橋
上高地のシンボルとしてよく紹介される河童橋。
夏休みや紅葉シーズンには上高地銀座とよばれるほど、たくさんの観光客でにぎわいます。
大正池
1915(大正4)年の焼岳の噴火によって噴出した溶岩や泥流が梓川をせき止めて生まれた池です。
噴火によって一夜にして出現したと言われており、水没した原始林が幻想的な風景を生み出しています。
明神池
標高2900mの明神岳の浸透水が伏流水となってこんこんと湧き出している透明度の高い池です。
明神池は穂高神社奥宮が祀られている神域で、古くは鏡池と呼ばれていました。
田代池
大正池のほど近くにある湿原で、イチョウバイカモやニッコウキスゲ、コケモモといった湿原植物が見られます。
手ぶらでキャンプがたのしめる小梨平キャンプ場について
「小梨平キャンプ場」は、上高地のバスターミナルから徒歩10分ほどのところにあります。
河童橋がある五千尺ホテル上高地から梓川に沿って上流へ300mほど行ったところです。
森の中にテントサイトが12エリア設けられていて、キャンプに必要な調理器具や道具などもレンタルができます。
小梨平食堂の売店では、食料品や燃料なども売られており、キャンプ初心者のビギナーから上級者まで手ぶらで楽しめるキャンプサイトです。
小梨平キャンプ場の魅力は?
小梨平キャンプ場は、清流梓川の河畔に広がるすがすがしい森に包まれたキャンプ場です。
上高地は星空の観察スポットとしても有名で、夜には満天の星空を眺めることができます。
標高が1500mもあるため星が近く、宇宙に吸い込まれそうな錯覚に陥りますよ。
朝はすがすがしい森の空気を吸って深呼吸をしてください。
朝日に照らされた穂高連邦の威容には目を見張ります。
小梨平キャンプ場の宿泊施設
小梨平キャンプ場にはテントサイト以外に、ケビンと呼ばれる建物があります。
ケビン別の宿泊料金を以下にまとめました。
・A型ケビン:平屋、宿泊人数2名から5名、宿泊料金:1人あたり6,000円~
・A型ケビン:2階建、宿泊人数4名から8名、宿泊料金:1人あたり6,000円~
・B型ケビン:宿泊人数1名から4名、宿泊料金:1人あたり4,500円~
・D型ケビン:宿泊人数2名から5名、宿泊料金:1人あたり6,000円~
・常設テント、1張り6,000円
・キャンプサイト:大人 1泊 ¥800、小人 500円
小梨平キャンプ場の売店や施設
小梨平キャンプ場のある森の中には、お土産の売店や、日用品・食料品売り場、大浴場「小梨の湯」、小梨平食堂、バーベキューコーナー、洗濯物乾燥室、レンタルコーナーなどが点々と点在しています。
レンタルコーナーでは、マットや毛布、シュラフ、さまざまな大きさのテント、キャンプ用調理器具、食器などのレンタルのほか、薪や炭、着火剤なども販売しています。
小梨平キャンプ場の概要・アクセスなど
場所:長野県松本市安曇上高地4468
電話番号:0263-95-2321 (日本アルプス観光株式会社)
小梨平キャンプ場の予約について
予約は電話かポータルサイトのフォームからお申込みください。
電話番号:0263-95-2321
※テントを持参される場合、事前予約は不要です(受付事務所にて利用手続きをおこなってください)。
宿泊料金のお支払い
宿泊前に受付事務所でお支払いください。
※チェックインは午後17:00頃(17:00を過ぎる場合はご連絡ください)
小梨平キャンプ場へのアクセス
マイカー
上高地の入り口「中の湯ゲート」の先、釜トンネルは自家用車(自動二輪含む)通行禁止です。
マイカーの方は、沢渡・平湯の各駐車場からバスかタクシーをご利用ください。
上高地への入り口「中の湯ゲート」は夜間通行止めとなります。
通行できる時間帯は、春と秋は朝5:00~午後19:00まで、7月と8月は朝5:00~午後20:00までとなっています。
参考:上高地の交通規制
電車
松本電鉄上高地線「新島々駅」からバスかタクシーで上高地へ